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DOCOMORO100

モダニズムだけじゃない建築ブログ

超えろ限界!台風粉砕’10東京・熱海・横浜建築探訪 その45「かなりセットバック」

2011年01月07日 19時15分12秒 | 建築

 あれほど晴れ渡っていたのに、この建築の辺りまで歩いて来たときには曇りとなり、御覧の通りの写真となってしまった。「旧生糸検査所/横浜第2合同庁舎」は1990年に横浜市認定歴史的建造物となったが、何と1993年に解体されてしまった。建築物の前に設置された案内板には“極力創建当時の状態に復元し、新築、再生を図った。”とあるがレプリカ建築ということになる。高層棟はかなりセットバックされており、ちょっと見には「後ろに高層建築が建っているな。」という感じを受ける。潰され建築よりは遥かに良いが、「無理してレプリカにしなくても・・・」と思ってしまうのも正直なところである。この辺りの都市計画なのだろう。

 

「旧生糸検査所/横浜第2合同庁舎」

設計者:旧建物→遠藤於菟 新建物→建設省関東地方建設局営繕部

竣工::旧建物→1926年 新建物→1993年 横浜市中区北仲通5-57


超えろ限界!台風粉砕’10東京・熱海・横浜建築探訪 その44「良い企画」

2011年01月06日 16時42分06秒 | 建築

 この「日本郵船横浜支店」は建築探訪時に内部見学しなかったのだが、新年早々mさんより貴重な資料を沢山頂いた。「船→建築 ル・コルビュジエがめざしたもの」展のパンフレットや建築自体のパンフレットがmさんの手紙に同封されていた。mさん本当に有難うございます。それにしてもマニアックな企画だと思う。このパンフレットを読むと「なるほどなあ・・・。」と頷かされるところが多々有った。

 さて、外部しか見ていないがこの建築の特徴は何と言ってもどこまでも続くオーダーであろう。正面はしっかりと円柱の柱頭がコリント式で飾られたオーダーで、長いスパンに用いられている。側面は角柱であるが、これも延々と列柱が続く。

 mさんから頂いた資料によると、内部にも価値有る装飾、ディテールなどが沢山有るようだ。次回訪れる際には内部を見なければならないと思う。

 

「日本郵船横浜支店」

設計者:和田順顕 竣工:1936年 横浜市中区海岸通3-9


超えろ限界!台風粉砕’10東京・熱海・横浜建築探訪 その43「中郵っぽい?」

2011年01月05日 13時27分44秒 | 建築

 まるで東京や大阪の中央郵便局を小さくしたようなこの建築は「神奈川県中央農業会館別館」である。ネット検索してみたのだが、設計者や竣工年が分からない。しかし小さいながらもモダニズムの香りがとても漂っているので、撮影した。屋上には切り妻のペントハウスが見える。これがぺディメントの様でもあり、格好良い。是非設計者や竣工年を知りたいものだ。この界隈は、神奈川県警察本部尾上町分庁舎やこの建築など、未知の良モダニズム建築が多い地域である。

 

「神奈川県中央農業会館別館」

設計者:? 竣工:?年 横浜市中区海岸通1-2-2


超えろ限界!台風粉砕’10東京・熱海・横浜建築探訪 その42「やっとこさクイーン」

2011年01月04日 13時56分01秒 | 建築

 昨日の箱根駅伝は燃えた!今年も様々なドラマがあったのだが、まずpenkou師匠の明治大学、mさんの中央大学、相模さんの青山学院大学が今年も揃ってシード権を獲得したのが素晴らしい。特に青学大のシード権争いは本当に燃えた!そして獲得出来て本当に良かったと思う。

 さてやっとクイーンまで辿り着いた。2003年に保存改修された建築だそうだ。写真に写っていない側から増築部分を見ることが出来る。“」四天王と邪鬼”の潰され建築みたいになっていなくて良かったと思う。また、キングもクイーンもジャックもそれぞれデザインに特徴が有って、このように3塔が港街のシンボルになっているのは素敵だ。

 

「横浜税関」

設計者:下元連・吉武東里? 竣工:1934年 横浜市中区海岸通1-1


超えろ限界!台風粉砕’10東京・熱海・横浜建築探訪 その41「どこかで見たような・・・」

2011年01月02日 20時09分23秒 | 建築

 「横浜港大さん橋国際客船ターミナル」へ向かう途中、「東京ビッグサイト」風の建築を見ることが出来る。「旧横浜港大さん橋国際客船ターミナル/現大さん橋ふ頭ビル」である。この形はビッグサイトを真似たのではなく、WELCOMEのWなのだそうだが本当なのだろうか。現在は水上バス発着場でもあるそうだ。 夜のライトアップもとても綺麗だと書いてあるサイトを沢山見た。横浜港の夜景を是非観てみたくなった。

