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図工ランドの絵画クラスブログ

絵画クラスだより151109

2015-11-09 19:39:57 | 日記
10月15日から4日間、目黒区美術館区民ギャラリーにて図工ランド展を開催し、絵画クラスの作品も展示されました。
日頃は少人数のクラスで制作しているので、このように、同じ課題をやった同年代の子ども達の作品をたくさん見られるのは、色々な気づきが得られる貴重な機会です。また、正解がなく、多様な個性が寛容に受け入れられ広がりになる美術の奥深さや面白さを感じられる機会になったのではないでしょうか。



クラスでは、「水のデッサン」「水墨のクロッキー」と、色彩のないところで、陰影やかたちに重きを置いた基本の課題に取り組みました。
水というのはとても身近ながら捉えるのが非常に難しい物質で、あるようでない、ないようである、というところを、光の反射や影で表現するのでとても勉強になるモチーフです。
「こんなにじっくり水を観察したのは初めて!」と、まさか水一滴にもこんなにも複雑な陰影があるものかと、頭を抱えているような場面もありました。
そのままそっくり、というのは殆どの子どもにはまだ難しかったようですが、ちょっとしたものでもきちんと観察すればたくさんの発見ができる、という「見る」力を鍛える課題でした。





また、水墨のクロッキーは、面相筆と墨汁を使って、短く時間を区切った中で、線画で形を描いていくことをしました。
水墨の難しいところは、なんといっても「消せない」「直せない」ところです。
1枚 目は散々なことになる人が多く、水墨の洗礼を受けるのですが、「これは慎重にやらないとダメだな」と気づいた2枚目からは、一層感性を研ぎすませて集中して描くことができました。
そして、描く人のセンス、人柄が反射的に自然に線に現れて、じっくりと取り組むデッサンとはまた違った魅力的な作品が沢山できました。











古来の日本画は線の美学といっても過言ではないほど「線の美しさ」というのは大変大切にされてきました。
デッサン等、絵の勉強というと西洋美術の伝統的な面的な絵作りが中心になりますが、こういった「線」を大事にした絵の世界も大切にしたいです。

やえのまりえ

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