10月2日、静かに秋雨が降っていました。
しっとり、しっとりと降り続く雨でした。 大地に屋根に降りしきり、
私の心にも降りしきる雨でした。 しずかな、しずかな秋の日。
キッチンの窓の向こうに栗の木がみえます。
雨の庭にかたつむりをみつけました。
部屋に持ち帰って観察です。
しばらくは(一時間程)全く動きませんでした。
やがて、そろそろと殻から出てきました。 触覚もしっかり伸ばしはじめました。
そして、栗の葉の上で移動をはじめました。
人の姿もなく、声もしない秋雨の日に、私はしばらくカタツムりの動きに見入っていました。