はーぴー日記

イラストレーター&デザイナーはらだゆきこの日記です。

世田谷カギ事件

2006-11-25 14:46:20 | Weblog
金曜深夜1時すぎ。
牛乳がないと朝が迎えられない私は、目の前のコンビニへ
牛乳買いに行ったんです。軽装で。
で、うちのカギ、最近立て付け悪くて
回すのがすごく堅かったんです。3ヶ月前くらいに
ドアの一部削ってもらって、ましになってたんだけど、
また回すのに一苦労な状況になってて。
そんで、えいやって回してコンビニ行って、
戻ってきてカギ回したら…堅くて回らない。
どうやっても回んなくて、ピンポンを押したり、
ドア叩いたり、(深夜1時)したが、
ルームメイトはすっかり就寝時間。
携帯も家の中。

で、いろいろ試して考えた末、カギを差して、
ペンチで回せばいい!(実際、中から閉めるときは、ペンチで
まわしてた)と思って、一番近いドンキへ自転車で行き、
ペンチ購入(欲しくもないラジオペンチ、強力ニッパーとの
3本セット1600円しかなくて、しょうがなくそれ)。
ドンキから家に戻る途中、女の子二人が美味しそうに
幸せそうに湯気たてて肉まん食べながら歩いてた。
それ見てたら、ちょっと泣きそうになった… (大げさ)。
やっと家に戻って、 カギを差し、ペンチで回す!
なんかいけそうじゃん!って思った矢先、
カギって結構柔らかい。
頭だけとれちゃって。カラーンって。
カギの断面だけが目の前に。

で、もうどうしてもルームメイトに起きてもらわないと、
朝までサンダル姿で外にいたらと死ぬと思い、
思い切ってのピンポン攻撃/窓を叩く/ドアを叩く(深夜2時)などして、
なんとか開けてもらって家に入れました。
でも、カギ穴にはカギの断面がささったまんまなので、
外からカギできない状態。
来てもらった業者も本格修理は月曜だと言う。
お陰で、今日楽しみにしていた鎌倉でのハナレやキセルのライブにも
行けず、家でひざをかかえています。

カギ大事。


札幌の中学生

2006-11-25 00:14:01 | Weblog
昨日、札幌の高校生というタイトルでプログを書いて、
今日よくみたら中学生の話でした。
なので修正してます。よく読まないとな~。

さて、私が、毎日かならずチェックするものと言ったら、
新聞と、ミュージックマシーンと、「先見日記」。
しりあがりさんも、赤瀬川さんも伊藤ガビンも面白いけど、
毎回興味深くて、知らなかったことを教えてくれるのが、
火曜日のフランス在住の飛幡祐規さん。

今回の話は、教育基本法について。
札幌の中学生(現行の教育基本法をつくった人の母校の生徒)が
総理宛に法案に反対する意見書を送ったという報道のあと、
匿名の脅迫メールが学校に届いたというニュースについてだった。
飛幡さんも書いているが、このは私の住む東京ではされていない
ように思う。私は先見日記でこのことを知った。(※先見日記内の脅迫に対する報道のリンクは、切れてて見れません)
自分が札幌生れってこともあり、非常に気になった。
中学生が自分の意見言えない国ってどうなの?

と、書いてから今日いろいろサイトをのぞくと、この学校は生徒を
誘導させて意見書書かせたんじゃないかとか、
あらゆる憶測が飛び交いまくっていて、なにがなんだかわかりません。
ただ、中学生がこの意見書を書いた(または書かせた教師)ことを叩く内容が多い。やたら。
もし、きっかけが先生だったとしても、中学生が問題意識を持つのはいーんじゃないの。
社会に属しているって意識が無ければ、意見なんて出てこないものだと思う。
私が中学生だったら気になると思うなぁ。
社会人が残業代が出るとか出なくなるとかって法案を
気にするみたいなものじゃないか。

