WaterMind PC Blog

PCとネットワークに関するニュースコラム.

続報3:セキュリティ対策ツールによるFireFox3のフリーズ問題

2009-11-05 19:56:40 | ソフト
 前の記事の続報.「サポートツール」によって2つの製品保護設定を解除したまま,再起動を行ったところ,再びサービスTMBMSRVのコントロールが可能となった.手動再起動してもコントロールできなくなっていたのだが,WindowsUpdateを行って再起動した後,再びコントロールが可能になった.WindowsUpdateが影響したのか,インストールという行為が影響したのか,それともPC個体の問題なのかは不明.

 とりあえずこのサービスを停止したところ,当然のことだが,FireFox3のぷちフリーズは完全になくなった.ちなみにこのサービスを停止した後,セキュリティ対策ツールのメイン画面を表示すると下記のメッセージが表示される.
不正変更の監視サービスが終了されました.セキュリティ対策ツールを再起動して,不正変更の監視サービスを復元してください.解決しない場合は,コンピュータを再起動してください.この警告が引き続き表示される場合は,テクニカルサポートにお問い合わせください.
 このメッセージの表示から,PCを再起動すれば,サービスのスタートアップ設定が手動になっていた場合でも,自動的にサービスTMBMSRVが開始されることが示唆される.実際,こちらでもその現象を確認している.とりあえずそれならば面倒ではあるが,PC起動時に毎回,サービスTMBMSRVを手動で停止しておけば,セキュリティ対策ツールによるFireFox3のぷちフリーズ問題は解決できると言うことになるだろう.
追記:サービスを無効設定に変更すれば,毎回停止操作を行う必要はないのかもしれない.ただし,続報1にあげたブログ記事に報告されているような,様々な弊害が発生する可能性があるため,無効設定にはしていない.ただし無効状態で確実に弊害が発生するかどうかは未確認.
 ただ気になるのは,このサービス停止の影響だ.特にウイルスのリアルタイム検索がサービス停止後も有効なのか?

 そこでとりあえず,サービスTMBMSRVを停止した状態で,無害なテストウイルスをダウンロードしてみた.最初ダウンロード時に何のメッセージも表示されずに焦ったが,これはポップアップメッセージが抑制的に設定されたためだった.実際にはテストウイルスはダウンロード後,セキュリティ対策ツールによって隔離されていた.この結果から「リアルタイム検索はサービス停止後も有効になっている」と判断して良いだろう.ちなみに受信メール等のその他のリアルタイム系の検索機能が有効かどうかについてはチェックしていな い.それらの検索を使用しているユーザは,各自でチェックしてこのサービスを停止するべきか判断する必要があるだろう.

 さらにこの対策方法の最大の問題点は,製品保護機能を常に停止しておかなければ,サービスTMBMSRV の停止ができない点だ.近年のウイルスは,感染に成功した場合,主要なウイルス対策ソフトの停止を試みる.またウイルスド ロッパーのように,感染後,他のウイルス等を自動でダウンロードするウイルスも多い.製品保護機能が有効であれば,セキュリティ対策ツールにとって未知のウイルスがリアルタイム検索をくぐり抜けてしまった後でも,他の既知のウイルスに関してはまだ防御力を持つことになる.従って製品保護機能を常に停止することは,セキュリティの観点上,推奨されない.サービスTMBMSRVを停止させるユーザは,このリスクを十分承知しておく必要があるだろう.

 最後に,「セキュリティ対策ツールによるFireFox3のフリーズ問題の対策手順」をまとめておく.
  1. セキュリティ対策ツールのインストールフォルダ内に存在するサポートツールTISTOOL.exe」をクリック(Vistaの場合は,右クリックして「管理者として実行」をクリック,暗転後「続行」をクリック)
  2. このページの手順3~9を実行し,サービスTMBMSRVを更新する(最終的にこのサービスは停止するが,念のため更新する)
  3. 毎回PC(再)起動後に,上記ページの手順4~6に基づいて,サービス「Trend Micro Unauthorized Change Prevention Service」の設定を開く
  4. 停止ボタンをクリックしてサービスTMBMSRVを停止する
  5. FireFox3を起動する
 以上のように,この対策方法は危険な側面を持っており,万人向けではない.セキュリティ対策ツールによって,確実性の高いセキュリティを維持したいユーザは,この対策を取らず,セキュリティ対策ツールの更新による解決,もしくは次バージョンのVer.18(ウイルスバスター2010相当,来年7月リリース?)を待つしかないのかもしれない.

