夢の中なのか、私の左側に女性の看護師、右側に男性の看護師がいて、私に何か話しかけて
いる。
気が付くと私はベットに寝ていた。でも、天井にはあの手術室独特の無影灯はない。
ベットの廻りはカーテンが閉められていた。どうもここは手術室ではなく、病室の様だ。
と言う事は手術は終わったのだろうか。恐る恐る鼠径部を見ると、手術した跡があった。
“手術は終わったのだ”私は眠っていて、手術が終わった事も、病室に移された事も何も覚
えていない。
今、何時だろうか?携帯電話を取り出そうと、起き上がろうとしたが、両足が全く動かなか
った。腕だけの力で、なんとかベットの下にあるバックの中から携帯を取り出した。
時間は午後4時過ぎていた。3時間近く眠っていたことになる。
しばらく横になっていると、看護師が来た。
「よく眠っていましたね。ご気分は悪くないですか?」何度か様子を見に来たらしい。
「両足が全く動かないです」
「そろそろ麻酔がきれる頃なので、大丈夫ですよ」
「3時間近く眠っていたのですか?」
「そうです、でも手術が終わったあと、“終わりましたよ”と声をかけたら、うなずいてい
ましたよ」
…私に何か話しかけたあの場面は、夢ではなかったのだ。
「お小水したくなったら、ナースコールを押して下さいね。尿が出ないと退院できないです
から…」
看護師が帰ってしばらくすると、尿意を催し、両足も動く様になった。
トイレで排尿を済ませてカガミを見たら、手術を終え、手術着を着た凛々しい?私の姿があ
った。(いよいよ手術が始まる時の私は“助けてくれ~~“と怖がっていたけど…)
病室に戻ると、看護師が点滴をはずしたり、手術着をぬがしてくれた。
私は午後5時には退院するつもりだったので、看護師が病室を出ていくと、すぐ服に着替え、
帰る支度をした。
ベットで休んでいると医師と看護師が来た。
「傷を診せてください」と言われて“ハッ”と思った。医師の診察後、問題がなければ帰宅
できるのに、もう全部着替えてすでに帰る体勢になっていたからだ。
「傷もキレイです。出血もなく問題ありませんね。18日の午前11時に緊急外来を受診して
下さい」
医師の言葉に、私は胸をなでおろした。
看護師がニコニコしながら医師に話しかけた。
「3時間近く眠っていて、全然覚えていないんですって“手術終わりましたよ”と声をかけ
たらうなずいていたのに…」
「麻酔にかかりやすいんですね」医師が笑いながら言った。
医師と看護師が帰ると、私は靴をはき、バッグを持って病室を出た。
すると廊下で看護師にばったり会った。
「ちょうど5時ですね。日帰り手術で入院しても、5時に退院する人は、あまりいないんで
すよ。もう少し休んで様子をみてからとか、痛みが心配で、1泊していくんですよ」
私は、別に痛みはないので“そうですか“と答えるだけだった。
「階段の上り下りはダメですよ。気をつけて帰ってくださいね」
最後まで、とても親切にしてくれた看護師さんだった。
私は「ありがとうございました」と挨拶してエレベーターに乗った。
その後、大変な事が起こるとは知らずに…(つづく)
↓画像をクリックすると「yamacのWEB絵本館」にいきます。
私の本館「やまっくの部屋」は「JRANK」に参加しています。
下のバナーをクリックして頂けるとうれしいデス…
いる。
気が付くと私はベットに寝ていた。でも、天井にはあの手術室独特の無影灯はない。
ベットの廻りはカーテンが閉められていた。どうもここは手術室ではなく、病室の様だ。
と言う事は手術は終わったのだろうか。恐る恐る鼠径部を見ると、手術した跡があった。
“手術は終わったのだ”私は眠っていて、手術が終わった事も、病室に移された事も何も覚
えていない。
今、何時だろうか?携帯電話を取り出そうと、起き上がろうとしたが、両足が全く動かなか
った。腕だけの力で、なんとかベットの下にあるバックの中から携帯を取り出した。
時間は午後4時過ぎていた。3時間近く眠っていたことになる。
しばらく横になっていると、看護師が来た。
「よく眠っていましたね。ご気分は悪くないですか?」何度か様子を見に来たらしい。
「両足が全く動かないです」
「そろそろ麻酔がきれる頃なので、大丈夫ですよ」
「3時間近く眠っていたのですか?」
「そうです、でも手術が終わったあと、“終わりましたよ”と声をかけたら、うなずいてい
ましたよ」
…私に何か話しかけたあの場面は、夢ではなかったのだ。
「お小水したくなったら、ナースコールを押して下さいね。尿が出ないと退院できないです
から…」
看護師が帰ってしばらくすると、尿意を催し、両足も動く様になった。
トイレで排尿を済ませてカガミを見たら、手術を終え、手術着を着た凛々しい?私の姿があ
った。(いよいよ手術が始まる時の私は“助けてくれ~~“と怖がっていたけど…)
病室に戻ると、看護師が点滴をはずしたり、手術着をぬがしてくれた。
私は午後5時には退院するつもりだったので、看護師が病室を出ていくと、すぐ服に着替え、
帰る支度をした。
ベットで休んでいると医師と看護師が来た。
「傷を診せてください」と言われて“ハッ”と思った。医師の診察後、問題がなければ帰宅
できるのに、もう全部着替えてすでに帰る体勢になっていたからだ。
「傷もキレイです。出血もなく問題ありませんね。18日の午前11時に緊急外来を受診して
下さい」
医師の言葉に、私は胸をなでおろした。
看護師がニコニコしながら医師に話しかけた。
「3時間近く眠っていて、全然覚えていないんですって“手術終わりましたよ”と声をかけ
たらうなずいていたのに…」
「麻酔にかかりやすいんですね」医師が笑いながら言った。
医師と看護師が帰ると、私は靴をはき、バッグを持って病室を出た。
すると廊下で看護師にばったり会った。
「ちょうど5時ですね。日帰り手術で入院しても、5時に退院する人は、あまりいないんで
すよ。もう少し休んで様子をみてからとか、痛みが心配で、1泊していくんですよ」
私は、別に痛みはないので“そうですか“と答えるだけだった。
「階段の上り下りはダメですよ。気をつけて帰ってくださいね」
最後まで、とても親切にしてくれた看護師さんだった。
私は「ありがとうございました」と挨拶してエレベーターに乗った。
その後、大変な事が起こるとは知らずに…(つづく)
↓画像をクリックすると「yamacのWEB絵本館」にいきます。
私の本館「やまっくの部屋」は「JRANK」に参加しています。
下のバナーをクリックして頂けるとうれしいデス…