学校の先生なんて(特に社会科は)中庸なヒトのほうが少ないと思うし、
RCサクセションを教えてくれたのは、中学の社会の先生だったし、
UFOマニアの理科の先生の授業の5回に一回は視聴覚室で
UFOのスライドを見せられる授業だったし、
アタリハズレ(UFOはハズレたが)はあるにせよ、中学生だったら、
そのまま受け入れるんじゃなくて、一歩引いて見れる年齢だと思う。
教師主導で乗ってくれるのは小学生までじゃないのかな。

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昨日、「remix」のスチャのインタビューを読んでいて、
今は、「NO」と言わないと、「賛成」の立場にされてしまう、という話を
していた。
10年前のビブラストーンの歌で
「ルールは変えていいってルールだもん そんなのインチキじゃん」
という歌詞があった。今はそれが普通のことになってしまった。
そういうドローっとした世の中なれど、
いま「未来を変える80人」という本を読んでいる。
この本は、20代のフランスの若者二人が、環境にもよくて、
働く人の待遇もよくて、社会の構造をも変えるシステムを
作った起業家たち80人を、80日間かけて世界中を回ってインタビューして
まとめたもの。もっと深くつっこんでほしいと思う部分もあるけど、
表紙もかわいいし何よりとても親しみやすい。日本人も一人登場。
これ読んでると、すこし希望が見えてくる。
このサイトでも(日本語ありませんが)だいたい読めます。
無力な気持ちになるのが、いちばんよくない。







お礼/ライブ/CD/本

2006-11-17 01:06:02 | Weblog
まずは、お礼を。
「ほぼ日」でのハラマキ&ブランケットの販売が
11月16日15時をもって終了いたしました。
いくつかsold outになったものもありまして、
とてもほっとしております。
買ってくれた方、サイトをのぞいてくれた方、感想を送ってくれた方、
ありがとうございました。

●11/15---FES VS 渋さ知ラズのライブ
http://smash-jpn.com/band/2006/11_fes_shibusa/index.php

ベルギーの大所帯バンドFESと日本の大所帯バンド渋さが対決。
お客さんがFES目当ての方が多かったのか、最初に出てきた渋さでは、
始めはエンジンかからず、どうしようと思ったけど、中盤から盛り上がった。
VJと白塗りと後ろの布の模様が、ミロ風で(ネッスルじゃないほう)、
かわいかった。FESは、大所帯バンドなのに、自分が演奏しないときは
脇にハケる、っていう変なルールがあるみたいで、さーっと両脇に去っていったり、
演奏するのに戻ってきたりがなかなか面白かったけど、
やっぱエンターテイメントな渋さのあとだと、どうしてもおとなしく見えてしまって
ちょっとボケーとしてしまった。
立ち見で3時間を越えると、疲れて集中力がなくなる。(トルネードステッパーがんばろう…)


●スチャダラパー/SAKEROCK
10枚目のアルバム「con10po」
http://www.schadaraparr.net/
よかった!!アルバム発売日に買って、一聴したときに、
「買ってよかった!」って思える時は本当にうれしい。
スタジオボイスで「いつになく吠えているリリック」って言われてて、
どういうことなんだろと思ったけど、こういうことか。三十路の怒りを代弁!
30代になると、自分のコトだけじゃなくて、
もうすこし自分の住む世界を引いて見れるようになるわけです。
そのときに思う、「エ?」「マジで?」「てか何で?」
っていう社会への疑問とイラだちが、すごい切れ味と
かっこいい味付けでこうして一枚のCDになったのです…。
ここまでスチャが言わないといけなくなった時代
というのも、辛いなぁと思う。
が、とにかく、わたしはスチャを支持する!
12/10のリキッドが、楽しみでならないっす。

SAKEROCK
http://sakerock.com/
「SONGS OF INSTRUMENTAL」
もすばらしかった!
これは今月の仕事BGM賞決定。
草に寝転がって流れる雲を見ながら、ライブを見てみたい。
しかし、外ケース、中のブックレット、ジャケ写真、
ずいぶんお金かかってそうな…採算とれてるか心配。
(いや、売れればいいのか!)
…まあその度外視っぽさも含めて愛せる気もする。