続報2:セキュリティ対策ツールによるFireFox3のフリーズ問題

2009-11-04 18:04:21 | ソフト
 こちらのブログ記事によると,FireFox3のぷちフリーズ問題は,ウイルスバスター2010において,解決されている可能性が示唆されている.ではなぜ2009では更新によって解決されないのだろう?

続報1:セキュリティ対策ツールによるFireFox3のフリーズ問題

2009-11-04 17:50:34 | ソフト
 前の記事の続報.「ぷちフリーズ問題は解決」と書いたが,やはりその後TMBMSRVによる「ぷちフリーズ」は続いていた.ただし,以前よりもフリーズ期間が短く(5~7秒程度)となり,頻度は下がったようにも思う.ぎりぎり我慢できるぷちフリーズと言ったところだろうか?

 いずれにしても,このブログ記事によると,サービスTMBMSRVを停止させた場合,問題が発生して実用に耐えられない状態となる模様.従って,サービスTMBMSRV停止作戦もとれない.

 さて…どうしたものか…


セキュリティ対策ツールによるFireFox3のフリーズ問題

2009-11-04 17:48:17 | ソフト
 ウイルスバスター2009によって引き起こされるFireFox3のフリーズ問題は,比較的知られた不具合に分類されるだろう.具体的には「ウイルスバスター2009のインストールされているPCでFireFox3を使用した場合,頻繁に10秒から30秒ぐらい反応しなくなる(俗称:ぷちフリーズ)」というものだ.

 この原因は,「FireFox3の持つセキュリティ機能とウイルスバスターの持つ同等の機能がバッティングしているため」「Trendツールバーの不具合」と噂されているが真相は定かではない.

 上記のフリーズ問題の対策としては
  • FireFox3のTrendツールバーを無効とする
  • FireFox3のセキュリティ設定「攻撃サイト警告」「偽装サイト警告」を無効とする
  • ウイルスバスターのWebレピュテーション機能を無効とする
が有効のようだ(特にTrendツールバー無効化).

 私のメインマシン(Windows Vista)では,FireFox3と共に,ウイルス対策ソフトとしてNTT西日本のフレッツ光プレミアムに付属する「セキュリティ対策ツール」を長年使用している.セキュリティ対策ツールは,ウイルスバスターのOEMバージョンであり,本年7月14日にはウイルスバスター2009相当となるVer.17がリリースされた.当然,私のメインマシンもこのVer.17を使用しているのだが,その頃から私もFireFox3がぷちフリーズを起こしているのに気がついた.

 最初の内はアドインの不具合かと思い,そのうちに更新により解消されるだろうと軽く思っていた.しかしいつまでたっても現象が解消されず,次第に業務に支障を来すことがわかり,見過ごすことのできない不具合として認識するようになった.

 もちろんネット検索によって不具合対策を探ったのだが,セキュリティ対策ツールの不具合情報は非常に少なく,具体的な対策は見つからなかった.従って,ウイルスバスター2009の不具合対策を参考にするしかなかったのだが,セキュリティ対策ツールには
  • Trendツールバーが存在しない
  • Webレピュテーション機能が存在しない
ため,前述のウイルスバスター2009対策がほとんどとれない.FireFox3のセキュリティ設定「攻撃サイト警告」「偽装サイト警告」を無効にもしてみたが,全く現象が収まる気配はない.

 やむを得ず,GoogleのブラウザChromeを併用し,ここまで乗り切ってきたというのが今までの経過だ.ChromeはFireFox3よりも高速に動作し,なおかつ,おまけ機能として恐ろしく優秀な開発支援機能「Developer Tools」が備わっている(ページを右クリックし「要素を検証」をクリックで出現).

