北海道昆虫同好会ブログ

北海道昆虫同好会は北海道の昆虫を中心に近隣諸国および世界の昆虫を対象に活動しています。

ジョウザンシジミ、蛹化には硬いところがお好き

2018-09-03 20:55:19 | ジョウザンシジミ
にほんブログ村 その他ペットブログ 昆虫へにほんブログ村

にほんブログ村 写真ブログ 昆虫写真へにほんブログ村



ジョウザンシジミ、蛹化には硬いところがお好き


2018-8-8 (木)  薄曇り


最近あまり摂食しなくなったジョウザンシジミ終令幼虫を蛹化用タッパにうつしておいたものから蛹を回収した。




普通に蛹化させたものは、このようにウンコ混じりの中から慎重に蛹や前蛹を探し出すことになり、ひどく手間暇がかかってしまいます。




この日、蛹や前蛹をあわせて300個くらい回収。


疲れた。 もうやだ。





まだ大型タッパ3つある。 



野外で今春に採集し持ち帰ったジョウザンシジミ2♀♀から採卵し、増殖させたらものすごい数に増えてしまった。


ただ、ジョウザンシジミの大量飼育をするためには数年かけて食草エゾキリンソウの大群落を作っておく必要があります。蝶の発生地から少ない食草をむしりとってくるのは禁忌です。



ジョウザンシジミに限らず、自然界の過酷な環境ではなく人工的な快適環境で飼育すれば全ての昆虫はこんな具合に大量飼育が可能であろうと思う。



これまで多くの蝶の飼育を経験したが、野外では稀種、珍蝶といえども、それを実感した蝶は多い。




ジョウザンシジミ、蛹化には硬いところがお好き



さて、まともにジョウザンシジミの蛹を回収するのがけっこう大変なことを述べましたが。


経験的に終令幼虫は蛹化場所を探して移動するが、なにか硬いところに好んで糸を吐き体を固定し蛹化する傾向が強い。



これまでのジョウザンシジミ飼育の経験上、今回も素焼きの鉢の破片や割り箸を入れておいたが、これらにびっしり蛹がついている。



割り箸に蛹化したもの。









このように蛹化場所としてはかなり硬いところを好むことがわかる。



以下は素焼きの鉢の破片に蛹化したもの。























おそらく自然界でも同様な傾向があることがうかがえる。



回収した蛹の一部。このほか前蛹個体もかなりある。





これらの半分ほどは、夏型個体として羽化するだろう。



時には全部、夏型として羽化することもあります。


ここの産地の標本はまだ持っている人がいないようなので(未検討産地)、とりあえずジョウザンシジミ大量展翅の名人Kさんに今回の蛹全部持っていってもらいます。


どんなジョウザンシジミがでてくるのか、乞うご期待。





にほんブログ村 その他ペットブログ 昆虫へにほんブログ村

にほんブログ村 写真ブログ 昆虫写真へにほんブログ村

最新の画像もっと見る

コメントを投稿