秋葉原の無差別殺人は、悪名高い「日研総業」の請負労働者だという。小泉改革の歪みがあちこちに出ている。

秋葉原通り魔7人死亡10人けが


このニュース、夜になって知った。
容疑者は、あの悪名高い「日研総業」の請負労働者だったという。

日研総業というのは、劣悪な労働環境に労働者を派遣して、過酷な環境で働かせながら、たっぷり搾取するという有名なブラック企業だ。
(詳しくはNHKスペシャル・ワーキングプアを参照)

このような「請負派遣業」は従来は禁止されていた。
しかし折からの自由競争、規制緩和で市場原理主義に従うことが強い国際競争力を生むという、小泉・竹中改革によって、こうした動きが拡大して行った。

要は、今日亡くなられた7名の犠牲者の方は、かわいそうなことに泉・竹中改革の被害者でもあるとも言える。
強く言えば小泉・竹中に殺されたようなものだ。


しかし無差別に殺人とはひどい。テロだ。

原因を探るにつれ、「命の大切さを教えないとダメだ」というような意見がこれから出てくるかもしれないが、それは効力を持たない。

命が大切であるが故に、それを踏みにじりめちゃめちゃにしてやろうという考えが働く。従って、命の大切さを教えるような教育により解決出来るような範疇ではない。


やはり社会的に虐げられる立場におかれた人たちをどのように社会で救済していくか、社会構造全体の問題だ。

それは単に「格差社会」のような労働に関わる問題だけでなく、あらゆる「価値観」においても、同様に考えいく必要があると思う。虐げられる立場の人を社会としてどう扱っていくのか。
一部の勝ち組だけが生きやすい世の中でいいのかということ。それは金銭的な面だけでなく、あらゆる価値観において。

あとは、メディアが現実から乖離した「いい側面」だけをことさら見せる、という点にも注意が必要だと思う。


それにしてもひどいな。

2ちゃんねる見てたら、秋葉原じゃなくて渋谷で起きれば良かったのに…という意見もあったが、それもなんとなく分かる気がする。