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チルトホイールマウス サンワサプライ「グランツHS」 試用レポート4

2005-02-20 07:59:00 | ハードウエア
 実売価格3,000円程度の安価な有線光学チルトホイールマウス,サンワサプライグランツHS(レッド)」の試用レポート第4弾.今回は本体の材質及びボタンについてレポートする.

 本製品の本体は,画像を見て頂くとわかるとおり,左右ボタンと一体化した赤いトップの樹脂パーツと,サイドの黒い樹脂パーツから構成されている.赤い樹脂パーツは,スペック表による「クリアレッド」となっているが,実際にはメタリックな光沢を放つルビーに似た暗い赤となっている.製品ページの「メイン写真」では光沢のない明るい赤のように見えるが,実際にはまるで違うので,通販等で実物を確認せずに購入する場合は注意が必要だ.

 赤い樹脂パーツの表面はツルツルした光沢仕上げになっているが,一方のサイドの黒い樹脂パーツには光沢がなく,指が滑らないようにラバー表面に似た感触の仕上げになっている.左サイドに存在する2つのボタンは,赤い樹脂パーツと同様のツルツルした仕上げになっているため,サイドボタンとサイドのパーツは,親指の腹の感触で判別可能だ.

 左右ボタンは,赤い樹脂パーツと一体化されており,ボタンの重さは,この樹脂の剛性によって発生しているようだ.つまり赤い樹脂パーツは板バネの役割も果たしている.その為かもしれないが,左右ボタンのクリックは,通常のマウスよりも若干重めに感じる.クリック感やクリック音ははっきりしているので,その点は申し分ない.ただ個体差かもしれないが,右ボタンのプレス時に,ストローク初期の「遊び」の部分で,ギチギチといった「きしみ感」が感じられる.ただし素早くクリックする場合には,気にならない程度のものだ.

 左サイドの2つのボタンは,割り当てる役割にもよると思うが,私の場合,コピーとペーストに割り当てており,左ボタンクリック並みに使用頻度が高い.慣れてしまった後はおそらく,サイドボタンなしのマウスが,非常に不便に感じられるだろう.ただ長く試用してみると本製品のサイドボタンには,いくつかの問題があるのに気づく.

 まずサイドボタン4(前方のボタン)が前すぎると言うこと.私の右手の場合,人差し指と中指をそれぞれ左右ボタンの上に置いた場合,親指はサイドボタン5(後方のボタン)の中心に来る.このため,サイドボタン4をクリックためには,手全体を浮かして,前に移動する必要があった.当然クリック後には,手を位置を元に戻さなければならない.これは非常にストレスを感じさせる行為だ.私の人差し指と中指は,一般人より長めのためこのようになってしまうのかもしれないが,指の長い人は要注意だ.

 両方のサイドボタンが軽すぎるのも問題だ.あまりにも軽いため,誤ってクリックしてしまったことが何度かあった.またクリック音は左右ボタンと比べるとやや小さく,ストロークも浅いため,クリック感も乏しい.そのため状況によっては,誤ってサイドボタンをクリックしたことに,気づけない場合もあるかもしれない.

 もう一つ苦言を呈すれば,両方のサイドボタンの境が,親指の腹で判定しづらい事が上げられる.実際にはこの両方のサイドボタンの真ん中当たりに,細い隙間が存在し,そこから意図的デザインなのかもしれないが,LEDの光がこぼれ出ている.ところがその隙間があまりにも細いために,その上を親指の腹でこすっても,境がないように感じられてしまう.それぞれのサイドボタンには起伏があり,それも一つの「目印」となりそうに思うが,サイドボタンが軽いために,ちょっと探っただけででも,クリックしてしまう場合があった.

 このように本製品のサイドボタンについては,改良すべき点が多いように思う.後継製品では,改良を望みたい.

 最後にホイールについて言及しておく.ホイールは白い半透明のシリコンゴムのような材質でできており,滑り止めになっている.ホイールの幅は約7ミリほどあり,人差し指との密着度も適度で回しやすい.

 ホイールの回転には,「ポクポク」といったノッチ感がある.この「ポクポク」のおかげで,ホイールの回転事実が,指にフィードバックされるので,誤ってホイールを回してしまったことに気づくことができる.またノッチは,ホイールクリック時などにホイールが不用意に回ることを防ぐ役目も担っている.某有名マウスは,ノッチ感がないので有名だが,ここらへんは好みの分かれるところだろう.

 ホイールボタンはその性質上,ある程度の重さが必要となるが,本製品ではホイールボタンの重さが適度にあり,ホイールを回していても,誤ってホイールクリックしてしまう事は今まで一度もなかった.ストロークは短めであるが,クリック感ははっきりと感じられ問題はない.

 この重めのクリック,短めのストローク,はっきりとしたクリック感は,ホイールチルトでも同じだ.某有名マウスはチルトするためには,ホイールをかなり傾ける必要がある.これに対して本製品は,「チルト(傾ける)」と言うよりも,「ホイールのサイドクリック」といった感じだ.ただし,やはり個体差かもしれないが,私の個体では,左チルトは大きなクリック音(箱鳴りしている?)とクリック感があるが,右チルトに関しては無音に近く,クリック感も左チルトほどはない.しかし,別段使用に関し,私自身は支障は感じていない.

 ということで今回はここまで.次回は,マウスユーティリティを中心として,ソフト面について解説する予定.

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