 

「大さん橋ふ頭ビル」

設計者:松田平田 竣工:1993年 横浜市中区海岸通1-1


超えろ限界!台風粉砕’10東京・熱海・横浜建築探訪 その40「デカかった!」

2010年12月31日 15時41分25秒 | 建築

  今年も残すところ数時間となってしまった。様々なことが起こり続けた激動の年であったが、振り返ってみると、とても良い年だったと思う。最後の最後でノロウィルスにやられて、その後のスケジュールをこなすのがとても大変であったのだが…。

 さてそれで、横浜シリーズが「横浜港大さん橋国際客船ターミナル」直前でストップしていた。今回の建築探訪の中でも、主役級の建築である。さすがに大きいなと感心した。ASUKAⅡが難なく停泊していたのだが、同船が小樽に来たときには、港をメいっぱい使って何とか停泊している感じだった。

 それがこの桟橋ではこのとき反対側に、にっぽん丸が泊っており、更にもう3~4隻の大型客船が停泊できそうな感じだった。いやはや本当に“デカい!”

 内部空間の仕上げは折り紙のように面白い折板で構成された大空間であった。おそらく様々なイベントが催されるのだろう。

 なにはともあれ今年も1年間大変お世話になりました。来年も宜しくお願いいたします。

 

横浜港大さん橋国際客船ターミナル

設計者:foa 竣工:2002年 横浜市中区海岸通1-1


超えろ限界!台風粉砕’10東京・熱海・横浜建築探訪 番外編1「詠み人知らずの良建築」

2010年12月21日 12時19分46秒 | 建築
 何とノロウィルスの襲撃を受け、魂のゴングのテンカウントを聴いてしまった。あー、えらい目にあった。現在もトイレの傍から離れられないのだが…。病院に行ったら最近流行っているのだと告げられた。皆様、うがい手洗いは頻繁に行いましょう。

 さて、熱は下がったものの、まだ考える力が湧いてこない。よって番外編として詠み人しらずの建築をUPする。この先には「横浜港大さん橋国際客船ターミナル」が在って、この日も大きな客船が停泊中であった。

 いったい何階建ての船なのだろう。小樽港にも来たことは有るのだろうか。

超えろ限界!台風粉砕’10東京・熱海・横浜建築探訪 その39「教会が気になる季節」

2010年12月16日 10時05分20秒 | 建築
 クリスチャンではないが、クリスマスが近付くと教会建築が気になったりする。この教会はまず名前が素敵だ。「横浜海岸教会」である。小説に登場しても絵になりそうだ。ファサード内に見える縦長窓も“これでもか”というくらい細くゴシックらしくて良い。もっともRC造なので、縦長の開口部は石造のそれとは意味が違うが。
 内部には恐らく素敵なステンドグラスが有るのでは?と思ってネット検索してみたら色付きガラスをはめただけのシンプルなものだった。しかしシンプルなステンドグラスもよく似合っていた。

「横浜海岸教会」
設計者:雪野元吉 竣工:1933年 横浜市中区日本大通8

超えろ限界!台風粉砕’10東京・熱海・横浜建築探訪 その38「坂倉建築だが・・・」

2010年12月14日 17時29分54秒 | 建築
 昭和初期の建築を立て続けにUPしてきた。実はその途中に坂倉準三建築である「シルクセンター国際貿易観光会館」も見た。見たといっても、この時点では昭和初期建築に身も心もどっぷりと浸っていて、「あ、坂倉建築なんだ…。」と思いながら素通り状態であった。庇の出が大きい旧国際観光ホテル部分は、下から見上げると少し痛んでいるようだ。低層部の屋上に日本庭園が有るとのことだが、ちょっと見てみたかった。

「シルクセンター国際貿易観光会館」
設計者:坂倉準三 竣工:1959年 横浜市中区山下町1

超えろ限界!台風粉砕’10東京・熱海・横浜建築探訪 その37「角を曲がって完結」

2010年12月13日 17時53分22秒 | 建築
 一連の川崎鉄三や大倉土木が設計した建築群の最後を飾るのは「エキスプレスビル」である。窓周りのRCのリブが赤く塗られていてお洒落だ。建築全体の雰囲気も派手な感じがする。mさんのコメントや、ヨコハマ建築・都市物語の文章ではないが、本当にエキゾチックで「何十年も前の外国って、こんな雰囲気だったのでは?」と思わせる建築群だった。