 私にとってChromeは,もはや手放すことのできないブラウザとなっているが,かといってFireFox3から完全に移行することはできない.なんと言ってもFireFox3には強力なアドオン群が存在し,Chromeにそれを代替する機能が備わっていないからだ.ではどうやってこの問題を解決するか…

 とりあえず,ぷちフリーズの犯人はモニタリングによって,TMBMSRV.exe(Trend Micro Unauthorized Change Prevention Service)であることは確定済みだった.「認証されていない変更を阻止するサービス」と言うことのようなのだが,セキュリティ対策ツール側の「不正変更の監視」機能は以前から停止しており,それでも不具合は発生していた.そのため,まずこのサービスを停止しようとした.ところが,なんと停止操作ができない!ウイルスによってサービスを停止されないように,サービス停止ができないようになっているらしい.

 困った….やはりセキュリティ対策ツールのアンインストールしか方法はないのか?月々のフレッツ料金にセキュリティ対策ツールの使用料金が含まれているにも関わらず…再インストールもかなり面倒だし…

 再びネット放浪の旅に出たのだが,直接的な答えは,ついに見つからなかった.しかし示唆に富むヒントを得ることはできた.それは意外にも,ウイルスバスター開発会社TrendMicroのWebサイトにあった.

 「コンピュータ起動時、デスクトップが表示される前に止まってしまう(フリーズする)

 幸いなことに,私の場合,上記のようにデスクトップが表示されずにフリーズするという現象にはあったことがない.従って直接,今回の不具合とは関係ないのだが,そこに注目すべき記述を発見した.記載されている不具合対策手順の中に「TMBMSRV.exe」を停止する件があったのだ.

 上記の不具合対策は非常に興味深いものであった.具体的には
  1. セーフモードで起動
  2. トレンドマイクロサポートツールで,製品保護機能を無効化
  3. サービスTMBMSRVを自動から手動スタートに変更
  4. PC再起動
  5. ウイルスバスターのアップデートを手動で行う
  6. トレンドマイクロサポートツールで,製品保護機能を有効化
  7. PC再起動
というものだった.この「トレンドマイクロサポートツール」があれば,サービスTMBMSRVを停止できる!

 先ほども説明したとおり,セキュリティ対策ツールはウイルスバスターと全く同じではなく,若干異なった構成となっている.そのため「トレンドマイクロサポートツール」なるソフトは存在しない…ことになっている.実際スタートメニューにもサポートツールの項目はない.しかし試しに,セキュリティ対策ツールのインストールフォルダを探してみたところ,それはありがたいことに存在していた!

 ファイル名「TISTOOL.exe」.紅白の救助浮き輪アイコンが目印.助かった!

 このサポートツールを起動し,2つの製品保護機能を無効にすると,サービスTMBMSRVの操作が可能となった.とりあえずページの手順通りに再起動を行い,再起動後ウイルスバスターの更新を行ったが,更新は存在しなかった.再び製品保護機能を有効にして再起動後,FireFox3を使用してみる.すると…
 
 一応,現在までのところ,ぷちフリーズは発生しなくなった(追記:実際にはまだ発生していました.続報1をご覧ください).念のためサービスTMBMSRVの状態を確認してみた.おもしろいことにサービスTMBMSRVは手動起動に設定したにもかかわらず,PC再起動後開始されていた.サービスTMBMSRVが更新され,FireFox3に関する不具合が解消されたのだろうか?確かにTMBMSRV.exeの更新日時は2009/9/03となっていた.

 ここでようやくこのぷちフリーズ問題の原因がわかってきた.あくまでも推測だが,「FireFox3に関する不具合のあったTMBMSRVの更新が,製品保護機能によってできなかったため」ではないのか?そうでなくては,わざわざ製品保護機能無効状態で,手順5のウイルスバスター更新をかける必要があるだろうか?となると,他のウイルスバスターのサービス「ファイアウォール」「Proxy」も今まで更新されてこなかったのかもしれない.

