とりとも雑楽帳

狭山丘陵の里山歩きとクラッシク音楽の鑑賞日記です。

雨の日はオペラ ネトレプコのトロバトーレを観る

2015年04月15日 | オペラ

 昨日は朝から冷たい雨。いよいよ日本は四季のくにから二季の国に変貌か。寒季と暑季の国になる。あわててしまいこんでしまったダウンを取り出し、冬仕度ですごしている。

 そんなことで一日部屋にこもり、録画していたNHKのプレミアムシアターで放映された2014年8月15日のザルツブルグ音楽祭で話題となったネトレプコとドミンゴの共演のトロバトーレを観た。TVではその前に前座として、ネトレプコの生い立ちと現況をつづったドキュメンタリーが付け足しで放映された。そこにはTVオペラでボエームのミミ役で、これぞミミというほど可憐な容姿とリリカルな歌声で一躍オペラ界のアイドルになった彼女が、今ではマンハッタンの豪邸にシングルマザーとして暮らし、ルースカヤチョーチャ(ロシアのおばさん)の何物でもない姿hが映し出された。

 幕あき前は、このコンビで前年にベルリンでバレンボイム指揮で演じられたのが評判を呼んだことから、それこそ「わくわく」気分でいたが、いざ幕が開くと、「ザルツブルグ、お前もか!!」と叫びたくなった。ザルツブルグ音楽祭は、バイロイト、ウィーン芸術週間と並ぶそれこそ世界の音楽の祭典だろう。それこそ「一度は聴かずして死ねない」と私は思っているのだが、このところのバイロイトのわけのわからぬ演出家の一人芝居にうんざりしているところに、ザルツブルグも、同系統の演出が続いている。今回の演出は、美術館の絵画が物語を語る設定とのことだが、あまりにも「お手軽」な発想で、2009年7月20日に我がBlogで記述のトロバトーレの手持ちメディア評価で、カラヤンの演出を「紙芝居的」と評価したが、この日の演出はまさに「紙芝居」にほかならないものだった。

 70歳を越したドミンゴの驚異的な歌声(ただしルーナ伯爵役のバリトン)には驚嘆するも、下記既述Blogdeでの手持ちの中では全体の評価は低い。ことオペラ演出に関しては「ヨーロッパの黄昏」から「ヨーロッパの日没」になっていると思う。何かこの分野で日本人の出番を強く感じるこの頃の「バイロイト」「ザルツブルグ」の内容だ。

http://blog.goo.ne.jp/yyamamot7493/e/eb0d20b0a3f0c4e2c83c76f6b68cd397



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