朝の光が輝いています。葉を落とした樹々の向こうに見える、おばあさんが着ぶくれして歩いているようすも、うらうら、さんさんと輝いています。
2月は特別な月だと思うようになりました。
光の色が白くなり強さを少し取り戻し始めるのは12月からだけど、やはり2月の輝きは特別で
5月や6月のもっと強い光と比べると新鮮な光のように感じる。光に新鮮も何もないのですけど。
窓を開けると気持ちいい空気が入ってきます。
二月が特別なので、二月を歌う詩人が多いように思います。なんて思うのは私の思い入れが強いだけかもしれません。
このブログに何度でも書いている歌。2月になると必ず頭の中によみがえってきてしまい、消えないので困ります。タイトルは忘れました。
* * *
今は二月 たったそれだけ
あたりにはもう春が聞こえている
だけれども、たったそれだけ
昔むかしの約束はもう戻らない
ああ 花はまた開くであろう
そして 鳥は変わらずに啼いて
人々は春の中で笑みかわすだろう
* * *
〇俵万智の短歌
チューリップの花咲くような明るさであなた私を拉致せよ二月
* * *
〇それから先日、ほかの人のブログ(モーばーちゃんの自由帳)に掲載してあった吉野弘の詩。このブログの作者の方はよく詩を紹介してくれます。とてもいいブログで、感謝です。
二月の小舟
冬を運び出すにしては
小さすぎる舟です。
春を運びこむにしても
小さすぎる舟です。
ですから、時間が掛かるでしょう
冬が春になるまでは。
川の胸乳(むなじ)がふくらむまでは
まだまだ、時間が掛かるでしょう。
(吉野弘詩集 四季…春 から)
川の胸乳(むなじ)がふくらむまでは
の意味を考えています。想像させるところがこの詩のミソなんでしょうか。
* * *
昔のお正月と今のお正月はものすごく違っていたことに気づきます。
昔のお正月は旧暦だったのでちょうど今頃。こんなに明るかったのです。
現代のお正月は暗さのどん底です。一年で一番日の出が遅い頃なのです。
慣れなのか、お正月に関しては今のほうがいいように思います。あの暗い時期、忘年会とかお正月ぐらいのイベントがないとやってられない感じがします。
写真/屋久島・宮之浦の集落 民家の庭と道が一体化していていい感じ 2014年6月
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