外へ仕事に出ている今、朝は、家で仕事をしていたとき以上に忙しい。
それでも、可能な限り欠かさないのが、朝のお見送り。
1号、2号、旦那、と3人バラバラの出発ですけど。
よほどのことがない限り、玄関を出て、階段を降りた先の門のところまでお見送りします。
「行ってきます」
「行ってらっしゃい」
必ず伝えます。
口に出す時と出さないときがありますけど、「気を付けて」という気持ちも添えて。
反抗期のころ、お母さんといるのを同じ小学校の子に見られることを恥ずかしがった2号が嫌がって、私に理由を尋ねたことがありまして。
旦那に話したことはないけれど、1号と2号には、きっちり説明しました。
「だって。これがお互い最期の別れになるかもしれないから」と。
当然子供達は、ひきました(笑)
ま、そらそうですな。
毎朝毎朝お母さんは私のことを、「この子、今日死んじゃうかも?」って思って送り出してんのか?!と、なりますもんね(苦笑)
でも実際のところ、無事で帰ってくる確率は100%ではないんですよ。
事件とか事故で子供を失った親の誰もが、まさか子供が自分より先に、その日死ぬかもしれないなんて思ってやしないんですから。
「朝。あの子が「いってきます」と言った声を、背中で聞いた、それが最期だった」なんてのも、ニュースで聞いたりしましたしね。
で。
それ、絶対後悔すると思うんですよ。
せめてちゃんと「いってらっしゃい」って顔を見て、手を振ってあげればよかったって。
元気に「いってきます!」って笑顔で手を振る姿を見ておきたかった、って。
最後に、我が子に(家族に)きちんと向き合わず、相手の言葉を適当に流した。
その言葉が最後だったなんて、悔やんでも悔やみきれないに違いないじゃないですか。
私に何かあった場合にも、子供達もきっと後悔すると思うんですよ。
実は高校時代。仲良しの友達が別のクラスにいまして。
彼女に誘われて、彼女の担任の先生の家に遊びに行ったことがあります。
郊外の真新しい一軒家。出迎えてくれたのは友達の担任の女の先生と、先生のお子さんの幼稚園くらいの男の子。
しあわせな家庭を想像しました。
けれど、通された居間の隣の和室には、まだ新しい、旦那さんの遺影がありました。
帰り道、友達が話してくれました。
先生、ある日旦那さんとケンカして、翌日の朝もお互い「ふん!」って感じのまま、それぞれ出勤して……。
その朝、旦那さんは交通事故で亡くなったんだと。
すごく後悔したんだろうなぁ。
誰かと死に別れるのはそれだけで悲しいことなのに、ケンカした状態のままというのは、特に嫌だなぁ……。
自分とケンカしたせいで、イライラしたまま運転してたから事故になったのかも?とか、考えてしまうよなぁ……。
と、その時に思いまして……ね(^^;
その時の思いが、ずっと続いているわけですけども。
最近。
子供は休みで、私は仕事に出かけるってこともあるんですが。
大抵は、「出かける前には起こして」と頼まれるので、起こします。
たまーに、「好きなだけ寝たいので起こさないで」と子供達に頼まれることもありまして。
そういうときは、当然「行ってきます」「行ってらっしゃい」のやりとりは、できないわけですよ。
すると……
あとで次女からメールが来るんですよ。
「行ってらっしゃい♪」と、それだけのメールが(笑)
言えなかったら、なんだか気持ち悪いんでしょうねぇ。
母としては、そのメールが、すごーーく可愛くて。
宝物なんですよね。
高2の娘にそんなことを言うと、照れて送ってくれなくなりそうなので、言えませんけどね(笑)