ヤスPの中の人はいないかもしれない…(´・ω|д゜)|・`)

ヤスP・間野康彦の生態を赤裸々に語るブログだったりします。

ラーメン屋さんのおはなし。

2009年04月23日 | Weblog
とある町の外れに、一軒のラーメン屋さんがありました。
お店は大きくなく、店員さんも少ない。
商売も繁盛というわけでもなく、でもお客さんが来ない訳でもない、一見普通のラーメン屋さんでした。

でも、そこの店員さんは、日々旨いラーメンを作る為に精進し、様々なラーメンを店に出していました。
お客さんもその事を知っていて、ラーメン屋さんが作る新作ラーメンを楽しみにしていました。

ある日、ラーメン屋さんに新人の店員さんがやってきて、とても美味しい。一度食べるとやみつきになりそうな斬新なラーメンを作りました。
店員さん仲間からも絶賛され、早速メニューに加えると瞬く間に店の一番人気になりました。

毎日のように、広くない店内にお客さんがごった返し、そのラーメンを食べるためにお店の前には長蛇の列が出来るようになると、噂が噂を呼び遠い所からはるばる食べにくるお客さんも出始めました。

店員さん達はお店が繁盛して、お客さんが毎日沢山来る事に喜び、一層美味しいラーメンを作る為に精進しました。

そんなある日、町の反対側に新しくラーメン屋が出来、そこで似たようなラーメンが出されるようになりました。
そこも美味しいと評判で、前からあったラーメン屋さんと人気を二分する存在になりました。

そしてまたある日、似たようなラーメンを出す店が出来… あっという間に町は同じ様なラーメンを出すラーメン屋さんであふれてしまいました。
お客さんは店毎に違った味わいがあるといい、方々に出来たラーメン屋さんのラーメンを食べ続けました。

そうしているうちにもラーメン屋さんは増え続け、お客さんも全部のお店を回れなくなります。
さらに、毎日同じ様なラーメンを食べ続けたのと、ごく稀に名前や見た目だけ真似た不味いラーメンを食べてしまったりして、ラーメン自体を食べなくなる人もでてきました。

ラーメン屋さんの店員さんの中には、このままではいけないと思い、新しくラーメンの開発に取り組む人や、ラーメン屋業界から身を退く人も出始めます。

味に飽きてきたお客さんも、『〇〇のラーメンは間違いないから、そこしか食べない。』とか、『〇〇のラーメンは××のラーメンの真似だけど、不味い。』とか言いだしました。

そして…

いまでもその町には新しいラーメン屋さんが出来ては消え、消えては出来ています。
一時期のような勢いはないかも知れませんが、店員さん達は美味しいラーメンを作るために精進しています。

このまちのみんなが、おいしいラーメンをたべられたら、しあわせですよね?

おしまい。

最新の画像もっと見る

1 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
小池さん (黒澤)
2009-04-23 13:55:01
僕はその町でラーメンを知りました。
そして今はラーメン職人を目指すようになりました。
たぶんその町はラーメン自体の人気がなくなるまでずっとカオスで賑やかな町であり続けると思います。

全然違う話ですが、ラーメンの話を聞いて思ったのが、
その町では今後もラーメンしか作られないのか、ということです。
そもそもラーメン大好き!という人たちが集まって出来た町ですが、
後から町に来る人たちの中にはラーメン『も』大好き!という人もいます。
カレーも好きだからカレーもラーメンと一緒に出す。
イタ飯も好きだからイタ飯も出す。
そんなお店が沢山でき始めたらどうなるか。
ラーメンの町はいつの間にか拡張工事が行われ、『食べ物の町』になるのではないか。

現状ラーメン大好き小池さんばかりの町ですからこれは妄想に過ぎませんが、
町としてそんな発展のしかたもあるのでは?

というのをこの本読んでて思ったり思わなかったり。
http://www.amazon.co.jp/%E5%89%B5%E7%99%BA%E2%80%95%E8%9F%BB%E3%83%BB%E8%84%B3%E3%83%BB%E9%83%BD%E5%B8%82%E3%83%BB%E3%82%BD%E3%83%95%E3%83%88%E3%82%A6%E3%82%A7%E3%82%A2%E3%81%AE%E8%87%AA%E5%B7%B1%E7%B5%84%E7%B9%94%E5%8C%96%E3%83%8D%E3%83%83%E3%83%88%E3%83%AF%E3%83%BC%E3%82%AF-%E3%82%B9%E3%83%86%E3%82%A3%E3%83%BC%E3%83%96%E3%83%B3-%E3%82%B8%E3%83%A7%E3%83%B3%E3%82%BD%E3%83%B3/dp/4797321075
返信する