おやじのつぶやき

おやじの日々の暮らしぶりや世の中の見聞きしたことへの思い

「Fermo Posta」(Tint Brass)(古きよき映画シリーズ。その48。)

2013-11-12 20:44:28 | Tinto Brass
 邦題「(ティントブラスの)郵便屋」。英題「P.O. Box Tinto Brass(私書箱ティントブラス)」。 1995年度作品。
 
 もうとっくに還暦を過ぎたスケベじいさん・ブラス監督なのだが、どういうわけか日本ではこの人の作品は、人気(私だけ?)。

 今回の映画の主人公(狂言回し)はティント・ブラス監督ご自身。
うしろには作品のビデオがずらりと。

 ポルノの巨匠・ブラス「大」監督のもとには、毎日、女性たちから大量のファン・レターが送られてくる。その内容には、彼女たちの赤裸々なセックス体験記が盛りだくさん。


 この映画はそんな女性たちの体験手記を、ブラス監督が映像化する、という設定のオムニバス形式。中には、ビデオを送りつける者もいれば、ひもみたいな男に連れられ、映画出演を売り込みに来るさえない女も登場する。・・・

 で、その合間にブラス監督と彼の秘書とのやりとりがおもしろい。若い秘書・ルチアのお尻や胸をブラス監督がさっと触ったり、裸を妄想したり、

 反対に、秘書が自分の股間をわざと見せびらかしたり、と・・・。
 この女優、めがねがよく似合う。


 H体験をオムニバス形式で映像化しているので、若い娘から年増までタイプも経験もさまざま。次々とそれぞれの願望や冒険やファンタジー、かなり怪しいムードのHシーン・・・。
 が、もうすでに20年も前のストーリー。今はもっとはるかに超えちゃったセックス環境。今思えばたわいないお話と言ってしまえば身も蓋もない。でも、先見の明があった、とここでは持ち上げておこう。

 明るい地中海でのできごと。軽快なバックミュージックが心地よい、そんな「第一話」から。


 こうしてPCでこっそり(?)観ているのはいいが、当時、劇場の暗がりで固唾を飲んで観ている観客を想像すると、また面白い、と言っては失礼か。
 もちろん皆が期待するのは、あの「シーン」。それを先刻ご承知の我が(今やこういう表現がふさわしい)ブラス監督。次々とはぐらかしていく。
 どのエピソードも明るい。しめったところはない。監督自身が楽しんでいるという趣向。


1.ミレーナ
2.エレナ
3.エリザベッタ
4.レナータ
5.ロッセラ
6.フランチェスカ
7.ヘバーナ
8.ルチア

 日本人の観光客も登場。円形劇場の廃墟で挑発する女性。

 サングラス越しにそれを垣間見、おもむろに肩にかけたカメラで撮影する若者。

 そこに男が登場して慌てる様。日本人をここまでカリカチュアされるとうーん! でも我が身を当てはめるやっぱりうーん!
夫が妻のバッグからこれを見つけて、妻の秘密が・・・。
 監督の、こんな趣味も。
わき毛フェチ。わざわざ黒マジックで強調。
テレホンセックス中に夫が戻ってきて・・・。
夫のギャンブルの賭けにされて出かける妻。
 女優たち。どこまでも明るく、楽しく登場する。そして、最後は、ブラス監督の象の鼻のように長くうねるあそこを大写しして、おしまい!
 当たり前ですが、本物じゃないです。笑ってしまうほどの大きさ。それが美人秘書ルチアの夢・願望の中に登場し、にょきにょきと動いて、あそこに風を送り、まさぐる。
まさに「鼻息」荒く・・・。
そして、バックに流れるのは、モーツアルトのオペラの二重奏。
 このあたりが、ただの無修正版・AVとは違う点。実は、期待するような本番のセックスシーンは添え物にすぎない。だから、この映画のジャンルは、「コメディー」。

こうして煙に巻く。
 「最高の」H体験告白シリーズ。

 最近の日本の週刊誌(文春に現代だが)。毎号のようにセックス記事。誰が読むのか、スケベ心を刺激するようなハウツーものなど、じいさんばあさんへのHばなし。女性のあそこがどうのこうのと、お盛んなようす。
 週刊誌などはもう数十年読んだことも開いたこともない。いったい今の世相はどうなっているの?

 ティント・ブラス監督。そうした日本にぴったりなのでしょうね。復古的な人気度、私の世界では、って勝手に思っているだけですが。これで、もう14作目。あと2、3本観てみよう。

※画像はすべて「XVIDEO。COM」より。

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