 いずれにしも問題は解決されそうだ.仮に再びぷちフリーズ問題が再発したとしても,今度はサービスTMBMSRVを手動で止めることができるじゃないか.ところが…

 その後,製品保護機能を無効にしても,サービスTMBMSRVの操作ができなくなりました.

 なぜだ!ウイルスバスターがセキュリティをさらに固くしたのか…それともPCの不具合なのか…ということで,これで様子を見たいと思っています.

バーチャルドメインにおけるPostfix+amavisd-newでSpam判定ができない?

2009-04-14 16:09:07 | ソフト
昨日の続き.Postfix+Postfix.admin+MySQL+Dovecotの組み合わせで,バーチャルドメイン,SMTP認証,TLS暗号化によるメールサーバ構築中なのだが,Spam及びウイルス対策として,amavisd-new+clamav+spamassassinを組み込むことになった.

 ClamAVのインストールと設定は,比較的簡単であり,amavisd-newをインストールすればspamassassinもインストールされるため,比較的順調に作業は進んだ.

 ほぼ設定が完了したところで,テストウイルスを添付してクライアントで送受信を行ったところ,どちらもメールは削除された.これでメールウイルス対策は問題ないだろう.続いてSpam判定のテストを行うために,テスト用Spamメールをサーバに送信してみた.クライアントで受信したところ,なんとSpam判定されていない!

 受信したメールのヘッダには,amavisd-newを経由した証拠である「X-Virus-Scanned: amavisd-new at …」が存在しているため,フィルターは経由しているようだった.

 とりあえずログを見てみると,なんとしっかりとSpamと判定している!それでは,なぜメールに,Spam関係のヘッダ追加や,amavisd.confで指定してあるメールタイトルの変更が起こらないのか?いままで,設定してきた他のサーバでは,現在の設定で問題なくSpam判定ができていたのに…

 そこから,ネットをさまよい,各種設定ファイルをいじくり,サーバの再起動を繰り返し,テストを行うという果てしない放浪の旅が始まった.

 うまくいっていた以前のサーバと異なるのは,今回はバーチャルドメインによる運用という点だ.従っておそらく原因は,バーチャルドメインにあるのだろう.ネット上には,やはりバーチャルドメイン運用者で同じような悩みを持った者もいたのだが,なぜかその質問にはレスがついていない.困った…

 ほぼあきらめかけていた頃,ネット上に「X-Spamのヘッダが入らない」という同じ悩みを持つブログを発見した.それはまさにこの問題に対する直接的な答えだった.その答えとは

amavisd.conf:

# @local_domains_maps = # using ACL lookup table
# ( [ ".$mydomain", 'sub.example.net', '.example.com' ] );

すなわちamavisdのローカルドメインの指定にあった.デフォルトではここの部分は
@local_domains_maps = ( [ ".$mydomain"] );
となっているはずで,このローカルドメイン変数$mydomainには,最初に取得したドメイン名を設定ファイルの冒頭で指定していた.

 ところが今回はバーチャルドメインであり,複数のドメイン名を扱っているため,$mydomainはドメイン省略名としてあまり意味がなかったのだ.この@local_domains_mapには,バーチャルドメインで扱っているすべてのドメイン名を指定する必要がある.

 テストの時に使用していたメールアドレスが,偶然にも,$mydomainで指定してあったドメイン名と異なっていたため,Spam判定はしても,そのメール自体には何の変化もなかったわけだ.

 とりあえず@local_domains_mapにすべてのドメイン名を指定して,amavisdを再起動し,再びテスト用のSpamメールを送信してみた.すると今度は,見事にSpam判定のヘッダが追加され,タイトルには,Spamであることを知らせる文字列が冒頭に追加されていた.できた\(^O^)/

 というわけで,バーチャルドメイン運用でSpam判定のできない方は,amavisd.confの@local_domains_mapをチェックしてみてください.<完>


postfix エラー「sql_select option missing」

2009-04-14 00:02:50 | ソフト
SMTPサーバソフトの代表格「Postfix」は多機能なフリーのSMTPサーバソフトだ.ただ様々な運用形態に対応しているため,設定がややこしい.特に「Postfix.admin」を使って,webによってサーバ管理を行う場合は,データベースも絡んでくるために,なおさらだ.

