碧緑香華

中国語、武侠小説、ドラマの話などなどにたまに日常の話を織り交ぜて

陸小鳳伝奇 再 2

2021-05-05 20:52:18 | 古龍
今日は、子供の日で、いつもなら娘が孫たちを連れて帰省してくるのですが、
今年はコロナ緊急事態宣言中なので、帰省しませんでした。
ちょっぴり寂し黄金周でした。

では、四本眉の旦那の続きです。

每天这时候,都是他心情最愉快的时候,尤其是今天。
因为陆小凤就站在他身旁,陆小凤一向是他最喜欢,最
尊敬的朋友。
陆小凤心情也很愉快,因为他自己就是陆小凤。
布置豪华的大厅里,充满了温暖和欢乐,酒香中混合着
上等脂粉的香气,银钱敲击,发出一阵阵清脆悦耳的声音。
世间几乎没有任何一种音乐能比得上。
他喜欢听这种声音,就像世上大多数的人一样,他也
喜欢奢侈和享受。
银钩赌坊实在是个很奢侈的地方,随时都在为各式各样
奢侈的人,准备着各式各样奢侈的享受。
其中最奢侈的一样,当然还是赌。
每个人都在赌,每个人都聚精会神在他们赌注上,可
是陆小凤和方玉飞走进来的时候,大家还是不由自主要拾起
头。

 毎日この時が最も愉快なひと時であるが、とりわけ今日は愉快だ。
 それは陸小鳳が彼の傍らに居るから、このところ彼のもっとも好きで尊敬できる
友人が陸小鳳だからである。
 陸小鳳もとても愉快だ、何故なら彼が正に陸小鳳自身だから。
 贅沢に設えられた大広間の中には、温かさと楽しさと酒の香りの中に上等な
おしろいの良い香りが混ぜ合わさり満ちており、ひっきりなしに金銭の打ち合わさる
軽快で耳に心地よい音が聞こえていた。いかなる音楽と比べても世の中でこれ以上の
ものは無い。
 彼は、この音を聞くのが好きで、世の中の別の多くの人と同じで、彼も贅沢な
楽しみが好きだ。
 銀鈎賭坊は、嘘偽りのない贅沢な所、いつでも様々な贅沢な人の為に、様々な
贅沢と楽しみを用意してある。
 当然、その中で最も贅沢なものは賭博だ。


★今日はこれにて、次回をお楽しみに★

陸小鳳伝奇 再び

2021-05-02 17:35:25 | 古龍
陸小鳳伝奇(四本眉のおっさん再び登場)
だいぶ昔に、妄想訳をアップしていましたが、
中国語の独学を兼ねて、今回は原文も載せることにしました。

妄想訳が、此処は変だとか間違ってるという所が有れば
ビシバシ、指摘訂正してください。

             银钩赌坊

《好心救美》

夜。秋夜。
残秋。
黑暗的长巷里静寂无人,只有一盏灯。
残旧的白色灯笼几乎一变成了死灰色,斜挂在长巷尽头的窄门上,
灯笼下却挂着个发亮的银钩,就像是渔翁用的钓钩一样。
银钩不停的在秋风中摇晃,秋风仿佛在叹息,叹息着世上为何会有
那么多人愿意被钓上这个银钩?
方玉飞从阴暗潮湿的冷雾中,走进了灯火辉煌的银钩赌坊,脱下了
深色的斗篷,露出了他那件剪裁极合身,手工极精致的银锻子衣裳。

陸小鳳伝奇 四 「銀鈎賭坊」

 【好心救美】

 夜、秋の夜。
 晩秋
 暗く静まり返った長い坑道には、人ひとりも居なくただ一つの明かりだけが有った。
 残された白い提灯は、ほとんどがとっくに灰色に変わってしまっている、傾いた
坑道の狭い突き当りの門の上には、提灯の明かりに光っている銀の引っ掛け鈎が有る
それは、まさに漁師の親父が使う釣り針のようだ。
 銀鈎は秋風の中で停まることなくゆらゆらと揺れている。秋風はまるでため息をついて
いるようだ、ため息は、何故に世の中の人々の多くがこの銀鈎に吊り上げられたいと思う
ことが有ろうか?
 方玉飛は暗く、湿った冷たい霧の中から、まばゆく明るい銀鈎賭坊の中へ入った。
濃い色のマントを脱ぐと、その下から、彼の体にぴったりと設えられた極めて手の込んだ
銀緞子の衣装が現れた。

