3月20日、春分の日。
僕は早朝、札幌に着いた。
娘の大学生活のスタートには、入学式が無かった。ちょうどコロナ禍の始まりの頃だった。
あれから4年、娘はよく頑張った。
せめて卒業式には出席したい。
僕の切なる願いだった。
職場にはコロナ患者が続々と入院してくるし、スタッフにも罹患者が増えてきた頃だった。
ホテルにチェックインする前に式典が始まる。僕は会場に荷物を持ち込み、トイレでスーツに着替え、ロッカーに荷物を放り込んだ。
羽織袴の女子がとても綺麗。
娘も去年の夏のうちに予約していたのだった。
会場に入ると、大学のブラスバンドが演奏していた。学生達の姿は保護者の2階席からは見えない。各学部の代表者に学位記が授与されていく。
今回、何が嬉しかったって、、、
僕の左隣の空いている席に、間違いなく、妻がいた。
一緒に並んで座っているこの感覚はとても自然で落ち着いたものだった。
本当に妻が来てくれたのか、僕が思い出した感覚なのか分からないけど、嬉しかった。妻とこのように子供たちの式典に出たのは、長男の小学校の入学式が最後だったから。
ブラスバンドの演奏のバックに流れる写真での思い出。見つめていると、涙が溢れた。
おめでとう!よく頑張った✨
式典が終わり、娘と再会。
ゼミの友達に囲まれている。
僕は記念写真を撮ってあげた。
そして、
娘の彼氏と一緒に写真を撮った。
娘との写真を撮る前に、彼と2ショット。
次に札幌に来るのは、いつになることだろう。