19日のタイガース戦で、2勝目を挙げたレンジャーズのダルビッシュ。
髪の毛を振り乱しながら抑えにかかるような、日本ハム時代に見せた荒々しさは、陰を潜めた。
それでも、ダルビッシュは力みのない制球重視のスタイルを貫き、屈指の強力打線をメジャー3戦目で最長の七回途中まで2安打に抑えた。
最大のピンチは2点リードの四回無死二、三塁の場面。これまで2試合は力を入れて投じた直球が高めに浮くことが多かったから、「ピンチの時ほどあまり力を入れないようにした」。6番打者をカーブで空振り三振。この回を内野ゴロの間に許した1点でしのぎ、勝利をたぐり寄せた。
最速95マイル(約153キロ)の直球とスライダーやカーブを織り交ぜた緩急自在の投球に、昨年首位打者の3番カブレラと5年連続30発の4番フィルダーの2人が「バランスを崩された。自分の投球をしっかりしていた」と口をそろえた。
「一気に全てを完璧にはできない。自分でかみ砕きながら、ちょっとずつ進歩できれば」とダルビッシュ。5四球を与えるなど「完璧」にはまだ遠いが、試行錯誤を続ける中で、一歩ずつ前へ進んでいることを証明した。
日本高等学校野球連盟と朝日新聞社は20日、大阪市内で第94回全国高等学校野球選手権大会(8月8日開幕、甲子園)の第1回運営委員会を開き、大会日程について、夏の電力事情が厳しくなることが予想されるため、3回戦までは昨年と同じ午前8時の試合開始とし、ナイター突入をできるだけ避けるようにした。
また、1日2試合となる準々決勝と準決勝は、連戦になる選手の健康管理に配慮し、昨年より1時間遅い午前9時開始とし、決勝も午前10時30分のプレーボールとした。
東日本大震災の被災地支援としては、昨年に続いて球場に募金箱を設置する。
◇ア・リーグ レンジャーズ10―3タイガース(2012年4月19日 デトロイト)
レンジャーズのダルビッシュが19日(日本時間20日)のタイガース戦に先発登板し、今季2勝目を挙げた。
2勝目を挙げたダルビッシュは「フォーシーム(直球)がすごく良かった。全体的に制球が自分のものになったのが一番。ちょっとずつ進歩できればいい」と納得顔。タイガースが誇るカブレラ、フィルダーの3、4番については「いい打者。楽しめたし、いい経験ができた」と話した。7回途中121球の球数には「日本では当たり前。今からでももう1試合投げますよ」と口調も軽やかだった。
サッカー・イングランドプレミアリーグ19度制覇の名門、マンチェスター・ユナイテッドが、ブンデスリーガ・ドルトムントの日本代表MF香川真司(23)の獲得を目指し、年俸550万ユーロ(約5億9000万円)での複数年契約という破格待遇を準備していることが19日、分かった。21日のボルシアMG戦(ホーム)に勝てば、リーグ2連覇が決まるドルトムント。エースとして快挙に近付く香川に、欧州ビッグクラブの視線は熱さを増してきた。
日本の至宝獲得へ向け、サッカーの母国が誇る名門は本気だった。マンチェスターUが、今夏の香川獲得へ年俸550万ユーロでの複数年契約という破格待遇を用意していることが判明。水面下で接触しており、ドルトムントのリーグ優勝が決まり次第、交渉が本格化する見通しとなった。
今季、日本人欧州リーグ最多記録となる12ゴールを決めるなど、首位を走るチームを牽引(けんいん)する香川。ドルトムント側は2013年夏の契約満了を見据え、現年俸から倍増の300万ユーロ(約3億2000万円)で、3年間の契約延長オファーを提示した。
しかし、香川は14日のシャルケ戦後に、「そのこと(移籍問題)については…」と言葉を濁すなど返答を保留している。チーム側も契約満了後の来夏だと移籍金がゼロになるため、契約延長に合意できない場合は今夏に放出する意思を表明。チェルシー(イングランド)などビッグクラブへの移籍が欧州メディアで取り沙汰されるのも、当然の状況となっている。
特に熱心なのが、昨夏から1年越しで動くマンUだ。ベッカム、C・ロナウド、ルーニーら大スターを輩出してきた名門中の名門。欧州サッカーの盟主の誇りをかけ提示する年俸550万ユーロは、200万ユーロ(約2億1400万円)のDF長友佑都(インテル・ミラノ)を超え、250万ユーロ(約3億3000万円=当時)だったパルマ時代のMF中田英寿氏も上回る日本人最高額となる。
元韓国代表MF朴智星との契約が来夏で満了するマンUは、代わるアタッカーとしてファーガソン監督自らが香川の獲得を熱望し、アジア市場への影響も考慮し白羽の矢を立てた。ドルトムントの強化責任者、ツォーク・スポーツディレクターも独紙に「時機を見て決断が下されるだろう。香川がイングランドやスペインを気にしているのは知っている」とし、移籍の可能性を否定しない。
移籍金は1500万ユーロ(約16億円)前後とみられ、これもMF本田圭佑(VVVフェンロ→CSKAモスクワ)の12億円を上回り、中田氏の約33億円(ローマ→パルマ)に次ぐ日本人2位の金額。まさに絶大な期待を香川に寄せている。
21日のボルシアMG戦に勝てば、欧州4大リーグ(ドイツ、イタリア、スペイン、イングランド)で日本人初の2連覇も決まる。まずは、優勝決定直後にも下される、移籍か残留かの最終判断に注目が集まる。
ロシアリーグ・CSKAモスクワのレオニド・スルツキ監督(40)は、21日のディナモ・モスクワ戦(アウェー)で日本代表MF本田圭佑(25)を起用する見通しを明かした。本田が出場すれば、3月9日のディナモ・モスクワ戦以来、公式戦7試合ぶりの復帰となる。
「右膝はとっくに問題ない。新たなけがの不安も解消しており、土曜日の試合での出場を期待できるだろう」
19日付ロシア紙スポーツ・エクスプレスに明言した。右膝半月板損傷から復帰して間もない3月3日のゼニト戦で左太ももを打撲。ドイツで検査を受けるなど、6月のブラジルW杯アジア最終予選への影響も懸念されていた。
指揮官は「最初の検査では問題が分からず、その後に内出血と筋肉の損傷が判明した」と説明し、「もう、90分プレーできる状態」と先発での復帰も示唆。16日から全体練習に合流しており、すでに不安は解消されたもようだ。
早期復帰を期待していた日本代表・ザッケローニ監督にとっても朗報。昨年8月の韓国戦以来となる代表復帰へ、本田が復活への一歩を記す。