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DOCOMORO100

モダニズムだけじゃない建築ブログ

来年はガルニエ宮!

2006年09月28日 00時18分15秒 | Art
 本日、我が北海道日本ハムファイターズがレギュラーシーズン1位を決めた。とても嬉しい!

 さて、今年は色々良いことがあって、オペラを歌う友人Cさんが旭川市の新人オーデションに合格し、ステージに立つことになった。同じスタジオに所属のU君は昨年合格し同舞台に立っている。今年は二人でCさんの応援(声は出さないが)となる。(写真は先日公演された二人が所属するスタジオの舞台である。)
 来年1月の渡欧が決定した。今年はミラノスカラ座にて観劇したが、来年は是非ガルニエ宮でのオペラ観劇を実現させたい。

道東の四季の像 「夏」

2006年09月15日 00時25分59秒 | Art
 釧路市内、毛綱毅曠氏の「フィッシャーマンズワーフ・MOO」と「釧路キャッスルホテル」の間に架かる幣舞橋には、四季を表す4体の像が立つ。日本を代表する彫刻家4人の手によるものだが、その内二人は私の高校の先輩である。一人は、このサイトでも何度か取り上げている本郷新氏。田上義也氏や上遠野徹先生が美術館・記念館を設計なさっている。因みに両館は私の自宅からとても近い。
 そして、もう一人は四季像の「夏」を担当された佐藤忠良氏である。札幌西高校が開校70周年記念の際、講演会を開いて下さったので、私はお話を聞いた。当時は東京造形大学で教授をされていたように思う。

 幣舞橋の四季の像はどれも素晴らしい作品であるが、とりわけ佐藤氏の作品は力強く躍動感に溢れていて良い。氏の他の作品を見ても、いつもその感想を抱く。ところが当の佐藤氏は「いつも、最初に意気込んだほどうまくいかないものだ。」とおっしゃる。この「夏」の像のどこに不満があるのだろう。創造者が納得してしまったら、そこで終わるということなのだろうか。

バウハウス3連発・第2弾

2006年09月08日 23時43分19秒 | Art
 ヨセフ・アルバース展に続く、バウハウス3連発の第2弾は「パウル・クレー展」である。パウル・クレーはワイマール、デッサウのバウハウスで教えた。

 「光」「自然」「抽象」、建築をモチーフにした絵画もある。20代の繊細な作品から50代の重厚な作品まで、まんべんなく鑑賞出来る。晩年の象形文字のような絵は素晴らしい。作風に変化が見られるが、皮膚病がきっかけとも言われる。他人事には思えない。他人事に思えないのはもう一つ有って、クレーは音楽も相当に愛していたようだ。

 パウル・クレー展は北海道立近代美術館で10月9日まで開催されている。金曜日は19時まで入場できる。

バウハウス3連発・第1弾

2006年08月11日 20時15分15秒 | Art
 データが逝ってしまいネタに困りつつも、習慣である週末のCAFEエスキスでの休憩に出掛けた。そうしたらマスターから札幌宮の森美術館で開催中の「ジョセフ(ヨゼフ)・アルバース展」の招待券を頂いた。有難いことである。早速気分良く出掛けた。
 ジョセフ・アルバースはモダニズムの発信塔とも言えるドイツの建築・美術学校「バウハウス」に入学後、そのバウハウスの講師も勤めた。クレーやモンドリアンもバウハウスの講師であったし、日本人の学生もいた。

 さて、今回初めて札幌宮の森美術館に入館したのだが、この建物のメインはなんと結婚式場である。併設されている美術館ではあるが、小さいながらも面白い動線で人がいなければ心地よい空間だ。(あたりまえか。)本日は自分一人の貸切状態であった。
 のっけから代表作の「正方形へのオマージュ」が、何種類も文字通り色を変え展示されている。アルバースの芸術のキーワードは「色」。様々な色彩の表現を感じ取ることが大切だ。勿論その他のコンポジットも沢山展示されていて、それらをゆっくりと堪能できた。

 今年の札幌はバウハウスイヤーだ。これから道立近代美術館では「パウル・クレー展」を開催するし、隣接する三岸好太郎美術館では三岸のアトリエを設計した山脇巌展を10月に開催する。山脇はバウハウスに学んだ日本人である。このジョセフ・アルバース展が先鋒を切っての第1弾となる。

 今回の展示に際して、何故か展示場内に沢山の椅子が置いてあった。リートフェルトのレッドアンドブルー、ジグザグ、コルビュジエのLC2、ミースのバルセロナチェア。これらは美術館の持ち物なのだろうか。それとも建築色を出す目的で置かれたのだろうか。結婚式の打ち合わせ場所にもまた沢山のLCが置かれていた。
 

