楽しくて つらくて かっこいい!

ロードバイクとキヨシローと仏像が好き。
2017年春、念願の作業療法士になりました。

ショートでママンが感じていること

2007-03-23 17:39:50 | カイジョカンケー
今日はケアマネ三田さん来訪。

先日からの懸案事項、ママンがショートステイで○っこ我慢!の詳細報告を携えて来てくれた。

ママンに不快な思いをさせたのは、本当に申し訳なく思うし、
担当者もよくお詫びしておいて欲しいとのことだった。
でも
やはり『死角』の時間ができてしまうのは、どうしようもない・・・。

やっぱそうなんだねー。

それでもママンは必死に訴える。
1.いつも何か手伝ってもらっている最中に「ちょっと待って」って待たされる。
  もう少し要領よくできないものか。
  (例えば、歯磨きで、歯ブラシを持たせる前にどこかへ行ってしまう。
   持たせるだけしてもらえば、後は自分でできるのに)
2.イケイケのカサイさんは、率先して現場で皆にお手本を示している。
  はるかぜの主任は、顔も見せない。もっと現場に参加すべきでは?
3.スタッフの責任者は、みんなの前で後輩を叱る。
  見ていて気持ちがいいものではない。
4.スタッフさんは、認知症の方にウソをついている。
  それも見ているのはとてもいやだ。

1.2.3.については
施設に持ち帰り、話し合ってくると言ってくださった。
4.について。

ショートステイには認知症の方も沢山来られる。
その方達が「帰りたい。いつ帰れる?」と聞くことに、
スタッフが「明日よ」とか「夜ね」とか本当のことでない答えを言うのを聞いて、
いつもとても忍びない気持ちでいっぱいになるという。

ママンは私より断然、認知症の方と接する機会が多い。
最初の頃は、かなり戸惑っていたようだが、
最近はテレビの特集などを見たり、イケイケのスタッフに聞いたりして
なんとか理解したいと思っているようだ。

「みんなね、全部が全部、分からない人ばかりじゃないのよ。
 それに分からない時間ばっかりじゃないの。
 わかってる時に
 「明日帰れる」って聞いて、実は帰れなくて、泣いてたりすることもある」

このオバハン、結構見てるね

三田さんがご自分の経験から
「とりあえず「今を落ち着かせることが先」ということもあるのです。
 3日間は帰れないと正直に言うと、その後ずっと不穏状態が続いたりして
 もっと大変になるときもあるので・・。
 その見極め、確かに難しいです。
 ママンさんがおっしゃること、スタッフに伝えます」
と言ってくださり、ママンも一つまた知識が増えた。

しかし、そういう場面を数多く見てると、ママンは
「自分もウソをつかれているのではないか」
と、疑心暗鬼になってしまうこともあるらしい。
それについては
「ママンさんにウソは言いません。それは信じてくださって大丈夫
って、三田さんが請合ってくださった。

スタッフの数が限られている以上、
利用者の誰もが我慢を強いられる。
スタッフだって、「今、誰かを待たせている」という焦りというか、
追い立てられる感はいつも感じているのではないだろうか。
ただ、ママンは体が不自由な分、誰かを呼んでも誰も来ないという不安は
私なんかが想像する以上だと思う。
「スタッフが手薄になる時に、その旨、一声かけてあげてください。
 それだけでも随分気持ちが違うと思うのです」
って言った。
それしか私が言えることはない。

さて、明日からまたショートステイ。
「三田さん、こんなに文句言う私だけど、また行っていい?」
って心配そうに聞くママン。
「もちろん!お待ちしてます!」

あー、ごめんねー



今、超、腰が痛い。
あの「ひー!」の薬も、テルミーもあんまり効き目がない。
ちょっと前は膝だった。
膝を庇って、腰にくる。腰を庇って、膝に来る。
なーんだ!順番に痛くなるんじゃーん


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絵画展を見に行った

2007-03-23 17:39:38 | ニチジョー
ママンの絵の師匠、マジカル・タナベさんは、実は画家だった
ただの絵手紙好きのおじさんではなかったの・・
アハアハ

そのタナベさんが出展なさる絵画展が
近くのSCのホールであるという。
「それは行かなくっちゃ
って、オットが言ってくれて、
オットがお休みで、タナベさんが会場にいらっしゃる
春分の日の午前中に連れて行ってくれたー
ママン、でっかい花束を持って。

私はもともと絵をみるの、大好き。
久々だなーうれしいなー
って、ゆっくり会場を回らせてもらったよ。

その中で、ゴッホの絵と見紛うような、
あーんな感じの自画像があった。4枚で一組の。

惹かれる。なんかコレ、惹かれる・・・。

と見入っていたら、タナベさんが側にやってきて
「これはね、アルツハイマー病の方が書いた作品だよ。いい絵でしょう」

なるほど。
その人にはこんな風に自分の顔が見えるんだ。
4枚とも、同じ人なんだけど、違う人・・みたいに見えたの。
色使いも、なんか、惹き付けられる物があったよ。

「ママンさん、次の展覧会、出してみなよ!20号くらいのでっかい絵でさ。
 僕が教えてあげるよ。
 ママンさんが見えたとおりの絵でいいんだよ。
 写真のような絵なら、誰にでも描けるから
 そういう絵はいらないんだから。
 ママンさんの絵はね、ダイナミックなところを、僕はものすごく買ってるの。」

うわー!ママ、やりなよー!
でっかい画用紙なんか、ナンボでも探してきてあげるから。
と、私とオットの方が、大乗り気。
当のママンはどうかなー。

以前、お墓参りに行った時
私自身がとてもうれしかったので、ママンも「うれしかったんだろう」
って勝手に決めていた。
が。
随分経ってから、ママンが
「あの時ね、『ああ、もう1人じゃお墓にさえ行かれなくなっちゃったんだなー』って思って、それがとても悲しかったの」
って言っていたの。
体の自由が利かない、ママンの思いはとても深くて、
私はまだまだ浅すぎる。

タナベさんの作品も、とてもダイナミックで、憂いの感じられない絵。
描きながら、子供の様に体中に絵の具がついて、
それでもとても嬉しそうに、楽しそうに描く姿が
目に浮かぶような絵だった。

会場にいらした方が
ママンの似顔絵をかいてくださった。
ちょっと褒めすぎでハゲすぎでしょ~~(≧∇≦)


その後、メガネ屋さんに寄って、
ママメガネの調節をしてもらった。
病気する前のママンは、デブデブだったので、
多分ほっぺの肉でメガネがずり落ちなかったのね。
20キロ近く体重が落ちた今は、顔もちっちゃくなったみたいで、
すぐ桃屋のおじさんみたいになっちゃうの。
調整は無料。
ありがとー!今度オットがメガネ買うからねー!


膝と腰を痛めた私に代わって、
車の移乗も、車椅子を押すのも、全部オットがやってくれた。
私の辛いことも、嬉しいことも、
彼は一緒に背負ってくれているんだなーって、
その思いがとても強くなって、
とても幸せを感じた、春分の日だった。

ママンが倒れて2年が過ぎた。
2年前には想像もつかなかった形の『幸せ』だ。


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