MRI(磁気共鳴画像)検査
(2011年)
3年前の事を書いています
(2011年)
3年前の事を書いています
車椅子を看護婦さんに押してもらい、MRI室へ行った。検査技師のいわれるままにシートの上に仰向けになって横になると、今まで見た事のない装置の中に私の頭は入れられた。(MRI装置の頭を入れる部分は、こんな感じだった)
「約15分で終わります。唾は飲み込んでいいですが、頭は動かさないで下さい」
「目は開けてていいんですか?」
「閉じ込められている感じがしますので、目は閉じていた方がいいです。それでは始めます」
何も聞こえない時間が数分間続いた後、脳の中をコンピュータで情報を拾い出しているのだろうか、
「トン・トン・トン・トン…」とか「ピッ・ピッ・ピッ・ピッ…」という様なコンピュータの音がした。(たしかそうゆう音だったと思う)
その後は、再び音が全然しない時間が続いた。
更に耳をすまして聞くと、クラシック音楽が静かに流れているのがわかった。多分、患者に不安を与えないで、リラックスさせる為だろうと思った。
そして、SF映画『2001年宇宙の旅』の宇宙船の中にいる様な気分になり、なぜか一人で にんまりしてしまった。
コンピュータHAL9000(ハルきゅうせん)など、映画の場面を思い出していると、また「トン・トン・トン・トン…」という音。検査はそのくり返しだった。
しばらくクラシック音楽を、耳をすまして聞いているとどこからか声がした。
「はい、終わりました」
検査技師の声だった。
後日、「MRI」についてネットでいろいろ調べたら「ドンドン、ガンガン、ドンドン…」とか、工事現場みたいな大きな音がすると書いてあったが、それほど音は大きくなかった。
「トン・トン・トン・トン…」という音のバックに、小さな音でクラシック音楽が聞こえたくらいだから…
(装置の発する騒音は、近年はかなり改善されてきているらしい)
でも、装置が狭く閉所恐怖症の人は強い恐怖心を抱かせると思う。
つづく