WaterMind PC Blog

PCとネットワークに関するニュースコラム.

Windows 7の新ユーザーインターフェース

2008-05-29 15:45:30 | Windows

 前の記事において,次期Windows「Windows 7」のスクリーンショットを紹介し,そこに円環状に並ぶアイコン群が存在したが,その正体が明らかになった.

 この記事によると,Windows7の最大の新機能は,「iPod Touch」や「iPhone」で採用されたマルチタッチ,すなわち1本以上の指で,画面に直接触れて操作するユーザーインターフェースとのことだ.もちろん従来通り,マウスによる操作も行うことができる.

 WIRED VISONの記事によると,円環状のアイコン群の正体は,新しいポップアップメニューであり,指で画面に触れると,その触れた場所を中心にアイコン群が取り囲む.マウスの場合は,マウスである操作(詳細不明)を行うと,マウスポインタの位置を中心に,やはりアイコン群が円環状に表示される.そのアイコンの中から呼び出したい機能を選択し,さらにタッチしたり,クリックするわけだ.記事によれば,現在,画面の下に配置されているタスクバーもこのポップアップ方式に変わる模様.

 このマルチタッチ方式は,もちろん主に,小型モバイル機器で採用され,デスクトップでは相変わらずマウスをポインティングデバイスとして採用することになるのだろう.もし「Windows7の最大の新機能」がこのマルチタッチインターフェースだとすれば,いったいMSは,どうやって,デスクトップPCにおいて,Vistaの失敗から立ち直ることができるか?私見では,それは仮想化技術(VM)だと思うのだが,未だWindows7に,仮想化技術が搭載されるという情報は入っていない.


次期Windows「Windows7」のスクリーンショット流出か?

2008-05-29 09:14:30 | Windows

 28日のIT Proの記事によると,WindowsVistaの次の世代のWindows「Windows 7」のスクリーンショットが流出し,Webページに掲載された.記事によると,これは古い開発バージョンの画面であり,現在開発中の画面とは異なる可能性がある.

 ご存じの通り,WindowsVistaは売れ行きが芳しくなく,PCの新規購入においても,WindowsVistaではなく,WindowsXPのインストールされているPCを選択するユーザも多い.このためMSは,次期Windows「Windows 7」を来年にもリリースする可能性を示唆していた.

 ちなみに,Windows7の内部構造は,「WindowsVista」及び「Windows Server 2008」と変わらない模様であるため,事実上Windows7はVistaの改良版とも言えるだろう.ただし,「Windows Server 2008」の持つ仮想化技術を搭載する可能性があり,そうなれば,過去のWindowsやLinux等のOSを,Windows7内で動かすことができる.Vistaの問題点の一つは,WindowsXPとの互換性の低さだったが,この仮想化技術を利用したWindowsXP完全互換機能を提供すれば,この問題はほとんど解決できる.

 では具体的にWindows7のスクリーンショットを見ていこう.

 最初のスクリーンショットを見てみると,基本的な画面構造は,LinuxのデスクトップマネジャであるKDEをかなり意識したものと言える.太めのタスクバーが存在し,サイドバーにあったガジェットがそのタスクバーにパネルとして存在している.各ウインドウのタイトルバーはやはり太くなり,メニューバーと一体化しているようにも見える.ただし他のスクリーンショットも見ると,これらの画面構成は,細かくカスタマイズできるようだ.

 ご存じの通り,Linuxでは,compizに代表される3Dデスクトップが一般的となっており,その様々な視覚効果は,Windowsのデスクトップを遙かに超えている.今回のスクリーンショットでは,その3Dデスクトップ効果と見られるものがいくつかある.Windows7で,3Dデスクトップを大幅に採用するのは,ほぼ間違いないだろう.

 さらに別のスクリーンショットに見られる,3D円環型に並んだアイコンは,マウスホイールで選択・決定するユーザーインタフェースなのかもしれない.

 おもしろいことに,一部のスクリーンショットには,IE8ではなく,FireFoxの起動アイコンが見られる.しかも,そのスクリーンショットの画面構成が,LinuxのデスクトップマネジャXfce(OS X?)に似ていることから,もしかしたらLinuxデスクトップをカスタマイズして,Windows7のデスクトップを試作している可能性もあると思われる.

 いずれにしてもこれらのスクリーンショットは古いものらしいので,実際のWindows7では大きく異なる可能性は高い.ポイントは

  • 3Dデスクトップの大幅な採用
  • 3Dユーザーインターフェースの採用
  • サイドバーの廃止とパネルの採用

といったところであり,これらの方向性はほぼ変わらないものと思われる.

 IEの標準規格準拠において,FireFoxに大きく遅れを取ったMSだが,デスクトップやOS(特に仮想化)においても,Linuxに追いつこうとしているように見える.MSは多くのユーザによって繁栄してきたが,その多くのユーザが互換性を求め,また,MSもそれにあぐらをかいてきた結果,MSから技術革新の気概は消えていったように思える.Yahoo!の吸収が失敗した今,IT巨人MSの凋落が始まったのかもしれない.