夏休みはどこに行っても、学生さんがのびのびとしています。学校から開放されるという喜びもあるのでしょうか?
そうなると、両親とコミュニケーションがとれるということになりますね。
しかし、最近の事件を見てますと、子どもと親が喧嘩し、怒りの矛先は、全くの他人だということです。
なんということでしょう。
「親を困らせるには人を傷つけることを思いついた」という理由が目立つのには、言葉もありません。
ある母子家庭のお話しを聞かせていただきました。
少女の母親の顔は、大きな火傷の跡がありました。少女にとってそれが恥ずかしく、母親と認めることも嫌だったのです。
学校の参観日にくる母親に対し「お友だちのお母さんは、みんな美しいのに、なぜ母ちゃんだけ醜いの!もう来ないで!」ときつくあたりました。
母親にとってそれは辛いことです。今まで、だまっていましたが、ある日とうとう、思いきって、火傷の原因をうちあけることにしました。
少女が赤ん坊だった冬の夜、床についてしばらくすると家が火焔につつまれていました。気がついて起きるとすでに四方八方が火の海です。
もう一刻の猶予もならない中で、母親は、まずわが子を守ることを考え、落ち着いて毛布で赤ん坊の彼女の体を包み込みました。
それを胸に抱き、腕にかかえて火の海の中をどうにか家の外へ逃れでましたが、そのとき、全身に火傷を負い、中でも顔の火傷がひどくて 現在まで残ってしまいました。しかし赤ん坊は、毛布のおかげで、全く無事だったそうです。
そしてそのまま、美しい少女に育っていきました。
その母親の話を聞きながら、少女は涙を流して言ったそうです。
『ひどい火傷を負ったのに ただ私を守るために おかあちゃんは、いのちをかけたんだ。おかあさん、本当にごめんなさ
い』と感謝と悔恨の涙を流したそうです。
今まで母親に対し、恨むだけで、感謝の気持ちさえもだせなかった。
これからは、私がお母ちゃんに少しずつ、恩返ししていくと、心に誓ったそうです。
どんなに腹がたっても、親は尊い親なのです。
あなたのことをいつも気にかけている親なのです。
朝から泣いてしまいました