<3182> 大和の花 (1118) ホソバヒメミソハギ (細葉姫禊萩) ミソハギ科 ヒメミソハギ属
熱帯アメリカ原産の1年草で、世界の熱帯から温帯にかけて広く帰化し、日本には昭和27年(1952年)に見つけられ、今では関東地方以西で野生化。水田や休耕田、池沼の湿地などに生え出し、群生することもある。大和(奈良県)でも池の縁などでときおり見かける。
4稜の茎は直立して枝を分け、高さ10センチから80センチほどになる。葉は長さが3センチから8センチの披針形で、先が尖り、基部は耳状に張り出し、やや光沢があって、十字対生につく。花期は8月から10月ごろで、紅紫色の小さな4弁花を葉腋に2個から4個束生する。実は蒴果で、熟すと不規則に割ける。全草無毛で、水田雑草として注視されている。
写真は池の端の水辺に生え出し、花を咲かせるホソバヒメミソハギ(左)と花のアップ(右)。 秋はまづ空に来たれり雲に見ゆ