イサム・ノグチさんありがとう

2006年06月17日 22時06分26秒 | Art
 かるまんぼうさんからも久々にバトンが廻ってきました。昨年、ブログを始めたばかりの頃、イサム・ノグチの「ブラックスライドマントラ」にトラックバックを頂いて以来のお付き合いです。何気なく始めた、ブログでしたが、始めは「誰か、見てくれているのかな?」と思っていました。初めてトラックバックして下さったのがpenkou師で、2番目に下さったのが、かるまんぼうさんでした。
 今回のバトンはその、かるまんぼうさんについて。では行ってみましょう。

〔はじめに〕
このバトンの中では、あなたにバトンを回して来た人の事を「あいつ」とします。
あなたが思う、あいつの印象etc…正直にお答え下さい。

Q.あいつの名前は?
レインボーマンではなくて、かるまんぼうさん。

Q.ぶっちゃけあいつとどういう関係?
このブログに2番目(宣伝除く)にTBを下さった方。
いやー、嬉しかったです。

Q.あいつを色で例えると?
人形劇映画「ダーク クリスタル」の水晶(って何!)の色。
透き通って綺麗だが、儚なそうだ。

Q.あいつを四字熟語で例えると?
「臨機応変」
沢山の文章・コメントを読んでいると、とても頭の良い方なんだなと思います。

Q.あいつの良い所、ひとつ教えて?
人の気持ちを察してコメント出来るところ。思いやりがあるところ。
慌て者の自分のコメント、メールにフォロー下さって感謝!

Q.あいつの嫌な所、ひとつ教えて?
「嫌な所」というのは当てはまりませんが、忙しくて予定が立たないところですかね。(お互い様?)建築探訪、アンサンブル、アルゴリズム体操(笑)。
 あとたまに、なげやりになる?

Q.あいつに唄わせたい歌は?
スカボロウフェア、木枯らしに抱かれて
アニソンバトルは受けて立つ!(笑)

Q.あいつと遊びに行くならどこ?
バレエ、演劇、ミュージカル、オペラ等の舞台鑑賞。

Q.あいつと一日入れ替われたら、何をする?
舞台知識を頂きます。

Q.この場を借りて、あいつに言ってやりたい事は?
体に気を付けて。アンサンブル出来ると良いですね。(笑)

Q.あなたについて答えて欲しいひとは(次の回答者最大5人)?
例によって、お終いです。

 写真は、イサム・ノグチの「オクテトラ」ですが、芸術の森美術館で開催された「イサム・ノグチ展」に展示するため、モエレ沼公園から移設してきたものです。この後、かるまんぼうさん家の近く、東京都現代美術館に旅立って行きました。

伊福部 昭先生について想うこと

2006年02月09日 12時50分33秒 | Art
 「伊福部先生の曲を弾けるようになりたいのです。」私がクラッシックギターの師匠に入門して間もなく打ち明けた一言である。伊福部昭といえば「ゴジラ」のイメージが強いが、ギターの師匠は笑うでもなく真剣に聞いてくださり、「伊福部先生はギターの曲も書かれているのですよ。」と教えてくださった。そして、壁に掛かっている賞状を見るように促された。それは、師匠が東京で開催されたコンクールで優勝された時のものであったが、その審査委員長が伊福部先生で、直筆の署名もされている。
 実は師匠と私は伊福部先生の高校の後輩である。(私の方が年上。)当時の札幌二中、現在は札幌西高校の同窓なのだ。更に師匠は北大に進学されたので、そこでも後輩だ。(私は新潟大と芝浦工大…。)札幌西高の同窓には彫刻家の佐藤忠良氏や本郷新氏などもいらっしゃって、自分が在学中に70周年を迎え、佐藤忠良氏が講演されたのだが、その冒頭「私よりも伊福部先生の方が良かったのに。」とおっしゃられ笑いを取っていた。
 その後、伊福部先生のギターの為に書かれた曲は、同じく高校で同級生だったツーリング仲間のK君から貸してもらい、聞くことが出来た。どことなく民族音楽的で、ギターの曲としての完成度よりも、その時代にギターの曲を作曲されたということ自体が素晴しい、そんな曲である。師匠は「いつかスコアもみつかるでしょう。」と、言ってくださった。気長に探すつもりである。そしていつか伊福部先生の、この曲を弾いてみたい。

伊太利亜建築紀行-第1章・ローマ編⑥-

2006年01月28日 22時28分35秒 | Art
 ローマに戻り、ナヴォナ広場のベルニーニの彫刻を見に行った。ベルニーニの彫刻を見ると、いつもそれが石で出来ているのが信じられない。今までは写真を見てため息をついていたのだが、実物を前にしても、その思いは変わらなかった。とても無機質な素材に見えない。ベルニーニは自分の中で最高の彫刻家だ。今回は、サンピエトロ広場のコロンナート、天蓋、後陣の彫刻など沢山見ることが出来たが、まだまだ見たい作品は沢山ある。いつかきっとまた来よう。

