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ついにキター!NTT Docomo,PHS終了決定

2005-02-17 21:28:30 | PHS
 PHSファンやPHS廃人たちにはショッキングなニュースが,17日飛び込んできた.NTT Docomoが,2~3年後にPHSサービスを終了するとのこと.NTT DocomoのPHSサービスは,既に数年前,新機種開発を停止しており,事実上,PHSユーザー,特に音声端末として使用しているユーザーを飼い殺しにしてきた.当然この措置は,PHSユーザーの「自然死(PHS端末死亡と共に,昇天し,ケイタイユーザーに生まれ変わる)」を促進する.おそらくDocomoの段取りとしては,既存PHSユーザーからの苦情が出ないように,まずこの「自然死」によって,PHSユーザーのケイタイへの移行を穏やかに進めていき,それでも生き残ったしぶといPHSユーザーについては,ユーザー数がある程度減ったところで,サービス停止を発表し,一気に掃討すると言う段取りだったと思われるが,ついにその時がやって来たようだ.

 おそらく現在のDocomoのPHSユーザーは,1)安い音声端末として(全ユーザーの約2割),または2)モバイル環境におけるインターネット接続方法(@FreeDなど.全ユーザーの約8割)として,使用していることと思う.特に定額制インターネット接続(@FreeD)については,2003年4月1日にサービスを開始したばかりであり,サービス終了は現ユーザーにはショッキングかもしれない.

 ただし,もちろんこれですべてのPHSサービスが終わるわけではない.私もユーザーの一人であるWillcomは,@FreeDと同様の定額制のインターネット接続(AIR-EDGE,Max:32kbps)はもちろんのこと,DocomoのPHSにはなかった4x(Max:128kbps)や8x(Max:256kbps)といった高速常時接続も提供している.従って,現在DocomoのPHSユーザーの大半を占めると思われるデータ通信主体のユーザーは,このWillcomのサービスに移行すればほとんど問題はないだろう.ただし,残りの「格安の音声端末」として利用しているユーザーについては,ケイタイへ移行できるかどうかは微妙だ.DocomoのPHSサービスには,「プラン135(月額基本料金:1,350円)」と言う格安コースが存在する.Willcomの場合は,子供向けの「安心だフォン」を除けば,「昼得コース(月額基本料金:1,980円)」が最も安いコースとなる.料金にシビアなユーザー層が想定されるため,この月額600円の価格上昇は,大きなバリアとなるかもしれない.

 負の遺産と呼ばれる「ISDN」を利用しているPHSは,公衆無線LANが発達し,本格的なユビキダス時代を迎えれば,完全にその公衆サービスを停止するだろう(注:病院などの構内使用では,しばらく生き残る可能性はある).だが「マイクロセル」方式というPHSのコンセプトや資産(基地局)の一部は,ユビキダス時代(モバイル環境での常時接続)に入っても受け継がれる可能性は十分ある.PHS資産の維持には,未だ価値があると言うことだ.高速ユビキダス時代までのつなぎとして,今後もPHS=Willcomにはがんばってもらいたい.(ADSLユーザーには,ご迷惑をおかけするが…)

追 記:

 本日17日の午後,NTT DocomoはPHSサービス停止報道を否定した模様.以前のPHS新機種開発停止の時もDocomoはその報道否定を行ったが,結局その報道に間違いはなかった.いずれにしてもDocomo PHSユーザーに動揺を与えたのは事実であり,仮に報道否定しても,Docomo PHSのユーザー数は,今後ますます減ることになるだろう.情報を意図的にリークし,それを否定することで,さらにPHSユーザーを減らし,PHSサービス停止の足固めをしたという,うがった見方ができなくもないが…(ソースが日経なのでそれはないかな?)


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