本日は、これまで少しずつ時間のある時に載せていくので、途中間隔があくと思いますが、
お付き合いくださると嬉しいです。

原文のピンインを思い出すのが大変でした。
あの頃は、読みたいがために必死で辞書にかぶりついていたように思います。
今は、中国語への情熱は冷めていないのですが、自分自身の時間が中々ないのが現状です。

では、次回、またお会いできることを・・・・・


陸小鳳伝奇 第二章 ち

2013-06-26 22:45:50 | 古龍

彼は身をひるがえすと、後ろの壁板の梨花門を開けた。すると直ぐに其処へ秘密の門が現れた。

陸小鳳は何も語らず立ち上がると直ちに歩き出した。

藍胡子は「彼らの追随を恐れる事は無い。彼らもお主が羅刹牌を探しに行くのを知ったから、絶対にお主の産毛一本たりとて触れはしないぞ!」

陸小鳳は、机を回り込み後ろの秘密のもんへと出て行く、突然振り返り

 「聞きたいことが有る」と言った。

 「玉天宝は西方玉刹の息子であるからには、当然場ではない筈だ」

藍胡子は同意した。

 「では、誰が彼から銀子50万両も勝ったのだ!」

 「私よ!」方玉香が叫んだ。

陸小鳳は笑った。

方玉飛は、ため息をつきながら

 「残念ながら簡単に勝ったものの、負けるのも早くて、二日も掛からずに彼女はまた50万両を負けてしまった!」

 「負かしたのは誰だ!」

 「私だ!」藍胡子

陸小鳳は大笑いをした。

 「これこそ、龍には龍、鳳凰には鳳凰、賭博師には賭博師、南京虫には南京虫と言う事だ!」

彼は笑いながら出て行く、外にはまた扉があった、手を伸ばして「ドンドン」と叩くとなんと鉄の扉だ。

再び道を行き十段の石段を登ると、満天の星を見ることが出来た。星は煌々と瞬きすでに夜の深まりを知りえた。

一陣の風に吹かれ、陸小鳳は突然の寒さを感じた。なぜなら彼は突然これから直ぐに行かなければならない遠い道のりと、氷に閉ざされた松花江と凍てついたラハスを考えたからだ。

突然、寒くてたまらなくなった。

今はまだ秋なのだ!

晩秋。

★第二章は、これにて終わりです★

また、第三章にチャレンジできたらと思っています。

叱咤激励のコメントを頂けるととても励みになります。

よろしくお願いいたします。

?武侠迷の関西幇会の幇主、八雲慶次郎様からのコメントで訂正やアドバイスを頂いております。本文の訂正をする事は今回いたしませんので、コメントを参考に読んでくださいませ?