「四大河の噴水」
作者:ベルニーニ 完成1651年 ローマ市内ナヴォナ広場

伊太利亜建築紀行-番外編-

2006年01月22日 22時25分45秒 | Art
 早くも番外編というのもなんであるが、建築以外にも書いておきたいことはある。とは言え、一応建築ブログであるから、建物についても触れておく。写真はマリオ・ボッタによる改修増築工事を2004年に終えたミラノ・スカラ座である。建物外観はミラノ編までお待ちを。先に述べてしまうと、今までに聴いたどのホールの音よりも、断然に良かった。流石、世界のスカラ座だ。コンサートホール(スカラ座は歌劇場であるが)は、まず音が命であろう。設計者は肝に命じるべきだ。

 先日、札幌時計台2階のホールにて、やはりオペラのコンサートを聴いた。目的は今売り出し中の、藤原歌劇団のバリトン羽渕氏、札幌で頑張っている宇佐美氏、そして世界でも活躍されている折江忠道氏であった。実はスカラ座で観劇するまでは、時計台ホールの音は好きであった。がしかし、やはり本来コンサートホールとして造られたわけでもなく、スカラ座の後では、ちょっと辛いなと感じた。決して歌手のせいではない事を述べておく。
 スカラ座で観劇した演目は、なんと「エフゲニー・オネーギン」。チャイコフスキーである。イタリアでの初観劇でロシア語のオペラを観劇してしまった。改修前も付いていたかは分からぬが、私が座ったエコノミーな席には液晶のモニターが付いており、イタリア語、英語から選択出来る翻訳字幕を見ることが出来る。街を歩くイタリア人のモラル、マナーは自分には受け入れがたいものが有ったが、スカラ座の中でのマナーは完璧であった。これが文化というものか。なにしろ拍手のタイミングを間違っただけで「シッー!!!」とあちこちから窘められるのだから、これは厳しい。
 主役級の歌手達の歌が一級品なのは当たり前として、なんと皆スタイル良し、マスク良しの美男美女ばかり。これはちょっと出来すぎだと思ったが、素直に感情移入出来る。なんだか、日本人のオペラを思うと切なくなってきた。「がんばれ日本!」…はぁ…。

「ミラノ・スカラ座」
設計者:ジュゼッペ・ピエルマリー 竣工:1778年
改修・拡張:マリオ・ボッタ 完成:2004年
ミラノ市内

たまには建築を離れて…

2005年11月03日 22時57分58秒 | Art
 先日の上京の目的の一つはクラッシクギターの師匠が、駒場東大前のカフェでミニコンサートを開くので、それを聴くことだった。それと、建築の師匠(と、今や勝手に決め込んでしまっている)兼松さんにお会いすること。兼松さんが選んでくださった日本民藝館で、ひとしきりお話をし、場所を移る際、「民藝」という書籍を頂いた。その本は、棟方志功の特集号的内容で、更に棟方志功のお孫さんにあたる石井頼子氏の他誌への寄稿文も頂き帰札した。さて、慌てて読むのももったいないので、いつも行く喫茶店(カフェではない。喫茶店である。)でゆっくり味わって読むことにした。今時の札幌では少数派の浅煎りの上品な珈琲を楽しみながら読み進めていると、突然マスターに壁の額を見るよう促された。「あっ。」いつもカウンターに座り背を向けていたため、まったく気付かなかったのだが、本物の棟方志功がそこに…。「マスター、これどうしたの?」聞けば、マスターの書道の先生が、棟方志功の大ファンで、若い頃どうしても会いたくて、アトリエを訪れたのだそうな。で、外から覗いているところを棟方志功本人にみつかり、中に入れてもらい、そのとき刷っていたこの作品を貰って来たのだという。しっかりと鉛筆でサインも入っている。その書道の先生も亡くなられたのだが、版画はマスターが譲り受けたのだそう。
 「民藝」の中の棟方の作品群の中から似たものを見つけ、マスターと二人して「きっと、同じ時代の作品だよ!」などと楽しく語らった。

カラヴァンのこの作品も

2005年10月17日 00時10分50秒 | Art
たった1枚の写真では、伝えきれないので、最良なのは「札幌芸術の森」に来ていただくことです。「隠された庭への道」を是非歩いてみてください。とても綺麗です。特に今は、紅く色付き始めた自然に、よく溶け込んでいて上品な綺麗さを醸し出しています。個人的にはイスラエルの「ネゲヴ記念碑」やスペインの「パサージュ」、フランスの「シャルル・ド・ゴールの遊歩道」などの力強さが好きなのですが、繊細さがお好きな方にはこちらがお勧めです。

この彫刻は

2005年09月15日 21時41分23秒 | Art
子供達の笑顔が加わって完成するのです。皆、本当に楽しそうに滑ってました。これこそが、イサム・ノグチが望んだ風景だったのでしょう。大通り公園8丁目・9丁目を繋いだ「ブラック スライド マントラ」。大人の貴方も滑ってみましょう。きっと笑顔になれますよ。