ハハの運動会

２０１２年１０月２３日（火）

ハハの病棟へ行くと、食堂のテーブルや椅子が壁に寄せられて、中央が広く
なっている。そこに、車椅子に座ったハハやおばあさんたちが数人。
ハハの胸には、黄色い薄紙で作った花がついていた。
「今日は、どうしたの？」
と、聞くけれど、ハハは、
「う～ん、分からない」
壁に、「運動会」と模造紙が貼ってある。隅のダンボール箱の中には、
玉入れの玉のような紅白の紙の玉が入れてある。
天井からは、旗が吊り下げられているんだけれど、それは、万国旗ではなく、
バナナやいちごやメロンや・・・果物旗だった。（＾＾）
「運動会、だったんだ～」
と、ハハに言ったけれど、ハハは、「そうなの・・」と。
ハハにおやつのゼリーをたべさせながら、看護助手さんに聞いた。
「運動会って、どんなことやったんですか？」
すると、ラジオ体操やマツケン音頭とか・・・！
車椅子で、どうやってマツケン音頭を踊ったんだろうね・・？
シーツボール・・・これは、みんなでシーツの端を持って、ボールを前へ
進めていくんですって。
楽しかったかな・・？（＾＾）

ゼリーを食べていたハハが、
「私ね、１００歳になったのよ」
と、言い出す。
「ううん、おばあちゃんはもっと若いのよ。９１歳。若い～」
と、言うと、ハハは、
「まあ、若いって言われると嬉しいね」
そう、若いんだから・・・。
それから、ハハは、
「あなたの若い頃のこと、このへんにはっきり覚えているの」
と、目の前に丸を描く。
「だから、それに比べて、年取ったね～」
そ、それは、ウィステのこと・・・！（＾＾；）
「う、うん・・・。年とっちゃったんだよ・・」

ハハは、ウィステの手を撫でてくれた。
ハハの手のひらのほうが温かかったなあ・・。