陸小鳳伝奇 第二章 し

2013-06-25 20:50:34 | 古龍

陸小鳳はため息混じりに「私でさえ彼らがまだ死んでいないなどとは思いもよらなかった

藍胡子は

 「お主は、まださらに恐ろしい事に彼らがすでに西方の玉羅刹教の中の施主の老人達だという事は思いもよらないだろう!」

陸小鳳は呟いた

 「彼は、意外にもこの三人の妖怪老人を手中に治め、その腕前が本当に大きな力になると見たのだ!」

 「幸い私には彼に対処する方法がまだ有る」と藍胡子は言った。

 「どんな方法だ!」

 「先に、羅刹牌を探し出し彼に返す、そして再び彼の息子を殺した犯人を彼に引き渡す、そしてすぐに遠い所へ隠れ、再び彼を怒らせない」

 「なるほど!これがただ一つの方法のようだな!」陸小鳳は苦笑いしながら言った。

藍胡子は「だからお主は、このまだあまり寒くない好機に急いでラハスへ行くがよい」と陸小鳳に言った。

「ではお主は李霞が絶対に其処に居ると断定できるのか!」と陸小鳳

 「彼女は絶対に居る」

 「お主は何故わかるのだ!」

 「私には当然知る事のできる方法があるからだ!」

 「其処へ着いたら、俺は絶対に彼女を探し出せるのか?」

 「お主が、喜んで行きさえすれば、たとえ彼女を探し出せなくてもある人物がお主を探しに連れて行くさ!」

 「どんな人物なんだ?」

 「お主がそこに着くと直ぐに、ある人物が連絡してくるよ」

 「誰なんだ!」

 「行けば解るさ!」

 「老獪な老人三人が外を塞いでいるではないか、俺はどうやって出て行くんだ?」

藍胡子は笑いながら

 「狡猾な兎はあらかじめ逃げ道を用意してあるのさ!」

彼は身をひるがえすと、後ろの壁板の梨花門を開けた。すると直ぐに其処へ秘密の門が現れた。


陸小鳳伝奇 第二章 き

2013-06-24 22:19:10 | 古龍

『見えたのは獣の刺繍が施された緑の服を着て両腕を背中に組んで入り口に立ち眼光が鋭くキョロキョロと辺りを見回している老人の姿が見えた。』

 その後ろには、笑いながら話をしている普段ならば規則や制度を口実に逃げ口上が完璧な捕り手頭。その傍らを見ればほかの2人の緑の服を着た老人も来ていた。二人の顔の表情もまた厳かで冷ややかで目もギラギラと恐ろしく同じようだった。この三人の老獪な老人はいったい何処からやって来たのだろうか? 

 陸小鳳はため息をついた、そしてそっと戸を引き開けて一目散に石段の下へと踵を返した。2人の木偶の坊な大男は彼が帰ってくるのを見て、あたかも目の奥で笑っているようだった。

 この時、陸小鳳はまったく彼らを見てない振りで、大手を振って行ったり来たりし大声で「お前等!さっさと酒の用意をしてくれ!何でも命令に従う者が来たぞ!」

 なんと其処には酒の用意が出来ていた。陸小鳳は一気に13杯も飲み干した。方家の兄妹と藍胡子はただ彼の飲んでいるのを見ていた。

「我々は、とっくにお主が戻ってくる事を知っていたのだ!」この言葉は彼らは言うまでも無く、また言う必要は無いのだ。

陸小鳳は再び酒を三杯飲み干し、やっと人心地ついて「足らんな?」と言った。

藍胡子は笑いながら「罰として飲む酒と、おごられて飲む酒とどちらが本当に美味い酒かな?」

陸小鳳も笑いながら「金の掛からない酒なら全て美味い酒だ!」

藍胡子は大笑いをして「では、私はお主にもう16杯を奢るとしよう!」

「良かろう!」そして、陸小鳳は16杯の酒を飲み干した。そしてどっかりと椅子の上に腰を下ろし、両目で藍胡子を真っ直ぐに睨みつけて、突然「本当にお主は西方の玉羅刹が恐ろしいのか?」と聞いた。

「本当に恐ろしい!」と藍胡子

 「しかし、お主は玉天宝を殺す度胸が有ったのではないか?」

すると藍胡子は「私にはそんな大きな肝っ玉は無い、彼の死は決して手を下したのでは無いのだ!」

 「本当にお主ではないのか?」

藍胡子は頭を振りながら「しかし、私は殺人犯が誰かを知っている、只お主に代わって羅刹牌を探してほしい、私はおぬしに代わってこの殺人犯を探し出して来て、逆境時代の友人に引き渡そう。」

 「逆境時代の友人?それは崑崙の頂上の(大きく艶やか曇りの無い鏡)、山天鍾乳洞の中の逆境時代の友人ではないのか?」と陸小鳳は聞いた。

 「彼らはそこですでに20年隠居している。まさかお主が彼らを知っているとは思いもよらなかった」と藍胡子は驚いた。

陸小鳳はため息混じりに「私でさえ彼らがまだ死んでいないなどとは思いもよらなかった」