(セ・リーグ、広島2-0巨人、3回戦、広島3勝、5日、マツダ)最下位の巨人が今季6試合目で早くも3度目の零封負け。広島戦5年ぶりの3タテを食らった。
巨人は中5日で開幕投手の内海をマウンドに送り込んだが、三回に会沢の右翼線二塁打と堂林の右前打、一死後に東出の死球で満塁とされ、梵の場面で痛恨の暴投。先制点を献上した。
打線は広島先発・篠田に沈黙。五回、高口の三ゴロを堂林が失策し、内海の犠打と、坂本の中前打で絶好機を迎えるも、ボウカーが二ゴロ併殺打に倒れ得点ならず。
八回、内海は梵に適時三塁打を浴び、追加点を奪われ降板した。
九回、抑えのサファテから先頭の村田が右前打で出塁。しかし高橋由、小笠原が空振り三振。亀井が捕邪飛に倒れ、8安打を放ちながら、4安打の広島に敗れた。
巨人が広島に3連戦3連敗を喫するのは、旧広島市民球場時代の2007年8月14~16日以来、5年ぶり。開業4年目のマツダスタジアム、就任3年目の野村監督になってからは初となった。
アスレチックスからFAとなった松井秀喜外野手(37)は所属が決まらないまま米国で10年目のシーズンを迎えた。
「(開幕しても)特に変わることはない。やるべきことをやって待つだけ」と松井。全30球団と交渉可能な状態を保つために、マイナー契約はせず、いつ話が来てもいいように連日300スイングを超える打撃練習などを続けている。
マリナーズの川崎宗則内野手(30)が米国での開幕メジャー入りを果たした。
マイナー契約という厳しい条件からはい上がり、オープン戦で打率4割5分5厘を残し、走攻守で強烈にアピールした。
25人枠入りした川崎は「とてもうれしい。ありがとうございます」と喜びを口にしたが、無我夢中な毎日は続くようで「もうやるだけです。頑張ります」とだけ話した。
「WBA世界バンタム級タイトルマッチ」(4日、横浜アリーナ)
世界ボクシング協会(WBA)ダブル世界戦が行われ、同バンタム級王者・亀田興毅(25)=亀田=はノルディー・マナカネ(28)=インドネシア=を3ー0の判定で下し4度目の防衛に成功した。同スーパーフライ級王座統一戦は正規王者テーパリット・ゴーキャットジム(23)=タイ=が同休養王者の清水智信(30)=金子=を9回TKOで下し王座統一。日本人の世界王者は1人減って8人となった。また、昨年12月の世界挑戦失敗以来の再起戦に臨んだ亀田大毅(23)=亀田=はポンペッチ・ツインズジム(タイ)を2回KOで下した。
痛みに耐えてつかんだV4だった。いつもの興毅らしさが出ないまま終わった辛勝。3‐0の判定が告げられると、場内では拍手とともに若干のブーイングも起こった。リング上で笑顔は見せなかったが、3月に結婚した中学時代の同級生に何とか勝利を捧げ、感謝の意を表した。
苦しんだ理由は武器である左手にあった。「2ラウンドぐらいに頭に当てて左を痛めた。戦い方が変わってしまった」と明かした。パンチに力が入らない。序盤からマナカネの連打に押され、何度もロープを背にした。10ラウンドにはローブローで減点。それでも、7ラウンド終盤からは攻勢も見せたが、強打が火を噴くことはなかった。「序盤に痛めたのはもったいない。まだ診てもらってないから分からんけど、痛いのは痛い」と患部をアイシングしながら話した。
ビッグマッチへの思いを強くしている。「いい試合をして、次につなげたい」とテーマを掲げて臨んだ。思わぬアクシデントで内容は伴わなかったものの、結果を残したことで「次につながった」と気持ちは前向きだ。次戦は「チームで話し合って決める」とだけ話したが、年内開催で合意している同1位ウーゴ・ルイスとの指名試合、交渉中の5階級制覇のWBO同級王者ホルヘ・アルセとの2団体統一戦などが候補になる。
夫になり、秋には父になる。結婚後初の試合に「プレッシャーがあった」と打ち明けた。「お父ちゃんなんやから、強くならんと」と、苦戦を糧にさらなる精進を決意した。ビッグマッチの道を突き進む“浪速乃闘拳”は、偉大な選手、偉大な父を目指す。
<広島2-1巨人>◇4日◇マツダスタジアム
巨人の得点は5回、相手暴投による1点だけだった。開幕から5試合連続で本塁打なしは、2リーグ制後では初めて。歴史的貧打に苦しんでいる。原辰徳監督(53)のコメント。「各自がしっかり反省して。次に生かすでしょう。打線の組み替えは少し頭を冷やして考えようと思う。でもまだ5試合。簡単に変えたくない。8回、藤村のけん制死。ああいった所も、しっかりやっていかないといけない」。