じゃっくり

日常をひたすら記すブログ

小鹿渓リターン

2006年04月22日 | 雑記
次回の短編小説の舞台である小鹿渓に再度赴きました。今回の訪問は何回目になるんだろう。もう五回は行っている。現在二十五枚程度だが、なかなか書く気になれず、そこで留まっているのだった。それを打破するために、赴いたのだ。貴重なメモを残すことができた。

○メモ

稲妻がはしったような木。岩から木が生えている。空洞の中、枯れ葉、土、石、滝の音は一定、冷たくもあり、温かい。斜めに伸びざるをえない、しかし、できるだけきちんと直立できるように、空を見上げている。岩と水がけんかをしている。岩は耐えている。大岩のまわりでおにごっこ。木が重力に負けて折れている。生まれたときから試練なのだ。

では、小説の一部分も公開しておこう。

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それでも、小鹿渓の紅葉は吾一の目を惹きつけてやまなかった。谷があるため、そこに生えている樹木はその高さを変え、伸びる方向も各々に違い、それぞれが好きなように、自由に生え進んでいた。それは観るものの好奇心をくすぐり、飽きることがない。
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ひさしぶりに書く

2006年04月22日 | 雑記
ひさしぶりに小説らしきものを書きました。が、随分の時間を食われました。僕にとっては、いいリハビリでした。
 しかし、この前の車谷長吉さんのアドバイスを全く反映させてないような気がします。「死」が全然醸し出されていませんからね。それは次回の課題ということで勘弁。
 
 またひさしぶりと言わなくてはいけないのですが、ひさしぶりに図書館に行ってきました。読書のためです。車谷長吉の「飆風(ひょうふう)」の中の「私の小説論」を読む。べらぼうに参考になった。ここは何度も読み返そう。

新入職員歓迎会

2006年04月22日 | 雑記
またまた苦手なものに参加してきました。しゃべらないといけない、テンションが高くないといけない、といった暗黙の了解があるので、僕には大の苦手なのです。
 変な居心地の悪い席になったらどうしようかと思ったんですが、右側に同じ階の職員さんがいたので、よかったです。
 ビール、ビール、チューハイ、ビール、ビール。
 ちょっと飲んだだけでグラスに注がれていきます。新人のOT(作業療法士)は場慣れしているようで、一発ギャグめいたものをしたり、積極的に相手に飲み物を注いだりしていました。一年前の僕と大違いだ……。
 ひさびさに吐きました。あと、意外とお酒に弱いことが判明。一週間に一本ビールを飲むか飲まない程度だからなあ。もうちょっと強くなりたい。

hand in hand

2006年04月21日 | 雑記
左手の甲の、袖に少し隠れるくらいの場所に黒文字で何かが書かれていた。「りゅうせいぐん」「そばにいて」「ソメイヨシノ」「miss you」「らくえん」。「ゆびわ」それらは今日カラオケで歌う予定の歌だった。

 すみれこさんと再会した。車のドアを開けて出てくるだけの動作だが、それはすっかりモデルの動きであった。早くもドギマギしてしまう。
 地元の公園である打吹公園を歩いた。桜はもうほとんど散ってしまったが、茶屋の傍にまだ少しだが残っていたので、そこですみれこさんをモデルに写真を撮る。構図も考えず撮ったので、本人には悪いのかもしれない。
 手足が細くて顔が小さいというのは、モデルになる条件かもしれないが、すみれこさんにはさらにプラスして、存在感がある。彼女の写真を見てもらったら分かるが、何かを訴えてくるような、主張しているような気がするのだ。僕は恥ずかしさと緊張で、なかなか彼女の顔を見ることができなかった。

 左腕を何かが触る。「うわっ」と僕は声に出して驚いてしまった。すみれこさんが手を組んできたのだった。そのときの僕の慌てぶりはなかなかのもので、瞬間的に混乱してしまったが、「お願いします」と左腕を自由にさせる。
 女性と腕を組んだのは、はじめてだった。

