ほんわか亭日記

ダンスとエッセイが好きな主婦のおしゃべり横町です♪

「すぐ死ぬんだから」

2020-02-18 | 読書
2020年2月18日(火)

読書会は、お菓子を持ち寄っている。
ウィステは、今日は、頂き物の餅菓子。美味しいよ♪
そこにAさんが、頂き物のトルコのチョコを持ってきてくださった。
ご近所さんが、「もう最後の海外旅行だから」
と、行ってきてのお土産で、小さなイチジクにチョコがかかっているもの。
イチジクのタネがしゃりしゃりと、変わった味わいだったわ。
でも、食べながら、
「もう、飛行機や船での旅行は、体力も無いし、ウィルス、怖いし。
お土産頂くだけで、良いよね~」と、言いあいました。(^^;)
美味しかったです・・・。

今日の本は、内館牧子さんの「すぐ死ぬんだから」。
主人公のハナは、下町で、夫とともに酒屋を営んできた勝気な女性。
78歳だけれど、
「すぐ死ぬんだから」とばかり、くすんでいく周りに対し、
「すぐ死ぬんだから」、私は、好きなおしゃれをしていく、
たとえ、浮いても・・と。
ところが、満点な夫が急死すると、夫の秘密が出てくる。
夫には、美人な女医さんと別の家庭があり、出来の良いハンサムな
息子までいたという・・。
もう、絶対、許せないよね!
と、熱く語り合ったわ。(^^;)
でも、誰もが、「自分は、不倫など、したことない。
夫もそうと、確信している」という立場の人たちばかりだから、
話は、一方通行になる。
主人公のハナさんは、
「すぐ死ぬんだから」と、立ち直って、夫ありきではない自分の人生を
生きていく決意をし、読後感も良かったのだけれど、
ウィステは、ちょっと本から離れて、
脳科学者・中野信子さんの
「何故、人は、不倫に対し、制裁を加えるのか」という評論の
要約を紹介したわ。

社会的生物である人間は、生きていくために共同体を作り暮らしてきた。
ルールを決め、役割を分担し、それぞれが、共同体のコストを負担して
利益を生み出し、それを仲間で分け合って生活してきた。
(狩り、稲作、現代では、税金と社会保障とか・・・)
ルールを破って、コストを負担せず、社会に「ただ乗り」をしようと
する人も、なかにはいる。そういう人は、社会学用語で、
「フリーライダー」と言うそう。
フリーライダーが増えすぎ、結果、ルールを守っているふりをして、隠れて
得をする人が増えると、共同体に害をなすとして、制裁を加え、
「ズルは、共同体から追放!」という行動が起きる。
それは、古来からの人間の基本的な感情としてインプットされている、と。

そして、不倫との関係。
現代日本では、経済的合理性だけから考えれば、子育ては、相当な
覚悟が必要。経済だけじゃなく、時間も、手間も、いじめにあわないか、
独り立ちまで育てなければという心配りも・・。
(子供のいない夫婦は、家庭を維持する面倒ごとを背負い、子供の
いる家庭より多くの税金を払うというコストを引き受けている)
それを、学問的に、「現代日本では、生殖コストが高い」
と、表現されると、どき~っとするよね。
そうですか・・・。
でも、今、我々の子供世代は、愛情を持って、忙し気に子育てを
している真っ最中だよね。大変な時期だわ・・。
それを、「生殖コスト」と、言われると、庶民としては、
異世界の言葉と、変な感じはする。
そして、週刊誌で、バッシングされている東出さんは、イクメンの
イメージで仕事をしていたけれど、
実は、子育てを妻に押し付け、不倫していたトンデモ夫だった!
それ故に、それ相応の「生殖コスト」を払わないフリーライダーとして、
厳しい排除の感情、動きが起きている、と。

なんか、学者さんの目って、見えるものが違うね~・・。
ウィステも、つい美容院などで、芸能人の不倫とかいう
記事を読んでしまうけれど、他人の美男・美女、有名人の、どうでも良い、
不倫物に目を引かれるうしろめたさがあったわ。
これを読んで、そうか、自分の中にそんな古代からの感情があったのか・・、
と、納得=正当化しました。(^^;)
まあ、ハナさんのように、前向きに、自分に出来ることを探して、
家族、身の回りの中で、やっていきましょうと、話合ったわ。(^^)

終わって、椅子を片づけながら、Aさんは、最近、物忘れの酷いBさんに、
「今日は、午後から、ラウンドダンスよ」と、声掛けをしていた。
こういう小さな助け合いね。(^^)

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