●ミリオンダラーベイビー/父親たちの星条旗
レンタルで借りたのと、映画館で見たのと。
「星条旗」は絶対映画館で見るべき。戦争に突然放り込まれた
不安と混乱は、映画館の中だから実感できると思う。
見ていて、沸き上がる感情をどこへやったらいいのか分からなくなる。
「泣く」とか「感動」には連れていってくれないので
気安く人に勧められない映画でもある。
うわっていう残酷なシーンもあるし、楽しいよとか感動するよとは言えない。
辛いシーンは見ていられないし、暗い気持ちになる映画は苦手という人も多いと思う。
そういう人は感性が豊かで映画の中の、痛みや苦しみを
引き受けてしまうんだろうなぁ。
私はその痛みより「見たい・知りたい・次どうなるのか」って
いう好奇心が勝ってしまうもんな~
ミリオンダラーベイビーもまた、重たい映画だったけど、
見てよかった。「誇り」は大事。
「男おいどん」が好きなのはおいどんには誇りがあるから。


●打ちのめされるすごい本/米原万里
http://www.amazon.co.jp/gp/product/416368400X/sr=11-1/qid=1163689780/ref=sr_11_1/503-2035551-3026339
この人が勧める本につまらないのは無かった。(この人の著作にも無い!)
今年死去された米原さんの、文春の読書日記と
書評をまとめたもの。米原さんが生きていたら、
このタイトルは付けなかったんじゃないかと
ちょっと思うけど、装丁もとてもよい(装丁は大久保明子さん)。
読売新聞を取っていたときは、米原さんの書評がなにより楽しみだった。
彼女が選ぶ本は「骨太」「知られていないことに光を当てる」
ものが多くて、去年の年間ベスト3の一冊、「アルジャジーラ~報道の戦争」
は最高に面白かった。今読んでいる「十面埋伏」も、
米原さんが昨年ベストで選んでいた本だ。
この本で推薦されている本は140冊。
しばらくは持ちそう。
でもこれから出る本について、米原さんにどれがよいか聞くことはできない。
ナンシー関が亡くなったときに、大きな喪失感を持った人が多かったが
(そしていまだその穴は埋まっていない)
私にとっては米原さんがそれに近い。

●なんと12/29はいろいろある。
ラクダチェックの夜ももちろん行きますが、
大久保EARTHDOM ではKIRIHITO/ZAZEN BOYS/REVEL FAMIRIAが
対バン!!
http://www1.odn.ne.jp/shinjuku-dom/index.html/12.29.html
あわわ夢のようです。
キリヒトのコブさんとザゼンのあっくんの、体格がいいドラム対決必見。
チケット取れるだろうか…

●そのまえにこれもある
11/22は何の日か。
KIRIHITOでGROUPでソロもすばらしい竹久圏さんの
ソロアルバムの発売日だよ!!
http://www.cdjournal.com/main/news/news.php?nno=12885
当日、下北LATE(こじんまりなバーみたいなところ)で
レコ発もあるようだ!(が、私は入稿日で無理だ)
かなり発売が遅れた気がするが、そのぶん音に期待します。

ほぼ日手帳に、おやつカバーを!

2006-11-12 01:47:59 | Weblog
今、街中で絶賛発売中の「ほぼ日手帳」のカバーが汚れないように
つけられるビニールカバー「カバー・オン・カバー」の間にはさむと
あなたのオリジナルな手帳になるよ!という、(長くてすみません)
楽しげな企画に、私が描いたイラストが登場しました。

右も左もお菓子がいっぱいです。

この甘そうな、悩みのなさそうな洋菓子を見て、
もうひとがんばりしてみよう。








東府中 陽水の夜

2006-11-09 02:05:29 | Weblog
今夜、府中の森芸術劇場まで井上陽水のライブを見に行ってきました。
最近、陽水ブームなのです。

井上陽水のコンサートを見るのははじめて。
お客さんは、50代が半分くらい。残りが40代、30代という感じ。
男女比率は4:6くらい。
「今日、お父さん、陽水見てくるんだ!」
なんて娘や息子に告げて、家を出てきたんだろうか。
夫婦も多い。母娘などもいる。
たまに、中島らもが生き返ったみたいな、長髪の
やさぐれたおじさんもいる(フォーク生き残り?)。

