八柏龍紀の「歴史と哲学」茶論~歴史は思考する!  

歴史や哲学、世の中のささやかな風景をすくい上げ、暖かい眼差しで眺める。そんなトポス(場)の「茶論」でありたい。

「あざみ野講座」第三講(12月7日・土)のお知らせ!

2019-12-04 15:22:30 | 思うこと、考えること!
 いよいよ今週の土曜日、
 「あざみ野講座」第三講を開講します。
 時間は、いつもと同じ14時30分から16時まで講座をし、

 そのあと質疑応答、討論に入ります。

 今回のテーマ!
「60年安保の残像〝二人の美智子〟」
 ~「政治少年死ス」から「憂国」へ。
   君は「無国家時代」を体験したか?~
       です。そんなわけで、こんな案内文を作ってみました。

 戦前までの日本は、〝超軍国主義国家〟として、人びとの前に屹立していました。しかし、その砂上に打ち立てられた威厳と荘厳さは、1945年8月15日をもって、いとも簡単に日本の民衆の心の中からで崩壊し、そのあとは変わり身を競うかのような〝文化国家〟の粉飾に身を纏う。しかしそれは、ベニヤ板に急いで貼り付けたような皮相感を免れえないものでした。
 こうしてみると戦前もまた戦後も、日本人は自らが「日本」という国を作り上げたことがない欠落をそのままに、なんとなく〝ニッポン〟という閉域に滞んでしまっていた。一人一人が「日本」という国家に向き合うことなく、〝無国家時代〟をやり過ごしてきた。そんな気がします。
 ただし、その戦前と戦後のせめぎ合う分水嶺に「60年安保」があって、これを契機に日本は「経済国家」として、日本人それぞれがしゃにむに〝利益と利潤〟に邁進する生活スタイルを追い求めていきます。そんな時代の境目に、二人の女性、ひとりは正田美智子。そしてもうひとりは樺美智子という〝二人の美智子〟が立っていました。
 正田美智子は、ご成婚ストーリーからファッション、生活スタイルまで〝スター〟として民衆の憧れとなり、樺美智子は、安保改定阻止を叫び国会突入をはかる生真面目な一女子学生として、〝ジャンヌ・ダルク〟〝聖少女〟として人びとに伝説化されていきました・
 第三講では、そんな二人が時代の風景となった1960年に焦点を当てて、日本という国家のその後の動きを俯瞰しながら、日本人がなにを欲望し、なにを希望としたのかを探っていきます。はたして日本の民衆に、日本という国家は存在したのか。
 まずは歴史の底流にある哀切と痛切について感じていくとともに、激しく知性を刺激する〝現代史〟の面白さを体感できればと思っています。

 まずはこんな感じで、
  またお話しでもりあがりたいと思っています!

 
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