 今回,watermindでは,Postfix+Postfix.admin+MySQLによるSMTPサーバ構築を試みた.メールは,バーチャルドメイン,SMTP認証,TLSを使用した.ほぼ構築が完了した後,テストを開始したのだが,その時に奇妙なメッセージがログに出ていることに気づいた.それが

sql_select option missing
auxpropfunc error no mechanism available

の2つだ.

 SMTP認証をMySQLで直接行うために,sasl2用のsmtpd.confを作成してあったのだが,その記述に間違いがあったようだった.

 ところが実際に,smtpd.confを見ても,何もおかしいことはなかった.しかもメールの送信は,クライアントから問題なくできていた.なんだろう?

 いろいろ試行錯誤したあげく,「もしかしたらsmtpd.confが読み込まれておらず,別の認証方法が採用されているのでは?」と思いついた.

 とりあえず,smtpd.conf内に記述されているMySQLデータベース接続用のパスワードを,わざと間違った物に変えてみた.その後,クライアントから送信すると,なんと送信できてしまった!これはまずい!

 そこでとりあえず,インターネットをさぐってみると,意外にもこのメッセージで悩んでいる人が多かったのだが,その答えは単純だった.その答えとは,

このメッセージは,sasl2とopenldapの両方を
インストールする場合に表示されるが,
別段害はないので無視してもよかろう.

というものだった.確かにサーバにはopenldapもインストールされていたため,エラーメッセージの原因はそんなところだろうと納得した.

 この答えを見つけて,やや安堵したが,まだsmtpd.confの問題が解決されていないではないか!そこでさらにネットの闇の中を探索していくこととなった.

 そしてようやく答えにたどり着くことができた.その答えとは

32bit版(/usr/lib/sasl2)と
64bit版(/usr/lib64/sasl2)とでは,
smtpd.confの配置ディレクトリが異なる
そうだったのだ!今回のサーバはレンタルサーバだったのだが,詳しいスペックを確認していなかったため,てっきり32bit版だと思っていたのだ.ところが実際は64bitであったため,自分が/usr/lib/sasl2に作成したsmtpd.confは全く無視されていたというわけだ.

 そういえばサーバ構築の参考にしたページでは,まるで最初からそのディレクトリ(/usr/lib/sasl2)が存在しているかのような書き方だったのだが,こちらのサーバ(CentOS4)には,そのディレクトリが存在せず,自力でディレクトリを作成したのだ.その時に,いやな感じが確かにあったのを覚えている.また/usr/libディレクトリ内が妙に寂れているのも不気味に思えたのだが…

 さっそく,/usr/lib64に移動してみると,そこは大都会!ファイルのごった返す華やかなディレクトリであり,その中にsasl2ディレクトリも存在していた.さらにsasl2内にはデフォルトのsmtpd.confが存在し,saslauthdをパスワード確認の方法として採用していた.メール送信ができてしまった謎も解けた!

 というわけで,smtpd.confを書き換え,MySQLデータベースによるパスワード確認の方法に切り替えてみたところ,例の2つのエラーメッセージは,きれいにログから消え去っていた.クライアントからのメール送信も問題なし.こうしてやっと一件落着したものの,このエラーメッセージが出続けている他のサーバは大丈夫なのか?と思い,少し身震いをした.<完>

続報23:Seagate社製ハードディスクの不具合

2009-02-26 22:01:41 | ハードウエア
家電製品にまで広がっているSeagate社製ハードディスクの起動不具合問題だが,SONYからファーム修復のためのCD-ROM配布が始まったようだ.詳しくはこちら


続報22:Seagate社製ハードディスクの不具合

2009-02-12 17:03:35 | ハードウエア
Seagate社製ハードディスク不具合問題が,家電やメーカー製PCに波及しているのは前回お知らせしたとおり.

 前回の時点では,この不具合ハードディスクを採用していたメーカーは,NEC(PC)・富士通(PC)・Sony(PC・ブルーレイディスク・レコーダー)だったが,その他にEPSONダイレクトも,PCにこの不具合ハードディスクが採用していたことが判明した.

