柴胡桂枝湯(サイコケイシトウ)という方剤です。体の熱や炎症をひき、また痛みをやわらげる
働きをします。少し体力が落ちている人で、ミゾウチから肋骨下部が張り胸苦しさのある人に向き
ます。
具体的には、長びくカゼで微熱や頭痛・食欲不振をともなうときに、また、胃潰瘍や十二指腸潰瘍、
胆石、肝炎など上部消化器系の病気にも適応します。
【組成】
漢方薬は、自然の草や木からとった「生薬」の組み合わ . . . 本文を読む
啓脾湯(けいひとう)
(Mainly treatment)
脾虚証(慢性下痢(泄瀉)・消化不良)/下痢(泄瀉)、軟便を伴う脾胃の気虚
【適応症】消化不良症、慢性胃腸炎、水瀉性下痢(泄瀉)、貧血症、ネフローゼ、胃腸虚弱
●消化不良症(ことに小児の消化不良症)に用います。
●慢性胃腸炎、ことに慢性の水瀉性下痢に使用します。
●脾胃が虚して、消化不良あるいは軟便、水様性下痢、食欲不振の著しい方に用 . . . 本文を読む
藿香(かっこう)
土藿香
○分類:袪暑薬
○出典:名医別録
○処方用名:藿香、鮮藿香、広藿香、藿香葉、藿香梗、広藿梗、カッコウ
○基原:シソ科 Labiatae のパチョリ Pogostemon cablin BENTH. の全草または葉。
四川省産は同科のカワミ . . . 本文を読む
藿香正気散(かっこうしょうきさん)は「和剤局方(わざいきょくほう)」という漢方の
古典で紹介されている漢方薬です。処方名の頭についた藿香(かっこう)は、体に取り付
いた邪(ウイルスなどの病原菌)を発散させる生薬で、この処方の主薬でもあります。
次の「正気(しょうき)」とは、からだの内外の冷えや湿気などが原因で、乱れてしま
った気を正すという意味で、この処方名が付けられま . . . 本文を読む
胃腸の働きをよくする漢方薬です。吐き気や嘔吐、下痢などに用います。
作用
【働き】
半夏瀉心湯(ハンゲシャシントウ)という方剤です。胃腸の働きをよくして、食欲不振
や胃もたれ、吐き気や嘔吐、お腹のゴロゴロ、下痢などを治します。また、口内炎や神経
症にも適応します。体力が中くらいの人で、みぞおちが張りつかえ感のあるときに向き
ます。
【組成】
漢方薬は、自然の草や木からとった「生薬」 . . . 本文を読む
安中散・あんちゅうさん -和剤局方-
薬味構成:桂枝、延胡索、牡蠣、茴香、縮沙、甘草、良姜
適応: 胃潰瘍 十二指腸潰瘍 胃酸過多症 胃下垂症
幽門狭窄 胃の腫瘍 胃動脈硬化症 貧血
ヒステリー 神経症(神経性胃炎) ニコチン中毒 胃アトニー症
胃酸減少症 慢性胃炎 悪阻 胃腸カタル
(主に慢性症)
病位:太陰病
虚実:虚証
. . . 本文を読む
風寒犯肺(咳・喘息(ぜんそく)・鼻づまり・薄く白い痰と鼻水を呈する)/
水飲による喘息治療の代表方剤
【適応症】鼻炎、鼻水、うすい水様のたんを伴う咳、気管支炎、気管支喘息、
アレルギー性鼻炎、感冒、腎臓病、腎炎、ネフローゼ、鼻汁の多い鼻炎、急性の
浮腫、喘息性気管支炎、百日咳、肺炎、湿性胸膜炎、急性腎炎、結膜炎、
関節炎、湿疹、蕁麻疹、胃酸過多症、唾液分泌過多症、涙嚢炎、水疱、くしゃみ
頻発。
. . . 本文を読む
肺気陰虚(乾性咳を伴う慢性気管支炎・喘息(ぜんそく))/肺陰虚/胃陰虚
【適応症】痰の切れにくい咳、慢性気管支炎、気管支拡張症、気管支喘息、胸部
疾患の咳嗽、妊娠咳嗽、百日咳、嗄声、咽頭炎、肺炎の解熱後の咳、くしゃみ
痰がからまる咳に!
