大和だより ~写詩 写歌 写俳~ 小筥集

日ごろ撮影した写真に詩、短歌、俳句とともに短いコメント(短文)を添えてお送りする「大和だより」の小筥集です。

大和だより ~写詩 写歌 写俳~ 小筥集

2019年01月25日 | 写詩・写歌・写俳

<2577> 余聞、余話 「消防演習の準備 ―法隆寺―」

      冬晴れやかんかんとかんかんと法隆寺

 二十五日、文化財防火デーの消防演習を明日に控えた奈良県斑鳩町の法隆寺(世界文化遺産)で、その準備風景が見られた。法隆寺では雨漏りなどの傷みによる中門(国宝)の解体修理が行われていたが、昨年末に修理が終わったことから、今年は一斉放水を聖霊院前鏡池傍から中門前の正面広場に変更して行うことになった。このため、中門の左右に安置されている阿吽二体の金剛力士(仁王)像に一斉放水の水がかからないように半透明のビニールシートの被いを施した。

       

 この二体の像は、高さが4メートル弱の塑造の立像で、奈良時代の作とされ、この種の金剛力士像では最古とされるので国宝に値する仏像であるが、度重なる修理がなされていることと、室町時代の修理の際に吽形像の体部が木造にされたことなどによって、国宝には指定されていない。だが、塑造としての歴史が古く、国の重要文化財に位置づけられている。

 塑造は水に弱いので、一斉放水の水がかからないように、日ごろは素通しの外辺をビニールシートで被ったという次第。果たしてどのような一斉放水が行われるのだろうか。 写真は金剛力士像に一斉放水の水がかからないようにビニールシートを取り付ける作業員ら(法隆寺の中門で、25日午前11時写す)。 


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1 コメント

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中十音ですね (自閑)
2019-02-01 20:21:50
いつも拝見しております。
中十音は、とても面白く、防火訓練の様子が目にうかびます。
法隆寺は、一昨年行きましたが、通り過ぎる騒音の修学旅行がとても懐かしく、「おい?目の前の展示物は国宝なんだぞ!」言いたくなりましたが、数十年前にここに来たときも何の興味もなかったですので、優しく見守りました。
拙句
椋鳥は我がよの春か法隆寺

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