とりとも雑楽帳

狭山丘陵の里山歩きとクラッシク音楽の鑑賞日記です。

オトマール・スイトナー氏 追悼

2010年01月17日 | LPレコード
私にとって、今年の幕開けは暗い気持ちで始まった。5日には暮れに受けた前立腺癌の検査結果を聴きに言ったが結果は良くなかった。すぐにホルモン治療を受けることになった。その後、新入社員として私の社会人第一歩の指導担当であり同じ独身寮で同じ釜の飯を食べたNさんの訃報を聞き、10日に葬儀参列した。12日には叔父の逝去の知らせを受け、昨日は母の病状悪化で病院への付き添いと、「病気・死」に付きまとわれた年のはじめになった。正直心身ともに疲れた。
今日は地元の公民館主催のバードワッチングだったが取りやめ、1日巣篭もり状態で1月8日に逝去された、オトマール・スイトナー指揮する音楽を聴いていた。
最初に彼の音楽を聴いたのは大学時代に、モーツァルトに興味を持ち、「フィガロの結婚」ぐらいはオペラも聴いてみようと、貧乏学生だったことから当時一番安かった全曲盤を探した。今思えば偶然とは言えスイトナーとの出会いはラッキーだった。しかし当時の私にはドイツ語でのフィガロはたとえ歌手の声がすばらしくとも原典を知りたかった身には受け入れられなかった。彼が1971年にN響を指揮しに来日し、彼の演奏が評判になった。同じ頃に入手したモーツアルトの交響曲は、安さで選んだセカンドチョイスだがすばらしかった。その後に得たベルリン国立歌劇場とのコシ・ファン・トゥッテとともにLP時代の愛聴盤になった。



スイトナー=NHK交響楽団の生演奏はウインナワルツを主体としたニューイヤーコンサートをきいただけだ。ただN響のための来日でFM,TVでの演奏会がきけるようになり、身近すぎてCD時代になると彼の良さが薄れ、彼のCDを買う機会はなくなってしまった。
でも手持ちの4枚は今でも良く聴いている。彼の音楽は自然に流れていく。モーツァルトにはその良さが活きている。
ドボルザークではある意味素朴なほのぼの感が心地よい。
好きなサヴァリッシュの再起が絶望視されるなか、シュタイン、スイトナーが鬼籍に入った中で、NHK交響楽団の1時代が終わった寂しさを感じる。

ペーター・シュライヤー モーツァルトオペラアリア集
テオ・アダム モーツァルトオペラアリア集



ドボルザーク=交響曲 No.4&No.5 ベルリン国立歌劇場
ドボルザーク=序曲集  ベルリン国立歌劇場








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