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PCとネットワークに関するニュースコラム.

続報18:Seagate社製ハードディスクの不具合

2009-01-23 06:30:43 | ハードウエア
 Seagate社認めたハードディスクの不具合騒動は,新新ファームの登場で,終息に向かっているようだ.掲示板の報告を見る限りでは,この新新ファームによる更新で,かなりのユーザーのハードディスクがBIOSにより認識されるようになった.また内部のデータも無傷だったようだ.

 ただし注意しなければならないことは,この新新ファームによって修復されたのは,「電源投入時にハードディスクがBIOSに認識されなくなる」という不具合のみと言うことだ.この他にもユーザーからは,多数の不具合報告があがっている.

 また,ファームのログ管理のバグが,今回の認識不具合の原因だとしても,ログエントリーが急激に増加した理由が明らかにされていない.何らかの別の不具合や不良パーツの採用により,一部ロットでアクセスエラーが多数発生し,ログエントリーが急増した可能性もある.もしそうであれば,せっかくBIOSで認識されるようになっても,ハードディスクがその後,壊れてしまう可能性も否定できない.

 復旧に成功したユーザーは,とりあえずフリーソフトのCrystalDiskInfo等により,代替セクタ数などのS.M.A.R.T.値を確認すべきだろう.そして大事なファイルに関しては,早急にバックアップを行うべきだ.

 特に今回の不具合騒動で,ハードディスクの電源を何度もオンオフしたり,あるいは,ディスクをPCから移動させる作業等を行ったユーザも多いと思う.

 このような作業がハードディスクに負荷を与え,ディスクを損傷・劣化させた可能性も否定できない.従って,復旧したディスクをすぐに運用するのはできるだけ避け,しばらくの間は試運転させて様子を見た方が無難に思う.

 念のため,こちらで行った下記製品の新新ファームによる更新手順を記しておく.
  • モデル:ST3500320AS
  • 製品番号(P/N):9BX154-303
  • ファームウェアのバージョン:SD15
ファーム更新手順:
  1. 新新ファームのISOイメージ「MooseDT-SD1A-2D-8-16-32MB」をダウンロード.(注意!:ファームはモデル毎に違う可能性がある.また今後さらなるバージョンアップもありえるため,こちらのページから該当モデルの最新ファームをダウンロードしたほうがよい
  2. ISOイメージをCD-R等に焼く(注意!:ISOイメージをファイルとして焼かないように.通常はライティングソフトがインストールされていれば,ダウンロードしたISOイメージのアイコンをクリックするだけで,ISOイメージを焼く準備は完了する)
  3. 電源を切った状態のPCに,不具合のあるST3500320ASを接続する(SATAケーブルとSATA電源ケーブル)
  4. PCを起動し,BIOS設定画面により,CDドライブからブートするように設定する
  5. 2)のCD-RをPCに入れ,トレイを閉じる
  6. BIOSの設定を保存する
  7. PCが再起動すると,CDドライブからブートを開始する
  8. 最初に英文の説明画面が現れるが,F10キーやESCキーでスキップする
  9. 操作メニューが現れるので,Sキーを押す
  10. 現在PCに接続されているハードディスクの名称が表示されるので,間違いがないか確認し,ESCキーを押す
  11. 再び操作メニューが現れるので,その中から接続しているハードディスクのモデル名の書かれている行の冒頭の文字のキー(A~D)を押す.
  12. ハードディスクへの新新ファームの転送が開始される
  13. 画面に「Press any key to continue...」と表示されたらファーム転送が完了.
  14. ENTERキー等を押すと,PCの電源が切れる.
  15. しばらく待ってからPCを起動するとファームが更新されているので,ハードディスクがBIOSで認識される(はず)
  16. 認識されない場合は,一端電源を切り,しばらく待ってから再度電源を投入する
  17.  - 完 -



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