とりとも雑楽帳

狭山丘陵の里山歩きとクラッシク音楽の鑑賞日記です。

所沢ミューズでフォルテピアノでベートーヴェンを聴く

2010年10月31日 | 所沢ミューズ
起きると雨曇り。昨日・今日と出張疲れには良い休日となったが、所沢ミューズでコンサートがあることを思い出した。
ミューズに近づくとなにやら騒々しい。ミューズの広場では中国雑技団の実演が行われ人だかりがあった。
所沢市民フェスタの文字があり、ミューズの大ホールは入場無料の市民音楽会が開かれていた。航空公園の駅から花束を抱えた人がミューズの方角に歩いていたが、この為かと納得した。


今日のコンサートはスタンリー・ホッホランドのフォルテピアノによるオールベートーヴェンプロだった。会場で狭山湖での鳥見の常連さんのOさんにお会いした。最近、所沢で知合いに会う機会が増えた。年を取り休日の行動半径が狭まって来た証でもあり、所沢が地元と言えるようになった証かと思う。
ホッホランドは初めて聞く名前でフォルテピアノの生演奏も初めてだった。この日のミューズのキューブホールも初めての経験だった。300席の小ホールだったが7割の入りだった。
曲目は前半がソナタ No.14,15,22だった。プログラムの狙いはフォルテピアノの全盛期の作品を選んだのだろう。また会場も当時のコンサート規模を想定してのことだろう。意図は理解できても出てきた音楽には必ずしも納得はできなかった。演奏者の技量なのか楽器によるものかは判断しかねるが、響きが「ゴツゴツ」してフォルテピアノは「柔らかい音」との先入観=インマゼールで聴いたモーツァルトからは遠かった音だった。

前半が終了したところで、調律がおこなわれた。



後半はNo.17のテンペストだった。正直ベートーヴェンは弦楽四重奏、バイオリンソナタ7-10番 チェロソナタ以外は進んで聴くことは少ないが、テンペストは比較的よく聞く曲だ。これも楽器なのか演奏者のせいなのかプロの批評家の意見を聴きたいのだが、この曲のもつ躍動感、ドラマ性、ベートーヴェンがロマン派への扉を開けた音楽が伝わってこなかった。

やはりこの曲はリヒテルのCDで聴くほうが感動する。

やはりフォルテピアノはモーツァルト止まりだろう。その意味からもモーツァルトをプログラムに入れて欲しかった。
その意味ではアンコールのソナタ1番がこの日の演奏では一番納得できた。


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