ブログ雑記

感じることを、そのままに・・・

火垂るの墓を読む

2020-11-21 15:03:00 | Weblog
野坂昭如が直木賞をとった"火垂るの墓“を読んだ。図書館で書架を探しても見つからないのでコンピュータで検索すると地下書庫にあった。プリントアウトして受付へ渡すと数分でとって来てくれたが地下の書庫て、もしかして、本の墓か、、、と思った。が行って帰れるのだからそのようなことはない、と言っても終戦から75年も経ち、彼の生まれた1930年から90年も経過し、既に故人だから、墓場かも知れない。
80才になるので戦争体験を憶えている最後の世代だろう。この本を読んでいるとB29が空を覆い、噴き上あがる街の炎、爆弾の破裂音、食べ物の困窮、防空壕、疎開、、、朧げな消えかかった記憶が甦って、切れ目なく続く凄惨としか言いようのない文章に胸がつかえてたまらなかった。内容は別にして、読み始めてふと、樋口一葉の切れ目の無いたけくらべの文章と似ているように思って、不思議な感覚を覚えた。小説は殆ど読まないのに引き込まれてしまった。戦争は虚しい、でも世界中で起きている、、、?