<3847>奈良県のレッドデータブックの花たち(253)ミズギボウシ(水擬宝珠) キジカクシ科(旧ユリ科)
[学名] Hosta longissima
[奈良県のカテゴリー] 希少種
[特徴] 日当たりのよい湿地や湿気のある草地に生える多年草で、草丈は50~60センチになる。根生する葉は線状倒披針形で、日本のギボウシの中では最も細く、葉の基部は翼状になって柄に流れる。花期はよく似るコバギボウシより遅く、8~10月で、60センチほどに直立、或いは斜上する花茎に普通数個の筒状鐘形の花をつける。花の基部には普通緑色の舟形の苞が見られる。
[分布] 日本の固有種。本州の愛知県以西、四国、九州。
[県内分布] 奈良市、生駒市、天理市、宇陀市、山添村。
[記事] 「まだ自生地はかなり残されているが、湿地は森林化、耕地周辺は圃場整備、耕作放棄などによって失われるおそれが多い」と奈良県版レッドデータブックは指摘。 写真は花期のミズギボウシ(左)と花のアップ(右・花の基部に舟形の苞が見える)。
植物の観察に現場主義の大事