 なお各社の不具合対応も出そろってきており,基本的にPCに関しては,ファーム更新用のCD-ROMを配布して対処するようだ.

 WaterMindでは,今後もこの問題について情報収集を続けていく予定.


ついに家電にも! / 続報21:Seagate社製ハードディスクの不具合 

2009-02-11 09:34:40 | ハードウエア
 Seagate社製ハードディスクの一部機種が,ファームウエア不具合のために起動しなくなる問題だが,ついにPCから一般家電に飛び火した.

 NEC・富士通・SONYのPC(68,000台)及びブルーレイディスク・レコーダー(13,000台)に,Seagate社製の上記不具合ハードディスクが内蔵されていた模様.

 対象となるPCに関する情報は,下記のリンクを参照.
 対処となるブルーレイディスク・レコーダーに関する情報は,下記のリンクを参照.
 なお他の大手PCメーカーでも,この不具合ハードディスクが採用されていた模様で,DELL社は近日中に不具合対象機種を発表するとしている.ヒューレット・パッカード社においても,個人向けPCにおいては,当該ハードディスクを採用していなかったものの,企業向けPCにおいては採用していたため,ファームウエアの準備を進めているとのこと.

 このようにSeagate社製ハードディスクの不具合問題は,徐々に拡大の様相見せている.今後もその他のメーカーから不具合対象機種が発表される可能性もあり,予断を許さない状況が続きそうだ.

 ちなみに2月11日現在,Seagateの公式サイトにおいて,この不具合に対する対処方法及び謝罪が日本語で掲載されるようになっている.


続報20:Seagate社製ハードディスクの不具合

2009-01-24 12:32:17 | ハードウエア
「Barracuda 7200.11」不具合解消のための新新ファームは,これまで一部のモデルについてはファーム検証中のため配布されていなかったが,本日より配布が開始された模様.新新ファーム名称は,SD1BまたはSD2Bとなっている.なおファーム名称がCCもしくはLCの場合は,新新ファームによる更新は不要とされている.

 配布が開始されたモデルは以下の通り
  • ST31500341AS
  • ST31000333AS
  • ST3640323AS
  • ST3640623AS
  • ST3320613AS
  • ST3320813AS
  • ST3160813AS

続報19:Seagate社製ハードディスクの不具合

2009-01-23 17:55:06 | ハードウエア
Seagate社ハードディスクの表面に記載されている「P/N(Part No.)=製品番号」の表記について興味深い発言が,掲示板にあった.

 「P/N」は,「9BX154-303」というように,前半の6桁の英数字と後半の3桁の数字で構成されている.掲示板の発言によると,この後半の3桁が,出荷先を表しており,「300」がSeagate社正規販売,「303」がOEM販売だという.私の所有しているST3500320ASのP/Nは,「9BX154-303」であり,記憶ではドスパラで購入,CFDが販売していた製品だった.

 今回の不具合騒動に対してCFDでは,「CFD販売のSeagate社製ハードディスクは,製造ラインが違うため,不具合はなかった」としているため,同社販売のハードディスク購入者の一部から非難を浴びている.

 仮にこの「P/N」の後半が出荷先を表しているのであれば,CFDの説明通り,確かにラインが異なっている可能性はあるかもしれない.実際,WaterMind所有のST3500320ASは,BIOS未認識問題は発生していなかった.

 ただ後半303のハードディスクでも,不具合報告が掲示板にあがっており,またこの発言のソースも明らかではないため,真偽は不明.各パーツ販売店の反応はこちら

続報18:Seagate社製ハードディスクの不具合

2009-01-23 06:30:43 | ハードウエア
 Seagate社認めたハードディスクの不具合騒動は,新新ファームの登場で,終息に向かっているようだ.掲示板の報告を見る限りでは,この新新ファームによる更新で,かなりのユーザーのハードディスクがBIOSにより認識されるようになった.また内部のデータも無傷だったようだ.

 ただし注意しなければならないことは,この新新ファームによって修復されたのは,「電源投入時にハードディスクがBIOSに認識されなくなる」という不具合のみと言うことだ.この他にもユーザーからは,多数の不具合報告があがっている.