●のどがカサカサして渇き、咳込んで、時に少量の粘い痰の出る人。気道に潤い
がなく乾燥して、口も渇く。喀痰困難で顔面は紅潮するが汗をかかず、激しい咳
や喘咳のあ . . . 本文を読む
日本は湿潤な風土の上に、脾湿が内生しやすい食生活環境にあるので、潤燥法
が必要なときにも、常に挟湿や脾運に対する配慮が必要である。
また、これとは逆に燥湿・袪痰・行気・解鬱などを必要とするとき、大量の
燥性の薬物中に一味の潤燥薬「麦門冬」を配合する意義は大きい。
柴朴湯や半夏厚朴湯に麦門冬一味を加える必要性を示唆した拙文を、ちょうど
二十三年前の『和漢薬』誌340号に「中草薬 . . . 本文を読む
体の弱った機能をおぎなう漢方薬です。おもに、足腰の痛みや排尿異常などに
用います。
作用
【働き】
牛車腎気丸(ゴシャジンキガン)という方剤です。体力をつけ、また、水分の
循環をよくする作用があります。ことに、足腰や泌尿生殖器など下半身の衰え
に最適です。
一般的に高齢の人に用いることが多く、体力が低下し、顔色もすぐれず、冷え
をともなうときに向きます。「臍下不仁(さいかふじん)」とい . . . 本文を読む
カゼのひき始めや気管支炎に用いる漢方薬です。
作用
【働き】
麻黄附子細辛湯(マオウブシサイシントウ)という方剤です。発汗作用があり、
体の熱や腫れ、あるいは痛みを発散して治します。また、体をあたため痛みを
やわらげます。
体の弱い人もしくは高齢の人の病気の初期症状に向く処方です。一般的には、
そのような人のカゼのひき始めで、倦怠感と悪寒が著しく、発熱やふしぶしの
痛み、痛頭などをとも . . . 本文を読む
体をあたため、貧血症状を改善する漢方薬です。
作用
【働き】
四物湯(シモツトウ)という方剤です。血液循環をよくして、体をあたためる
作用があります。また、皮膚を潤したり、ホルモンのバランスを整える効果も
期待できます。
どちらかというと女性向けで、冷え症で貧血気味、顔色が悪く、皮膚や唇が
かさつく人に向きます。具体的には、生理不順や生理痛、更年期障害、貧血
症状、冷え症、しもやけ、し . . . 本文を読む
胃腸の働きをよくして、元気をつける漢方薬です。
作用
【働き】
四君子湯(シクンシトウ)という方剤です。胃腸の働きをよくして、水分の停滞
を改善します。その作用から、胃もたれ、胃のチャポチャポ、お腹のゴロゴロ、
軟便や下痢などに用います。やせ型で顔色が悪く、疲れやすい人に向く処方です。
【組成】
漢方薬は、自然の草や木からとった「生薬」の組み合わせでできています。四君
子湯の構成生 . . . 本文を読む
◎少し寒気・・くしゃみ鼻水痰・・風熱感冒→温・鼻水・・小青龍湯
→温・下痢・・柴胡桂枝湯
◎寒気・・だるい+冷え+体痛み、熱、発汗・・陽虚→消化良い温まる食べ物
山芋・生姜・・麻黄ブシ細辛湯
◎少し熱・・微熱・・喉渇き・・陰虚→体力落ち、ナツメ葛等、栄養とる
六味地黄丸 . . . 本文を読む
痛みをやわらげる漢方薬です。
作用 甘草湯(カンゾウトウ)という方剤です。“甘草”という生薬1種類から
できています。痛みを緩和する働きがあるので、のどの痛み、激しい咳き込み、
胃痛などに適応します。
特徴 漢時代の「傷寒論」という古典書で紹介されている処方です。証(体質)
にはそれほどこだわらず、各種の痛みに広く用いることができます。
【注意する人】
アルドステロン症など、病気によ . . . 本文を読む