毎日が山のこと

最近の山歩きの記録はもちろん、作ってみた山行プラン、過去の山歩きの記録も順次掲載中です。

乳頭山の田代平へ(2018年6月25日)

2023-09-15 16:56:45 | 山日記

これは前回投稿した花の秋田駒ケ岳の翌日に行った、乳頭山の北西、1200m付近にひろがる田代平を歩いた記録。

この日も妻を連れての山歩きだったので、できれば乳頭山頂上まで行きたかったのだが、妻が疲れてしまったので田代平まで引き返した。

 

宿の大釜温泉をでて、10分ほどで乳頭山の田代平コース登山口に到着。

秋田駒ケ岳は二度目だが、これから登る乳頭山はまったくの初めて。

にぎやかだった秋田駒ケ岳に比べてこちらは静かでうっそうとした森におおわれた山だ。

 

登山口のすぐ奥が孫六温泉だった。泊まるならこちらのほうがよかったなぁなどと思いつつ登山開始。

 

すぐにブナの深い森へと入っていく。

入り口には鉄パイプが置いてあって、熊さんにこれから山に入るよと知らせるためにこれを鳴らした。

妻は少々怖い様子だ。

 

湿り気をおびたブナ林の林床にはいろいろな花が咲いている。

さっそくギンリョウソウがお出迎え。

 

30分ほどのぼると沢の反対側の斜面が見渡せたが、一面がブナの純林だ。

丸っこい樹冠がもこもこと広がっていた。

すごい、これほどの純林は初めて見た。

 

マイヅルソウ。

 

下草もよく育っているので少し見通しがよくない。

熊さんと出くわさないか少し心配。そこでときどき大きな声をだす。

 

コイワカガミかな。

 

ブナの森を抜けると今度は湿原の花がお出迎え。

 

見晴らしのいい湿原はとても気持ちがいい。

それに安心だし(笑)。

 

登山口からちょうど2時間で分岐点にでた。右(手前)に行けば乳頭山。左(向こう側)に行けば田代平。

ここで妻が疲れたと口にしたので田代平までで引き返すことにした。

 

6月下旬の湿原は花盛り。コイワカガミとハクサンチドリ。

 

ワタスゲもたくさん。

 

チングルマも盛りだった。

 

広い田代平の中心部へ。

 

振り返ると乳頭山の特徴のある山頂が見えた。やはり行きたかったなぁ。

 

湿原の中心あたりまで歩いて木道に腰を下ろし昼食。

そよ風が吹いて、頭の上は少し雲が多いものの青空も見えている。

ほかには誰もいない。静かだ。

 

風にゆらゆらゆれるワタスゲ。

 

池塘にはミツガシワ。風で水面がわずかにゆらめいている。

 

そろそろ戻ることにする。乳頭山ともお別れだ。

機会があったらまた来て、今度は山頂まで行ってみたい。いやいやいっそ秋田駒ケ岳から縦走してみたいものだ。

 

木道にそってチングルマがびっしり。

 

これは、コヨウラクツツジみたいだけど花の付け根にへたみたいなのがついている。なんだろう。

 

遠くに昨日登った秋田駒ケ岳が見えた。

 

花も豊富で歩きやすくて、ほんとうにいい山だったな。

 

ハクサンチドリが並んでお見送り。

 

ふたたびブナの森へと向かう途中では、はるかかなたに田沢湖も見えた。

とうとう誰にもあわずに旅は終わった。

すばらしいブナの森と花の豊富な広い湿原。

体力のない妻でもゆっくり歩けば問題なく歩けるところだった。

また来たい。今度は孫六温泉あたりを早めに予約して、乳頭山まで歩いてみたいと思ったが、このあと妻はやっかいな病気が見つかり、手術後のいまも治療を続けている。

治療の合間に軽い山歩きなどはできていたのだが、最近始めた治療はほぼ3日がかりで点滴をするものなので、体力を奪われるしすっかり痩せてしまった。

なんとかもう一度つれていけるように回復してほしい。

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花盛り、6月の秋田駒ケ岳(2018年6月24日)

2023-09-15 09:57:34 | 山日記

秋の秋田駒ケ岳から7年後の6月、今度は妻をともなってふたたび秋田駒ケ岳を訪れた。

この時はJRの大人の休日俱楽部パスを利用して乳頭温泉に泊まった。

その1日目がこの秋田駒ケ岳だった。

実はこの時は、パスの有効期間4日を生かすために、期間初日は一人で八幡平を日帰り往復した。

そのときのことは6月の八幡平(2018年6月22日)に投稿済みだ。

そしてその2日後、秋田駒ケ岳訪問となった。

前回来た時に、熊見平を越えて乳頭山から乳頭温泉まで歩いてみたいと考えたが、今回は妻同伴なのであきらめた。

コースは2011年秋と変わらない。なのでここでは花の紹介を中心に投稿する。

 