 また,ファームのログ管理のバグが,今回の認識不具合の原因だとしても,ログエントリーが急激に増加した理由が明らかにされていない.何らかの別の不具合や不良パーツの採用により,一部ロットでアクセスエラーが多数発生し,ログエントリーが急増した可能性もある.もしそうであれば,せっかくBIOSで認識されるようになっても,ハードディスクがその後,壊れてしまう可能性も否定できない.

 復旧に成功したユーザーは,とりあえずフリーソフトのCrystalDiskInfo等により,代替セクタ数などのS.M.A.R.T.値を確認すべきだろう.そして大事なファイルに関しては,早急にバックアップを行うべきだ.

 特に今回の不具合騒動で,ハードディスクの電源を何度もオンオフしたり,あるいは,ディスクをPCから移動させる作業等を行ったユーザも多いと思う.

 このような作業がハードディスクに負荷を与え,ディスクを損傷・劣化させた可能性も否定できない.従って,復旧したディスクをすぐに運用するのはできるだけ避け,しばらくの間は試運転させて様子を見た方が無難に思う.

 念のため,こちらで行った下記製品の新新ファームによる更新手順を記しておく.
  • モデル:ST3500320AS
  • 製品番号(P/N):9BX154-303
  • ファームウェアのバージョン:SD15
ファーム更新手順:
  1. 新新ファームのISOイメージ「MooseDT-SD1A-2D-8-16-32MB」をダウンロード.(注意!:ファームはモデル毎に違う可能性がある.また今後さらなるバージョンアップもありえるため,こちらのページから該当モデルの最新ファームをダウンロードしたほうがよい
  2. ISOイメージをCD-R等に焼く(注意!:ISOイメージをファイルとして焼かないように.通常はライティングソフトがインストールされていれば,ダウンロードしたISOイメージのアイコンをクリックするだけで,ISOイメージを焼く準備は完了する)
  3. 電源を切った状態のPCに,不具合のあるST3500320ASを接続する(SATAケーブルとSATA電源ケーブル)
  4. PCを起動し,BIOS設定画面により,CDドライブからブートするように設定する
  5. 2)のCD-RをPCに入れ,トレイを閉じる
  6. BIOSの設定を保存する
  7. PCが再起動すると,CDドライブからブートを開始する
  8. 最初に英文の説明画面が現れるが,F10キーやESCキーでスキップする
  9. 操作メニューが現れるので,Sキーを押す
  10. 現在PCに接続されているハードディスクの名称が表示されるので,間違いがないか確認し,ESCキーを押す
  11. 再び操作メニューが現れるので,その中から接続しているハードディスクのモデル名の書かれている行の冒頭の文字のキー(A~D)を押す.
  12. ハードディスクへの新新ファームの転送が開始される
  13. 画面に「Press any key to continue...」と表示されたらファーム転送が完了.
  14. ENTERキー等を押すと,PCの電源が切れる.
  15. しばらく待ってからPCを起動するとファームが更新されているので,ハードディスクがBIOSで認識される(はず)
  16. 認識されない場合は,一端電源を切り,しばらく待ってから再度電源を投入する
  17.  - 完 -


続報17 Rev.3:Seagate社製ハードディスクの不具合

2009-01-22 22:19:14 | ハードウエア

この記事の内容は2009/01/22の22:19に第3版に改訂しました.


 WaterMindでは,本日配布が開始された,不具合対策のための新新ファームのISOイメージ「MooseDT-SD1A-2D-8-16-32MB」により,下記モデルのファーム更新を試みた.
  • 製品名:Barracuda 7200.11
  • 容量:500GB
  • 接続:SATA
  • モデル:ST3500320AS
  • 製品番号(P/N):9BX154-303
  • ファームウェアのバージョン:SD15

 結果的には,新新ファームへの更新が完了した.ファーム名称は以前と変わらず「SD1A」となっている.更新後のファームバージョンの確認は,BIOSとCrystalDiskInfoの両方で行った.