 白壁土蔵郡周辺のカフェに入る。「石うすコーヒー」を注文する。自分たちで実際にコーヒー豆を挽く体験ができるのだ。うすをごりごりと回していくと、上下の丸石の隙間から挽かれた粉が出てくる。自分たちで実際に挽いたものだからか、めっぽうおいしく感じた。

 何を思ったか、カラオケではいきなり最初に歌う予定のないケツメイシの「さくら」を歌ってしまった。その前に観たさくらがよほど印象的だったのか。歌い終わり、二人分が座れる椅子に腰掛けると、距離が狭まる。どうもカップル用の部屋らしい。
 すみれこさんはムラマサ☆やELTの曲を歌った。しかし、僕が一番聴き入ったのは、坂本龍一と中谷美紀がコラボレーションした「砂の果実」だった。この歌はどことなく退廃的な雰囲気がある。それが、彼女は怒るかもしれないが、すみれこさんと妙にマッチしている。すみれこさんは古い家屋、それも廃墟と言ってもいいような場所での撮影がよくある。そこから僕は「暗」をどうしても感じてしまう。「暗」を演じるのが、とても上手。
 すみれこさんは僕の中で、けだるくて、暗くて、落ち着いたイメージがある。それに合うような曲をセレクトした。
 「ソメイヨシノ」はさくらの時期と合うために歌ったというのが大きいが、歌詞に「墜落した」「マイナス」などの語句があるのに注目した。
 「流星群」は、鬼束ちひろの歌で、これまたすみれこさんに合っているように思える。
 「そばにいて」はかなりの主観が入っているかもしれないが、それはここには詳しくは書かないことにする。
 「楽園」は平井堅の中でも一番好きな曲だ。全体に漂う、退廃的で終末的な雰囲気がすみれこさんと合っているように感じるのだが、どうだろう。
 「Missin' you ~It will break my heart~」も平井堅の曲であるが、今回実は一番力を入れた曲だ。背景には9.11テロに向けた思いが込められている。「冬の空へと還る」などに見て取ることができる。歌っている途中、致命的なミスをしてしまい、台無しになってしまった。もうちょっと練習しなくてはいけない。
 「指輪」は結婚式ソングだ。ちょっとくさくなってしまうが、すみれこさんとその相手の幸せを願う歌でもある。「死」が混じっている歌詞に注目したい。
 すみれこさんは視力が悪いらしく、TVの前でテロップをじっと見つめながら歌っていた。なので、僕は後姿しか見ることができなかった。ひたすら細く、紺のハイソックスにどうしても目がいってしまう。いろいろな欲望が自分の中で戦っていた。
 そんなこんなでカラオケは終わった。緊張、緊張。

 その後、コーヒーを買って足湯がある駐車場に辿りついた。車から降りて足湯までに向かう途中、すみれこさんが指を絡ませてきた。ちょうど祈るときに左右の指を絡ます動作が、上下反転したような格好だ。僕はつばをごくっと飲み込まざるを得なかった。
 足湯でハプニング。湯の温度調整ができていないらしく、かなり熱くなっており、足を浸けることさえままならない。今日は人が少ないなと思っていたが、そういうことだったのか。僕とすみれこさんはつま先やかかとをつけては、あついあついと言いながら、しばらくそこに留まっていた。
 風が吹いてすみれこさんの長髪を揺らし、それが僕にも少し被さる。足先はとても熱かったが、上半身は寒かった。しばらくすると、風に加え、雨も降ってきた。もう僕ら以外に人はいない。あいかわらず、二人は脚をぱたぱた上下に動かしながら、ぽつりぽつりと話し合っていた。

 その後、名残惜しくもすみれこさんと別れた。

独占欲

2006年04月21日 | 雑記
誰か一人を独占したいという思いがあまりない。そして、誰か一人のものにもなりたくはない。僕の背中には自由の羽が生えていて、考えが変わったら、すぐにでもその場から飛び立っていきたいのだ。

ゆえに拘束性が生まれる彼氏彼女の関係は、僕には不向きだ。ホストみたいに、誰彼かまわず愛想を振りまいて過ごすのがお似合いなのかもしれない。