かんにんブクロ

絵本とイラスト付きで書いているブクロ…いやブログです(笑)

脳梗塞(6)…

2011年10月29日 | Weblog
9月13日(入院3日目)
朝、血圧を測りに来た看護婦が言った。
「きょうは、CT検査が終わってから、3階の部屋に移ります」
CT検査は午後3時からだった。

終了後、3時半から、3階の9人部屋に移った。
2階の部屋の時は静かだったが、ここは違った。
ほとんどの患者が車椅子に乗り、部屋を出たり入ったり、患者どうしでしゃべ
ったりして活気があった。

夜、看護婦が巡回に来て患者との会話の内容で、この部屋は足腰を痛めて入院
している患者が多いのだとわかった。

看護婦が私の所に来ると、いつもの様に「バンザイをして下さい」と言った。
左指は曲がったまま。左手は力なくダラ〜ンと下がった。
「腹筋をするみたいに、両足を上げて下さい」
すると、左手と違って、左足は右足と同じ位の高さに、しばらく上げていられ
る事が出来た。しかも看護婦に両足を上から押されても、右足と同じくらい跳
ね返す力があった。

……少しづつだが、左足に力が入る様になったのが嬉しかった。(つづく)




私の本館「やまっくの部屋」は「JRANK」に参加しています。
下のバナーをクリックして頂けるとうれしいデス…


人気ブログランキングへ
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

脳梗塞(5)…

2011年10月22日 | Weblog
MRI検査の後は車椅子で部屋に戻り、点滴をしたままベッドで横になり、
一日中安静にしていた。

夜、看護婦が血圧や体温を測りにやって来て言った。
「yamacさん、バンザイをして下さい。
目をつぶって、バンザイをしたまま10数えて下さい」
(その後も、この“バンザイ”は巡回にやって来るたびにやった)

ベッドに仰向けに寝たまま、手だけを上げて“バンザイ”をした。
自分ではちゃんと“バンザイ”をしているつもりでも、目を開けると左手の指
が曲がっていて、右手より下がっていた。

看護婦が「左手でグー・チョキ・パーをする様にして下さい」と言ったが、
5本指を伸ばす事さえ出来なかった。
右手の指で、左指をむりやり伸ばし「まっすぐ伸びろ!」と強く念じても、
まっすぐに伸びず、自然にダラ〜ンと曲がってしまった。
なかなか左腕と左指に力が入らなくて辛かった。

そして、左足にも力が入らず、ベッドから降りる時と、車椅子に乗る時や降り
る時に足がふらついた。(つづく)




私の本館「やまっくの部屋」は「JRANK」に参加しています。
下のバナーをクリックして頂けるとうれしいデス…


人気ブログランキングへ
コメント (4)
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

脳梗塞(4)…

2011年10月16日 | Weblog
検査技師のいわれるままに、シートの上に仰向けになって横になると、今まで
見た事のない装置の中に私の頭は入れられた。

「約15分で終わります。唾は飲み込んでいいですが頭は動かさないで下さい」
「目は開けてていいんですか?」
「閉じ込められている感じがしますので、閉じていた方がいいです。
それでは始めます」

何も聞こえない時間が数分間続いた後、脳の中をコンピュータで情報を拾い出
しているのだろうか、
「トン・トン・トン・トン…」とか「ピッ・ピッ・ピッ・ピッ…」という様な
コンピュータの音がした。(たしかそうゆう音だったと思う)

更に耳をすまして聞くと、クラシック音楽が流れているのがわかった。
多分、患者に不安を与えないで、リラックスさせる為だろうと思った。

そして、SF映画『2001年宇宙の旅』の宇宙船の中にいる様な気分になり、
なぜか一人で にんまりしてしまった。
コンピュータHAL9000(ハルきゅうせん)など、映画の場面を思い出している
と、また「トン・トン・トン・トン…」という音。検査はそのくり返しだった。

しばらくクラシック音楽を、耳をすまして聞いているとどこからか声がした。
「はい、終わりました」
検査技師の声だった。

後日、「MRI」についてネットでいろいろ調べたら「ドンドン、ガンガン、
ドンドン…」とか、工事現場みたいな大きな音がすると書いてあったが、それ
ほど音は大きくなかった。
「トン・トン・トン・トン…」という音のバックに、小さな音でクラシック音
楽が聞こえたくらいだから…
(装置の発する騒音は、近年はかなり改善されてきている)

でも、装置が狭く閉所恐怖症の人は強い恐怖心を抱かせると思う。(つづく)




私の本館「やまっくの部屋」は「JRANK」に参加しています。
下のバナーをクリックして頂けるとうれしいデス…


人気ブログランキングへ
コメント (2)
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

脳梗塞(3)…

2011年10月10日 | Weblog
「頭から落ちたらどうするの! 自分では出来ると思うかもしれないけど、
まだ無理です。 頭を打ったら、もっと悪くなってしまいますよ!」
「ここは病院です。言われた通りにして下さい!」

確かに自分では出来ると思っていても、思うように動かない身体だ。
病院にいる間は、看護婦の言う通りにした方がいい。そう思った。

左手が自由に動かないので、今迄出来た事が全て出来ない。
パジャマのボタンをかけたりはずしたり、ズボンをぬいだりはいたりするのも
右手だけでするので時間がかかった。

9月12日の朝から食事が出た。
右手だけで食べた。口の左側から食べた物がポロポロ落ちた。
歯医者で麻酔をかけられた時の様だった。
顔の左半分がマヒしていて、顔がこわばっている感じが続いた。

午前11時、MRI<エム・アール・アイ>(脳の)検査があった。(つづく)




私の本館「やまっくの部屋」は「JRANK」に参加しています。
下のバナーをクリックして頂けるとうれしいデス…


人気ブログランキングへ
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

脳梗塞(2)…

2011年10月05日 | Weblog
2008年9月に「胃幽門狭窄症」・ 2009年1月に「ソケイヘルニア」、
そして今年は「脳梗塞」で入院。3年間で3回も入院してしまった。

1階の急患診察室でいろいろ調べられ、ベッドに寝たまま点滴をされた私は、
その後2階の病室へ運ばれた。3人部屋だった。

「トイレに行きたくなったら、ナースコールして下さいね」
看護婦がそう言って、ナースコールの呼び出しボタンを枕元に置いてくれた。
左半身が思うように動かないから、ベッドから降りるにも看護婦の手伝いが必
要だった。
トイレには、看護婦に車椅子を押してもらって行き、便座にすわってする様に
言われた。
点滴をしてるせいか、トイレに何度も行くはめになった。
そのつどナースコールして呼んだ。

慣れてきたので、看護婦が来るまでの間に自分一人でベッドから降りようとし
ていたら「なにしてるの!」と看護婦の叫ぶ声がした。(つづく)




私の本館「やまっくの部屋」は「JRANK」に参加しています。
下のバナーをクリックして頂けるとうれしいデス…


人気ブログランキングへ
コメント (4)
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする