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はーぴー日記

イラストレーター&デザイナーはらだゆきこの日記です。

映画「レインボー」をみた

2009-01-20 00:04:44 | Weblog
1/19、国立のキノ・キュッへで行われたパレスチナのドキュメンタリー映画
「レインボー」の上映+藤田進さん(アラブ・中東近代史研究)と
小田切拓さん(ジャーナリスト)のトーク、というのをみてきました。

こじんまりとしたレストランにぎっしり60人くらい。
学生も多く立ち見まで出る盛況っぷり。

この映画は以下のとおり、“今”のガザではなく5年前のもので時間は40分弱。
タイトルの「レインボー」は希望とかそういう意味じゃなくて、2004年に
イスラエル軍がパレスチナに向けて行った軍事作戦の名前。
(軍が付ける作戦の名前はほぼ悪趣味だと思う)。

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『レインボー』 監督:アブドゥッサラーム・シャハダ(2004/パレスチナ)
2004年5月のイスラエルによるガザ侵攻、
占領下のパレスチナの人々の痛み・悲しみを描くドキュメンタリー。
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素人の私としては、パレスチナが去年の12/27から急に
イスラエルから攻撃され始めたわけではないというのが
(イスラエル軍の占領は何十年と続いているわけですが)
あらためてよくわかりました。

ちなみに、「レインボー」含め、パレスチナ関係イベント情報はここにくわしいです。


冒頭、家族が、娘の誕生日を祝うためにケーキのキャンドルに火をつけるシーン。
前日、誕生日を祝ってもらったばかりの私は自分と一気に重なってしまった。
娘の誕生日を祝おうとしたときに爆撃を受けて、
自分以外の家族全員(妻と子供(3才の娘と1才半の息子))を失った男性が、
がれきと化した家のなかを、「これは娘に買ってあげたプレゼント」
「これは妻が着ていたブラウス」「息子が使っていた枕」と説明していく。
主を失ったモノたちを見ていると、
石内都が原爆の遺品を撮った「ヒロシマ」を思い出す。

破壊された鳥小屋を修理している少年に話しかける。
「中の鳥はどうしたの?」
「飛んでっちゃった」
「かなしい?」
「いや、うれしい。殺されるよりは、自由になったほうがいいよ」

生花業を営む男性。
「幸せな世界にしたくて、花を育ててきた。
そして、神様のお返しは、これだ。血だよ」
と、赤い花束を突き出す。
爆撃で亡くなった遺体を安置する場所がなくなり、
生花を保管する保冷庫に、たくさんの遺体が安置してあるのを
見せる男性。

どの人々も最後に言う言葉は、
「祈ることしかできない。それ以外に、なにができる?」
というもの。
映画を撮影している監督もどんどん無力感に襲われて
「物語は多すぎて、悲しみは限界を超える」とつぶやく。

そういう感じで、たくさんの人たちが自分と家族の身に
何が起こったかを証言していく映画です。

映画が終わったあとのトークのおかげで
映画ではよくわからなかったことがきちんと補完され、
ついでに現在に至った背景や、ファタハとハマスの関係、
イスラエルとアメリカのことなど、非常に分かりやすかった。
ただ知れば知るほど、なんというか、和平がいかに遠くに
あるのかと思わずにはいられなかった。
とにかくでかいのはアメリカの出方なんだなぁ…。
(そしてオバマは親イスラエルを表明している)

ただ、これは理不尽な“占領”(戦争ではなく)であるというのは
よくわかった。しかもこんな状態が、ずーっと続いていた上での
あのとんでもない攻撃…と考えると、気分はずっと暗くなる。
この映画に出ていた人たちがみんな元気でいるんだろうか、
映画のなかで監督がラファに住む母を訪ねるシーンがあったけど、
あの母性のカタマリみたいなお母さんは大丈夫だろうか、
そんなことばかり考えてしまった。

トークで、“占領”を遠い出来事のように思わないでほしい、
日本だって第二次世界大戦で中国に対して
同じようなことを行っていたんだから、と言っていた。
あと、150万人が住む土地を自分が占領する立場で
シュミレーションしてみること、とも。
私が住む世田谷区の人口の二倍がだいたいパレスチナ自治区と
同じくらいになる。どのインフラ設備を破壊し、どこを残すか、
どこから占領していくか?そう想像することで、
自分の住む街がパレスチナになる。

なるほど…と、映画とトークを見て、国立から帰る途中、
普段全く乗らないルートだったせいか、
逆方向に乗ったことに30分くらい気づかず(!)、
帰宅が予定より一時間も遅くなり、自分に驚いた。


祝われた日曜日

2009-01-19 02:56:39 | Weblog
今日は、一足早く、誕生日をお祝いしてもらいました。
(本当は1月21日で、高田純次、竜雷太、京本政樹と同じ誕生日です。
誕生花は コケサンゴ、花言葉は“そっとしておいて”)

美味しいごちそう!自家製サングリア!
そして、心のこもった贈り物をいただきました。

・最近クラフト熱(私的にはCraftivism(Craft+Activism)なんすが)
にうなされる私にヘンプアクセサリーの教本とヘンプ糸一式
・私が365日愛用しているサーモマグがぴっったり入るキャリングケース
(手作り!!)
・フェス用がなくて適当なポーチを流用していた私に
雨風につよい、フェス用おさいふ!!

みんな、私の嗜好と動向がよくわかってるなぁ。
そして、手作りのケーーーーキ!美味しかった…。
世田谷ガールズのみなさん、いつもほんとうにありがとう。
感謝(驚)。


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で、ですね、新聞には載らないようなニュースだけど
考えさせられたのがひとつあって。

以下、18日朝のBSワールドニュース、フランス国営放送(F2)で
放送されたのをメモったもの↓。

イスラエル国営放送で、生中継でガザ地区に住むパレスチナ人医師と
電話インタビューをしていたところに、その医師の自宅が爆撃を受け、
8人いた子供のうち3人の娘さんが重傷を負いました。
もちろん生中継だったので、その混乱の様子はそのまま放送。
(聞いていられない)
そして、重傷を受けた娘さんたちは、イスラエルの病院へ運ばれて
治療を受けた。で、そのイスラエルの病院で取材陣に囲まれたパレスチナ人医師が
「パレスチナ人とイスラエル人は共存できるのに」と話したところ、
突然、近くで診察を待っていた女性がツカツカと医師に歩み寄って、
こう言いました。
「私の息子はイスラエル軍の航空部隊です。
あなたの家に戦闘員がいたことは分かっていたのよ。だから攻撃したのよ!」

自分の家族を思うように、他人の家族を思うことができない。
戦争がそういう気持ちを失わせるのか、失ったから戦争が起こるのか。
どっちなんだろう?

AWASE-TAKAE-GAZA

2009-01-17 02:39:19 | Weblog
合意してないプロジェクトの阿部さんからご連絡がきて、
私がイキオイでつくった「アワセ マモラセロ」ポスターの体裁で
「タカエ スワラセロ」というポスターを作られたとのことでした。
こうしてデザインが繋がっていくなんて、デザイナー冥利に尽きます。
阿部さんとはお会いしたことはないけれど「合意してないプロジェクト」の
いろんな問題に対するアプローチの仕方やセンスが
とても好きだったので、非常にうれしい。



さて、サイモンが言うとおり、「殴られるべきは殺し屋と戦争屋」+「政治家」
ではないかと思うのだけど、
高江の米軍によるヘリパッド建設に対して座り込みしている、
8歳の少女を含む住民ら15人の方たちが、沖縄防衛局によって
工事車両の通行が不可能、という理由で通行妨害禁止の仮処分を
那覇地裁名護支部に申し立てられています。
これを聞いて、ほんとうに頭にきているのですが、
来週、那覇でこれに対するデモがあります。
プラカードもそのためのものです。
なお、高江のヘリパッド反対ポスターについては私も
昨年11月末のイベント用にも作っていまして、
こちらでDLできます。

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とき:1月20日(火)夕方18:00より
ところ:県庁前ひろば
集会のあと、国際通りを牧志までデモします。
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沖縄在住の方、ぜひに参加を!!!



そして、今日は高円寺UFO CLUBにて
ワッツーシゾンビ&七尾旅人をみてまいりました。
(にせんねんもんだいは、中野の「カルマ」という
たいへんいいかんじのカフェでだらっとしていたため
みられず。)

七尾旅人は相変わらず、小学生男子とキチガイと天才を
粉々にしてきれ~いに混ぜたような感じですばらしかった。
MCで「七尾さん、気違いじゃなかったんですね、とよく言われる」
と言ってたけど、その気持ちわかる。

「AIRPLANE」を演奏するまえに、七尾旅人は、
ブログで書かれていたようなことを話した。

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2008/01/16

12/27から続く
イスラエルによるガザ侵攻で亡くなった人が
昨日で千人を越えた

ありえねー

本当に

吐き気がする

どうして痛みは

回帰し

繰り返してしまうのだろう

ホロコーストを経験したはずのユダヤ人が

ガザの人たちを虐殺してゆく

どうして人間は無限に悲しみを繰り返してしまうんだろう

回帰し続ける死からふっと飛び立てれば...

お釈迦様のことを思った
お釈迦様というか、仏教のことを

延々繰り返すのは反復音楽くらいでいい

先日初DJして以来シカゴハウスを聴き返してる

反復からふっと飛び立つ

ガザのことが頭から離れない

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ライブが終わって、物販で七尾旅人のサポートをしている
石橋英子さんのアルバムを買った(大好き)。
くまさんに「せっかくだからそのバッジ渡してきたら」と言われ、
確かに、と思って余分に持っていた「stop the attack on GAZA」の
バッジを渡すべくスタッフの方に、
「七尾さんがガザのことをMCで話してたと思うんですが…」と話しかけた。
すると「じゃあ本人呼びますんで、直接渡してもらったほうがいいですよ!」
と言われてひえぇー、とびびっていたら、なんか取り込み中だったようで
スタッフの方だけ戻ってきたものの、物販そっちのけで
「これを許したら、世界はもう、なんでもアリになってしまうじゃないか」
という感じの話をして、なぜか熱く握手して、(バッジも渡して)
夜更けに東高円寺から高円寺までとぼとぼ歩いて帰ったのでした。


そして、いとうせいこうは、こう言ってる。

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今、来るべき平和の可能性を握っているのはアメリカでも国連でもない。
 “イスラエル国外にいるすべてのユダヤ人”、
彼らのネットワークなのだと俺は思う。


 我々の友人よ、“イスラエル国外にいるすべてのユダヤ人”よ、
そして国内で勇気をもって1割の異を唱えているユダヤ人よ、
国家をいさめることは決して不名誉なことではない。
 むしろ、あらゆる国家の暴走に耐えて理性の優越を崩さずに来たことが、
あなた方の誇りだったのではないか。

 “イスラエル国外にいるすべてのユダヤ人”よ、
どうかあなた方の祖国の同僚に電話をし、恋人にメールをし、
親を訪れて話し、彼らに理性を取り戻させてくれないか。






音楽木曜日

2009-01-16 00:20:53 | Weblog
ハナレグミ・原田郁子さん・おおはた雄一さん
(+ダイホくん)のライブを見に行く。

人人人、即日ソールドアウトゆえ、入り口でチケット買いますの
女子がたくさんいた。中もすごい人。
スタンディングでこの過密っぷりのため、何度もぐったりした
女子が運ばれたが、そんななか、3時間たっぷりのライブ。

一昨年のハナレの代々木ライブとかなり似たスタイル。
つまり、ステージの横に電気スタンドとかソファとかラグが置いてあって、
演奏してない人は客からも見えるそこでくつろいだり、
おもむろにマラカスを鳴らしてみたり、踊ってみたり、
ハーモニカを吹いてみたり、飲み食いしてみたり、
しゃべってたり、演奏者に呼ばれてステージに移動したり、
とにかくそんなかんじなのだ。

演奏する3人も曲をあんまり決めてなかったらしく、
じゃあ、郁子ちゃんの曲で、
いやおおはたくんので、えーとコードなんだっけ?
みたいな感じ。(ラジオの収録イベントなんだけど…)

おおはたさんが歌う「ゴロワーズという煙草を吸ったことがあるかい?」
はギターがめっちゃかっこよくて大好きなんだけど
これが生で聴けたのはよかった。
郁子ちゃんの「青い闇をまっさかさまにおちてゆく流れ星を知っている」は
もともと大好きな曲だけどライブはもっともっとすばらしかった。
タカシくんが一番たくさん歌ったけど、
一番聴きたかった「PEOPLE GET READY」もすばらしかったが
昨年のキャンドルナイトで歌った「光と影」(このイベントの一週間前くらいに秋葉原の無差別殺人事件が
起こり、そのことに対するハナレグミのコメントがとてもよかったのだった。
キャンドルナイトではこの日のためにつくった、この歌を歌った。)
がとっっっってもよかった。
あと、後半、シネマダブモンクス主導なかんじで、幻想的に3人の曲が
メドレーで演奏されたんだけど(これはよかった!みんな上手いね…)

あとアンコール、全員、タメゴロー的な
カツラをかぶって登場。なぜかおおはたさんだけ
紫色のストレートのヅラに野球帽をかぶらされ「アラレちゃん」か?!
とつっこまれていた。ここでそれぞれ自分がはじめてカバーした曲を演奏。
郁子ちゃんがボ・ガンボスの「魚ごっこ」、
おおはたさんがジュンスカの「歩いてゆこう」、
そしてタカシくんは…「LOVE IS OVER 」をちょっと替え歌にして
「ギブソンは~音が太いよ~」「テスコはビザール~カタチがかわいい~」
といったギター賛歌(?)となり盛り上がった。
後半はギター合戦となり、タカシくんが「ずりんす」(パープルレイン時代のプリンスが
憑衣したタカシくん)となり、プリンスばりに弾きまくった!

