山口建設

社長の独り言

故郷の思い出ー2

2010年03月12日 13時09分00秒 | 日記
冬の札幌。
朝の家の中は、マドガラスからの冷気が家の中に漂ってる。
せんべい布団の足元の湯たんぽは冷たくなってる。

体を震わせながら、布団から飛び出る。
まずは、ストーブに火を入れることが役目であった。前日の石炭の燃えカスの灰を
ストーブから取り出し家の外の道に捨てる。
真っ白い雪の表面に黒すんだ灰がばら撒かれる。。
隣近所の家の前にも同じような模様が描かれる。

そして、ストーブの燃やし口に新聞を入れ込み、マッチで燃やす。
新聞紙が真紅の火に囲まれたとき、石炭を入れる。
真っ黒な石炭と燃え上がる火にしばし我を忘れて見つめる。やがて石炭に火が燃え移り、
赤く燃え始める。
それを、確認して弟達に声をかける。
両親は朝の5時過ぎに店に出かけている。商品の仕入れ、おかずの用意など 朝から
戦争状態である。
弟達の朝の面倒は私一人の役目である。

凍え始めた手をストーブで温めながら、昨日の残り物をちゃぶ台に並べる。
ご飯、味噌汁、お店で売れ残ったおかずなどが並べられる。
其のころ、ようやく弟達の姿がストーブの周りに見え始める。

兄弟3人の朝の食事が始まった。
毎日 同じような朝の食事。それが当然と思い、不平などはなかった。
毎日 深夜遅く家に帰り、そして朝早く店に出かける両親の姿を目の前に見ていれば
何にもいえなかった。