八合目にバスが付いたときは山の上部はガスにおおわれていた。

でも基本的に悪天候ではないので回復を期待して予定通り歩き始めた。

秋田駒ケ岳は火山がいくつも隣り合い重なりあっている複雑な地形をしているのでいろいろな花が見られそうだ。

 

歩きはじめるとすぐに花がお出迎え。マイズルソウ。

秋田駒ケ岳の主峰、男女岳の斜面に入るあたりにあったが、八合目を過ぎているのですでに背の高い木はほとんどない。

 

ヤマザクラもまだ咲いていた。

 

オオバキスミレ。もう忘れてしまっていたので調べなおした。雪解け後に群生して咲く雪国のスミレだそうだ。

 

イワカガミ。登山道の脇など比較的日当たりがよいところに咲くそうだから登山者にはありがたい。

 

ツマトリソウ。今回改めて図鑑を調べて、妻取草ではなくて「褄」取草が正しいそうだ。

私も勘違いしていた。花の縁が赤く縁取られることがあるからだそうだが、実際はまれにしか見られないという。

 

キバナノコマノツメ。この花はこの山で初めて名前を知った。

湿り気のある草原を好むと書いてあったが、咲いていたのは雪解け後の高木のない斜面だった。

 

6月なので残雪もある。腰の引けた妻。でもここだけだった。

 

フキノトウ。

 

ミヤマダイコンソウ。

 

 

男女岳の東斜面から南にまわりこむ。天気はよくなってガスもなくなった。

男岳とのあいだの平地に入っていく。でも風が強い。

 

シャクナゲのつぼみ。なにシャクナゲだろう。アズマシャクナゲの葉はつやがあると書いてあるので違う?

 

湿地に咲くムシトリスミレ。これも忘れていたなぁ。葉に粘液を出して虫をつかまえると書いてある。

 

阿弥陀池の近く、男女岳の斜面に広がるチングルマの大群落。すごい!

 

池のほとりには、チングルマやムシトリスミレなどがまじりあっている。

 

それにしても風が強くて、常時帽子を手で押さえて歩くようだった。

 

男女岳の山頂は割愛して、風を避けるため避難小屋のわきで小休止。

 

その傍の湿地の岩陰にヒナザクラ。東北地方だけに咲くらしいから見られてうれしい。

 

遠く乳頭山を望む。熊見平にはまだ残雪が残っていた。

 

??

イワカガミ

これはコケモモのつぼみ?

 

ふたたびマイヅルソウ。

ミヤマダイコンソウ。

焼森にさしかかるとコマクサが姿を見せた。

大焼砂の方には日本一といわれる大群落があるらしいが、この焼森でも十分堪能できる。

 

この時はキバナノコマノツメだと思っていたが、調べてみたらこういう砂礫に咲くのはタカネスミレだった。

大群落をつくっていた。図鑑の写真も秋田駒ケ岳で撮影されていた。

 

ミヤマダイコンソウと奥にタカネスミレ。

 

タカネスミレとコマクサ。

 

いやあ、すごい大群落だ。砂礫の斜面を覆って広がっている。

 

少しアップで撮れる場所があった。見た目だけでは花も葉もキバナノコマノツメと区別は難しいな。

環境で判断するのがいいのだろう。

 

焼森から前回と同様シャクナゲコースを八合目へとくだる。

この途中でもたくさんの花を堪能できた。

まとめて紹介する。左上からムシトリスミレ。右へシラネアオイ、左下コバイケイソウ。右下フキノトウ。

 

鮮やかなショウジョウバカマ。

 

オオカメノキ。

 

ナナカマドの花も満開。この白い花が秋には赤い実になるんだね。

 

なにツツジかな?花の色が鮮やかだった。

 

コケモモ?いやアカモノかな。

 

ツマトリソウ。

 

イワカガミ。

 

これは???

 

八合目からバスに乗って無事アルパこまくさへ。

ここから乳頭温泉行のバスに乗り換え。

 

この時の宿、大釜温泉。昔はもっと奥にあったが、火災にあい、ここに昔の学校の建物を移築して再開したそうだ。

ただし、ここは温泉はすばらしいが、湯治場の流れをくんでいるので食事は仕出しだった。

翌日は乳頭山の途中にある田代平まで行ったが、その話は次の機会に。

 

 

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