二階席はBOSEがいた。
私はバリバリ乱視だけど、BOSEだけはなぜかいるのがすぐわかるのだ。
去年のライジングでボアダムスをみていたBOSE、
バタードッグを野音でみていたBOSE、…あれ、そのくらいか…。

とにかく、すばらしいライブだった。
3時間過密状態で立ちっぱなし。いつもなら具合が悪くなってもおかしくないけど
なんだかあっという間でちっとも辛くなかった。

渋谷でごはんを食べるとしたら「なぎ食堂」利用率が9割くらいなのだけど
(ひとりでも落ち着けて、玄米ごはんが食べられる)、今日もそうした。
いきなりかかってる音楽がめちゃくちゃよくて、
聞いてみたら60-70年代のアルバムだったんだけど、
エチオピアのサックス奏者のGetatchew Mekuryaという人でした。
ぎたちゅう。名前がかわいい。未だ現役みたいで、これなんかかっこいい。




あと、今日はパレスチナ国旗バッグ(くくりつけただけ)
だったのだけど、お店の方と「その旗って…」なんて話をしているうちに
高円寺の素人の乱12号店でいろいろやってるということで
2C刷りのかわいチラシをいただく。
明日は、高円寺のUFO CLUBに
ワッツーシ・ゾンビ/にせんねんもんだい/七尾旅人の3マンライブを
見に行くのでついでに行ってみよう。

しかし今日は午前中に徹夜のまま国会議事堂前PROTEST、
帰ってちょっとだけ仮眠して、すぐさまライブ、
わけがわからないうちに終わってしまった。








沖縄・泡瀬干潟連帯抗議に行ってきた

2009-01-15 14:13:50 | Weblog
いやーねむい。
なので写真中心で…


ピーカンの国会議事堂。



人数は少なかったけど(この奥にあと3-4人いた)
わきあいあいなかんじ。
諫早湾の運動をしている方とかもいらした。
みんな、KEN子さんと知り合い。うーん人脈がすごいなぁ。

横断幕のダジャレが案外うまい…。

あと、国会図書館に行く途中に通りがかった、
オキナワに住んでいたことのある青年が話しかけてきて、
話したり(こういうのがおもしろい)。
ほんとどうでもいいことですが、この青年に
「大学生ですか?」と聞かれる。だ、い、が、く、せ、い…


TBSのニュース23と読売新聞が取材に来てた。
ニュース23は、今日と明日、泡瀬干潟特集をするそうなので
東京のもちょっとは出るかもしれません。

あと、国会議事堂前ということで、たまに団体小学生が通るので、
「ねえみんな!この、オキナワの泡瀬っていうところのきれいな海を
今日埋立てようとしてるんだよ!そんなのいいと思う?」
なんて言ってみると、みんな素直に
「えーだめだよー」なんてレスポンスが返ってくる。
「家に帰ったら沖縄の泡瀬で調べてみてね!」
とかいってなんか学校の先生になった気分。

あと、シュプレフコールじゃなくて、リレートーク形式(っていうのか?)
だったのですが、チームうかつ、スさんにもマイクが回ってきて、
スさんが素人の見本のような(褒め言葉)、BOSEの意見みたいに
普通の人に届くコトバで普通の人が思う意見を
上手に話していて、すごくよかった。スさんやるじゃん…

んで、そのころKEN子さんにこっちもやってるよ!と
写真付きでメールすると、こんな写真が返ってきた。

KEN子さんキャプによると、
“命を生き埋めにする罪深い皆さん”


うーん、こんなあからさまに横断幕までもってやってくるのか!!!
なんとも。。。。


ほんと、泡瀬、不幸せ…。

で、こういう路上デモじゃない抗議っていつまでやるんだかわからず、
何時までやるんですか?と聞いたら
「今日は3時に泡瀬で本格的に土砂を入れるらしいから4時ごろまでかな」
と、言われる。10時から始まってたから一時間くらいでおわるべぇなんて
思っていたのでそのロングラン抗議に驚き。しかも「明日あさっても
やるよ」と全く平気な顔で水野さん(泡瀬干潟大好きクラブ・リーダー)が
おっしゃるので、こういう抗議ってなんと根性と忍耐がいるものなのかと
びびった。でもそんな長くやらなくてもいいような気もするが…
そういうもんなのかなぁ。
あと告知もっとしてたらもっと集まったのになぁと思った。

泡瀬の自然満載のDVDをいただき、帰宅。

沖縄は取材がいっぱいいたそうなので
そのあたりレポートがあるかと思います。

とにかく、東京組もやることはやったっす(途中で帰ったけど)!