とりとも雑楽帳

狭山丘陵の里山歩きとクラッシク音楽の鑑賞日記です。

ベルクのバイオリン協奏曲

2007年05月19日 | LPレコード
1972年、札幌オリンピックの放送が連日行われ、秋葉原の町もオリンピック一色だった。そんな賑わいに背を向けてレコード漁りをしていた。
J.スーク=K.アンチェル=チェコフィル
ボドのオネゲルの交響曲と類似のジャケットを見つけた。当時のチェコのスプラフォンのアメリカ版はクロスロードレーベルでジャケットはイラストだった。
J,スークとK,アンチェル=チェコフィルの演奏はすばらしいの一言。今もってこの曲のベストと思っている。このLpの裏面はこの曲のテーマに使われたバッハのカンタータ60番が納められている。その後CD化された時はメンデルスゾーン、ブルッフの協奏曲と抱き合わせされたが、どちらもスークの音色が活かされすばらしい。だがベルクの美しさはアンチェルのサポートによるところも大きい。

I.パールマン=小澤征爾=ボストン交響楽団
50歳で亡くなったベルクは、生誕100年と没後50年が重なる。そんな1985年はベルクの記念年だった。CDが開発された中記念全集はLPで発売されたが、全集には手が出なかったがばら売りでバイオリン協奏曲を手にした。バイオリンの音色がまさに「ある天使の思い出に」にぴったりの演奏になっている。

バイオリン協奏曲のなかではこの曲が一番好きだ。

A.グリュミオー=I.マルケヴィッチ=コンセルトヘボウ
このCDはスークの次に好きで良く聴く。スークがロマン派的要素に軸足を置いた演奏に対してマルケヴィッチの影響か?グリュミオーは抱き合わせのストラヴィンスキーとの親和性よろしく現代音楽に軸足を置いている。このCDはもっと評価されてもよいと思うのだが。
H.シェリング=R.クーベリック=バイエルン放送交響楽団
マーラーの延長線に置かれた作品だと良くわかる。マーラーの娘のためレクイレムを親に代わって作曲したような演奏と言うべきか?。
M.Scherzer=H.ケーゲル=ドレスデンフィル
ケーゲルの15枚組みのセットに含まれていた拾い物の演奏。バイオリンニストの経歴は知らない。ここでの聞き物はケーゲルのベルクの解釈だ。即物的な感傷さを排した演奏、これぞ現代音楽なのだ。




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