 更新の注意点としては,ファーム更新終了後に任意のキーをおして電源を完全に切る点.リセットボタンやCTRL&ALT&DELでのソフトリセットでは,ハードディスク内部にファームウエアが転送されただけで更新はされない.


 なおこちらの環境では,ファーム更新直後に,任意のキーを押して電源を切ったが,その直後に電源を入れた時は,BIOSによってハードディスクを認識しなかった.そこで再度電源を切り,電源を再投入した時点で,BIOSが認識したことを申し添えておく.


 今回のファーム更新では,不具合の存在した旧SD1A更新とは異なり,更新するハードディスクの選択時に「モデル名 製品番号」で選択するのではなく,モデル名のみで選択するようになった.


 既にこのファームを用いて,多くのユーザーが更新を行っており,異常なしとの報告が掲示板であがっている.


 こちらのST3500320AS も,現在のところは,問題はないようだが,今後代替処理の発生頻度など,さらなる検証が必要かもしれないため,しばらくは試運転的な運用を行う予定.


注記:

改訂前の記事で


更新終了直後更新ができなかった.更新ソフトの表示は,これも以前の更新時と同様に「ST3500320AS 9BX154-300」となっているため,「P/N:9BX154-303」は対象外なのだろうか?

 ただし掲示板では「P/N:9BX154-303」で成功している報告もあるため,さらに検証を試みる予定.


と記述したが,私の手違いにより,旧SD1Aファームを使用してしまったためであった.ごめんなさい<(_ _)> 

続報16:Seagate社製ハードディスクの不具合

2009-01-22 19:50:25 | ハードウエア
 「Barracuda 7200.11」の新新ファームウエアの配布が開始された.ファーム名称は以前と同じくSD1A.

ただし2009年1月22日18:02現在,下記モデルに関しては,まだ提供されておらず,ファーム検証中となっている.
  • ST31500341AS
  • ST31000333AS
  • ST3640323AS
  • ST3640623AS
  • ST3320613AS
  • ST3320813AS
  • ST3160813AS

続報15:Seagate社製ハードディスクの不具合

2009-01-22 06:06:02 | ハードウエア
 現在のところソースは不明だが,Seagate社が認めている「起動時にBIOSによって認識されない」という不具合以外の不具合といわれている「代替処理の急激な増加」に関する原因説明が2chに現れた.

 それによると,ハードディスク内のパーツ(プラッタやボイスコイル)を,12月から別の製品に切り替えたとのこと.それらが不良品であったため,代替セクタ処理が急激に増加してしまうらしい.これらの不良パーツを採用した製品は,ファームウエアのバージョンからは判定できず,シリアル番号で判定する必要があるため,チェックサイトでファームバージョンだけでなく,シリアル番号の入力も必要だったと,2chでは説明されている.

 ソースが不明なので何とも言えないが,もしこれらが事実ならば,maxtorman (1457897)の発言と合わせて考えてみると,今回の不具合の原因は
  1. 不良パーツにより大量の代替処理やエラーが発生
  2. それらの代替処理やエラーはログに記録されたが,量が多いため,何度も記録数が320エントリーをオーバーする
  3. 従って,320番目のエントリーをしたときに電源が落とされる確率が上昇
  4. 運悪く320番目のエントリーで電源を落としたユーザーは,次回電源投入時にハードディスクがBIOSで認識されなくなる
ということになるだろうか?

 しかし疑問は残る.320番目のエントリーで電源を落とす確率が上昇してたとしても,現在不具合報告されているような莫大な数のハードディスクにそれが起こるのだろうか?

 掲示板にあがっている不具合報告の雰囲気では,減算カウンターでも入っているかのように,ハードディスクの使用時間や電源投入回数がある程度のレベルまで上昇すると,認識不具合が発生しているようにも思える.

 ログに320エントリーの記録がなされた後のイベントは,最も古いエントリー(1番目)に上書きされるmaxtorman (1457897)は発言している.だが,もしこの上書き処理にバグがあり,320エントリー後に発生したイベントがすべて,320 番目のエントリーに対して上書きしているとしたら,つじつまは確かに合うのだが…