聖マリアンナ医大の初代の第一内科の教授であった
戸栗栄三先生の70歳のときに自費出版した「折りに触れて」という
エッセイを読み直してみた。
授業が強烈に面白く、教室で学生の話し声が聞こえると、
振り返ってあんパンを投げたという逸話がある。
私の初期のエッセイにも登場する。
老いることや、晩年などをテーマに上手な文章で書かれている。
自分が60歳になってくると、まるでこの文章の重みが違ってくる。
初代の教授たちは、かなり亡くなってしまった。
いまこそ、再会して学生時代の話をしてみたいものだ。