「エキスプレスビル」
設計者:川崎鉄三 竣工:1930年 横浜市中区海岸通り1-1

超えろ限界!台風粉砕’10東京・熱海・横浜建築探訪 その36「スカンディア」

2010年12月12日 16時37分59秒 | 建築
 これまでUPしてきた海岸通りの一連のビルでは一番大きい。角地なのでL字の平面形をした建築である。意匠は先の2件によく似た感じだ。
 この建築で昼食を取るということで、熱海から何も食べずにやってきた。横浜編でUPしてきた数々の建築を見た後(まだ半分だが)、やっと昼食に辿り着いたのだ。お店の名は「スカンディア」で、この建築の右側に在る。penkou師匠やmさんは何度か来たことが有るらしく、直ぐに注文する品を決められたようだ。私はオーソドックス?にハンバーグやライスが一つのお皿に盛りつけられた品を頼んだ。味はとても美味しかった。
 少し休むことができたのだが、ここでまだ半分だったとは…。

「横浜貿易協会ビル」
設計者:大倉土木 竣工:1929年 横浜市中区日中区海岸通1-1

超えろ限界!台風粉砕’10東京・熱海・横浜建築探訪 その35「サッシが眩しい」

2010年12月10日 13時37分49秒 | 建築
 今度は「左隣が寂しい」と書くとあまりにも芸が無いので、サッシをタイトルにした。「海洋会館」の窓は、当たり前と言って良いと思うが竣工時にはアルミ製でもステンレス製でもなかったと思う。改修されたステンレスのサッシと、剥落防止の網を固定する金属製プレートがとても光り輝いていた。
 ファサードの2階、3階部分の窓をRCのリブで包含している。この意匠が格好良い。それにしても、スクラッチタイルというのはピンニング樹脂注入という補修方法が取れないのだろうか。網は無粋だと思う。

「海洋会館」
設計者:大倉土木 竣工:1929年 横浜市中区海岸通1-1

超えろ限界!台風粉砕’10東京・熱海・横浜建築探訪 その34「右隣が寂しい」

2010年12月09日 16時30分57秒 | 建築
 何か寂しい感じがする。建物の右側が青空で眩しい。この場所には「キッコーマンビル」が在ったのだが、解体されてしまった。この後UP予定の「海洋会館ビル」「横浜貿易協会ビル」更には角を曲がって「エキスプレスビル」まで一連の同じ雰囲気を持つ建築群であったのだが、キッコーマンビルが無くなってしまい「昭和ビル」だけちょっと孤立してしまった。
 スクラッチタイルと縦長窓がこれら建築群のユニフォームと言えそうだ。

「昭和ビル」
設計者:川崎鉄三 竣工:1932年頃 横浜市中区海岸通り1-1

超えろ限界!台風粉砕’10東京・熱海・横浜建築探訪 その33「石造のようで」

2010年12月08日 17時07分17秒 | 建築
 横浜の「イギリス領事館」は昭和47年まで活動していたそうである。私も既に生まれていた。この建築は中庭から見ると様々な特徴が分かるそうだが、写真に写っている入り口側の立面も見るべき点が沢山有る。縦スライドの洋窓や入口上部の円窓、各窓周りのリブなどが印象的だ。その窓周りのリブは石造だが、建築自体は石の組積造ではなくRC造とのことである。

「横浜開港資料館旧館/旧イギリス領事館」
設計者:英国工務省 竣工:1931年 横浜市中区日本大通3

超えろ限界!台風粉砕’10東京・熱海・横浜建築探訪 その32「モダニズムのディテール」

2010年12月07日 15時06分49秒 | 建築
 mさんの作成された目次には「神奈川県分庁舎」(昭和30年築・近く解体?)と書かれてあった。ネット検索してみたら、今年の3月頃のニュースで『解体・建替え』の検討がなされているという文章を見つけた。ちょっと勿体ない気もする。例によって休日だった為、内部には入れなかったのだが、以下の写真のような目を引くディテールを持つ建築である。

 建築全体の雰囲気も悪くない。どこか「旧森五商店東京支店」に似ているような感じがする。はたしてこの建築の運命は…。

「神奈川県分庁舎」
設計者:? 竣工:1955年 横浜市中区日本大通5-1