物販は、ここ6年のライブの写真とかコンサートでのMC
(ライブのMCをまとめるって手もあるのか)、
最新2万字インタビューが載っているというパンフが売られていた。
2500円。

ライブは、ギターの弾き語りから始まった。
一曲目が「断絶」。
この曲始めて聴いたけど、今の大人になった解釈で…
とかじゃなくて、いきなり昔に戻った感じというか、
瑞々しいっていうかで、びっくりした。
しかし、あの声には、ねじ伏せられちゃうなぁ。
ギターも、あんな熱い感じだと思わなかった。

あのフワフワした調子でMCをはさみつつ、
「闇夜の国から」「なぜか上海」など数曲。
「白いカーネーション」これ素敵だった。
「海へ来なさい」っていう曲、これも初めて聴いたけど、
歌詞がすごく良く感動。これ入ってるアルバム買おう。
しばらくアコースティックを続けて、そのあと
ピアノの人が入って、「飾りじゃないのよ 涙は」。
アレンジがいい感じでかっこよかった。

ドラムとエレキギターなど加わり、6人編成で
新しいアルバムから「11;36 LOVE TRAIN」
この歌の歌詞は「なぜか上海」並みにおかしい。
「;」も、なんで「:」じゃないのか気になる。
そのあと、今の季節に合う気がするんで、と「ワインレッドの心」。
続いて、「リバーサイドホテル」、「ジェラシー」
と、大人系を連発。「ジェラシー」最高…。

女性客は二人に一人はオペラグラスを持参していて、
グループで貸しあったり、とにかく覗く覗く。
帰りの電車で、陽水追っかけの実態とか
話しているおばさんたちの話を聞いてて、
彼をアイドル視する層も存在してるんだ、と知った。
そうなのか~。

町田康が作詞してる「新しい恋」は微妙に歌詞を変えて
笑わせてくれました。
それから、激しい「氷の世界」(客席にハーモニカ投げる)、
一転「少年時代」で幕。

こうして、一気にいろんな時代の曲を聴いてみると、楽曲の良さを再確認してしまう。
素直で美しい歌と、どん底に暗い歌と、ひねくれてて人を喰ったような歌、
一人のアタマの中でどう共存していて、どこで繋がっているんだろうか。
不思議で、やっぱり魅力的。

席に座ってのライブがかなり久しぶりだったせいもあるけど、
客層も高いので、昔のコンサートに来ているような
気分。隣の夫婦はアンコールの拍手について、しろよ!しなくても
アンコールやるわよ!とケンカ。
私もめんどうで、アンコール拍手してなかったから肩身せまく。
アンコールは意外にもパフィー2連続で、「アジアの純真」と
「渚にまつわるエトセトラ」ここで一気に、客が立ち始める。
(アンコールで立つ、というのも、なんだか懐かしい)
「渚~」では「はり~きっていこう~(歌詞うろおぼえ)」って後に
“陽水!”コール。へぇ~。隣夫婦も立つ。
そして「夢の中へ」でお客さんが「わー」と言いながら
一斉に立ちあがり、見えないので私も立つ。
みんな、頭の上で手拍子。
これで終りかなと思ったら、最後は
「傘がない」でしっとりと終了。
全部で2時間くらい。

今、いくつか分からないけど、多分50代であろう井上陽水が
あんなに圧倒的なライブをやるのは、やっぱりすごい。
(声が衰えないもんだなー)
チケットもソールドアウトするはずだ。
そして、50代になっても(と、年齢を限定するが)
音楽から離れず、チケット買ってライブを見に来ているっていう人を
こんなに見られたのはすごくよかった。みんないい人に見えた。
自分が50代になっても、あんなふうにアルバム買って、ライブに出掛ける
人でいられるのかね~。いたいな~。