2010年7月18日(日)
黒井千次「高く手を振る日」を読んだ。
主人公・浩平は、妻を亡くし一人暮らしの70代前半の男性。数駅離れて住む
娘が気を配ってはくれるが、外との繋がりも希薄なまま、洗濯と買い物を繰り返している。
淡々とした暮らし・・「共感する人のいない孤独」「娘の迷惑にはなりたくない自負心」、
それは、「行き止まり」にたたずむ暮らしのようだ。
浩平には、若いころ淡くすれ違った同じゼミの女子大生の思い出があり、その過去の写真を
見つけたことから、揺れ動く彼に、人への「乾き」を感じるわ・・。
そのかつての同級生・重子との縁を辿っての再会。
慣れないケイタイを使っての彼女とのやりとりに募る、「同じ思い出を持っている」
「彼女と繋がりたい」「また誰かの役に立てる・・」という気の逸りは、
彼女が息子の転勤の障りにならないよう老人ホーム入居を決めることで、終わる。
再びは会えない彼女と、浩平は、「高く手を振って」別れる。
それは、「行き止まり」の先にあったかもしれない「小道」(という生き方の可能性)との別れ・・。
最後に、「生きているような、死んでいるような」葡萄の苗木を見つめていると、
家の電話が鳴る。浩平を呼んでいるのは、
娘なのか・・?
業者なのか・・?
認知症のかつての上司なのか・・?
あるいは、彼女なのか・・?
という謎の余韻で終わっているんだ・・。
ウィステの周りの70代前半の方々は、外で活動されている方々で、アクティブで、
地域社会の中で居場所を持って、あるいは作ってこられた方々だけれど、当然、外へ
出てこない方々も多いだろうし、そういう方々は、こんな心持なのだろうか・・・。
淡いパステル画のような世界・・・ウィステは、電話は、彼女からであることを祈っています・・。
それと、ウィステ@おせっかいおばさん・・は、「体調も悪くないんだし、もう少し、
地域の何かに出て行ってごらんよ・・」と、思ってしまいました。
おまけ・・・ウィステが、せっせと「ダンスサークル」「エッセイサークル」「洋裁教室」等々
へと出かけるって、大切なことなんだと、感じました・・。(^^)
黒井千次「高く手を振る日」を読んだ。
主人公・浩平は、妻を亡くし一人暮らしの70代前半の男性。数駅離れて住む
娘が気を配ってはくれるが、外との繋がりも希薄なまま、洗濯と買い物を繰り返している。
淡々とした暮らし・・「共感する人のいない孤独」「娘の迷惑にはなりたくない自負心」、
それは、「行き止まり」にたたずむ暮らしのようだ。
浩平には、若いころ淡くすれ違った同じゼミの女子大生の思い出があり、その過去の写真を
見つけたことから、揺れ動く彼に、人への「乾き」を感じるわ・・。
そのかつての同級生・重子との縁を辿っての再会。
慣れないケイタイを使っての彼女とのやりとりに募る、「同じ思い出を持っている」
「彼女と繋がりたい」「また誰かの役に立てる・・」という気の逸りは、
彼女が息子の転勤の障りにならないよう老人ホーム入居を決めることで、終わる。
再びは会えない彼女と、浩平は、「高く手を振って」別れる。
それは、「行き止まり」の先にあったかもしれない「小道」(という生き方の可能性)との別れ・・。
最後に、「生きているような、死んでいるような」葡萄の苗木を見つめていると、
家の電話が鳴る。浩平を呼んでいるのは、
娘なのか・・?
業者なのか・・?
認知症のかつての上司なのか・・?
あるいは、彼女なのか・・?
という謎の余韻で終わっているんだ・・。
ウィステの周りの70代前半の方々は、外で活動されている方々で、アクティブで、
地域社会の中で居場所を持って、あるいは作ってこられた方々だけれど、当然、外へ
出てこない方々も多いだろうし、そういう方々は、こんな心持なのだろうか・・・。
淡いパステル画のような世界・・・ウィステは、電話は、彼女からであることを祈っています・・。
それと、ウィステ@おせっかいおばさん・・は、「体調も悪くないんだし、もう少し、
地域の何かに出て行ってごらんよ・・」と、思ってしまいました。
おまけ・・・ウィステが、せっせと「ダンスサークル」「エッセイサークル」「洋裁教室」等々
へと出かけるって、大切なことなんだと、感じました・・。(^^)