Blog of 俺 by 俺 for 俺

自分の自分による自分のためのブログ。
だったけど、もはや自分の備忘録としての映画やドラマの感想しかないです。

史上稀に見る邦題&ポスター&予告詐欺感否めなかったけど、映画に流れる雰囲気は悪くなかった『スクールガールズ』

2021年10月10日 19時52分33秒 | 映画


【個人的な評価】
2021年日本公開映画で面白かった順位:182/211
   ストーリー:★★★☆☆
  キャラクター:★★★☆☆
      映像:★★★☆☆
      音楽:★★★☆☆
映画館で観るべき:★★☆☆☆

【以下の要素が気になれば観てもいいかも】
ヒューマンドラマ
学園モノ
修道院
思春期

【あらすじ】
1992年、バルセロナオリンピック開催に湧くスペイン。
サラゴサの修道院に通う、
母親と2人暮らしの少女セリア(アンドレア・ファンドス)。
バルセロナからやってきた大人びた転入生のブリサ(ソエ・アルナオ)の影響で、
新しい音楽、新しい遊びを知り、
クラスメイトのクリス(ジュリア・シエラ)の姉たちともつるむようになる。

しかし、いつもの仲間とのゲーム中、
ブリサに掛けられたある言葉をきっかけに、
セリアは母親が決して話そうとしない真実に向き合うことになる。

【感想】
観終わった後、「え?」って。
いや、映画の予告とかって、
いかにミスリードを誘うかみたいな話、
『ポンポさん』でもあったけどさ。
これは、、、ちょっと。。。(笑)

このポスター見てごらんよ。
あどけない少女たちが慣れないメイクをして
かましてくる反抗的な目つき。
彼女ら、高校生ぐらいに見えるけど、
年齢的には日本でいう小~中学生だからね(笑)
本当に外人は年上に見えるという点で年齢不詳だけど。

で、『スクールガールズ』っていう邦題。
このポスターと併せて見ると、
なんか『ゴシップガール』感あるじゃん。

そして、予告では性的な話もあれば喫煙シーンもある。
「さては、思春期女子たちによる洋画特有の青春はっちゃけムービーか!」
と期待もしたくなるよね。

ところがどっこい。
蓋を開けたら、、、「え?」って。
確かに思春期女子たちが性の話にキャッキャしてるシーンはある。
小5男子みたいな感じで。
母親の部屋で見つけたコンドームで遊びながら。
隠れてタバコ吸ったり、
クラブに行ってナンパされたり、
そういうシーンもある。
ああ、男子のこういう映画はよくあるけど、
女子は女子でこういうことするんだなって思う。

でも、それだけ。
そのシーンを踏まえて何かあるかといったら、
何もない。
好きな男子ができるわけでも、
誰かが犯罪に巻き込まれるわけでも、
大人の階段を上る楽しさと後悔が描かれているわけでもない。

前半は子供たちメインだけど、
後半はセリアの母親を交えて、
家族の秘密に迫る。
なぜセリアには父親がいないのか。
街ではセリアの母親は娼婦ではないかという噂が流れているが本当なのか。
セリアは敏感にそれを感じ取る。
彼女の母親も何か隠してはいるけど、
それが何かも明かされない。

一応、実家に行き、
誰かのお墓参りはするんだけど、
誰のお墓かは謎に包まれたまま。
唯一わかるのは、
その墓石の下で眠る人は享年60歳だったということだけ。
母親を演じたナタリア・デ・モリーナが30歳なので、
役としてもそれぐらいの年齢だと考えると、
60歳というのはだいぶ上。
まあ、セリアの父親っていう線もなくはないけど。。。
祖父なのかな。。。
でも、祖父の墓参りする意味がないような。。。

結局、何もわからず(笑)

それでも最後まで飽きずに観れたのは、
その秘密が明かされるのではないかという好奇心と、
映画に流れる雰囲気は悪くなかったから。
あと、セリア役の子はかわいかったってのも。
hydeと上白石萌音を足して2で割ったような顔だなって思ったけど(笑)
ちなみに、母親はフレディ・マーキュリーに顔が似ていると感じた。

画的にはよかったけど、
話自体はオチも何もないから、
まあ、いわゆる雰囲気系の映画ってところかな!

映画『スクールガールズ』公式サイト

映画『スクールガールズ』公式サイトです。9/17(FRI)新宿シネマカリテ他ロードショー

映画『スクールガールズ』公式サイト

 

ただのセールスマンが運び屋になる話だけど、ベネディクト・カンバーバッチの体を張った演技に圧倒された『クーリエ:最高機密の運び屋』

2021年10月10日 14時59分05秒 | 映画


【個人的な評価】
2021年日本公開映画で面白かった順位:33/210
   ストーリー:★★★★★
  キャラクター:★★★★★
      映像:★★★★☆
      音楽:★★★☆☆
映画館で観るべき:★★★★☆

【以下の要素が気になれば観てもいいかも】
サスペンス
ヒューマンドラマ
キューバ危機
スパイ

【あらすじ】
東西冷戦下、米ソ間の核武装競争が激化。
世界中の人々は核戦争の脅威に怯えていた。
そんなとき、CIAとMI6のエージェントが1人の英国人に目を付けた。
その男、グレヴィル・ウィン(ベネディクト・カンバーバッチ)は
東欧諸国に工業製品を卸すセールスマン。

彼が依頼された任務とは、
販路拡大と称してモスクワに赴き、
GRUのペンコフスキー大佐(メラーブ・ニニッゼ)から受け取った
ソ連の機密情報を西側に持ち帰ることだった。
あまりに危険なミッションに恐れをなし、
ウィンは協力を拒否するが、
世界平和のために祖国を裏切ったペンコフスキーに説得され、
やむなくモスクワ往復を引き受ける。

だが、政治体制を超えた友情と信頼で結ばれた男たちは、
非常な国家の論理に引き裂かれ、
過酷な運命をたどることに―。

【感想】
これは、、、面白かった。。。
一介のセールスマンが突然運び屋を依頼され、
最後は捕まってしまう悲劇を描いた映画で、
ぜひオススメしたい。
MI6やCIAも出てくるけど、
ジェームズ・ボンドもフェリックス・ライターもいません(笑)

全然違う職種の人がスパイになる話ではあるものの、
コメディやアクションではない。
濃厚なサスペンスでありヒューマンドラマで、
しかも実話をベースにした話。
主人公のグレヴィルを演じた
ベネディクト・カンバーバッチの演技に脱帽だった!

舞台は1962年。
キューバ危機のときの米ソおよびイギリス。
キューバ危機というのは、
旧ソ連がキューバに核ミサイルを配備し、
アメリカと核戦争を起こしかねない一触即発の事態となった出来事。

それを回避するために、
秘密裏にソ連側の情報をリークするペンコフスキー。
そして、その情報を持ち帰るグレヴィル。
モスクワのツテを失ってしまったMI6とCIAは、
一般人ならバレないだろうとグレヴィルに運び屋を依頼するのが、
今作の始まり。

実話ベースの映画は史実から逸れることができないため、
淡々と進むことが多い。
でも、この作品は内容が内容なだけに、
常に緊張感を持って観ることができるんだよ。
しかも、そのスリリングな展開だけに終始しないのが
この映画のいいところで。
運び屋を担う上でのグレヴィルの心境の変化、
およびペンコフスキーとの友情もあってよかったんだよねえ。

グレヴィルは仕事も家庭も両方大事にする人で、
基本穏やかな性格。
でも、途中から筋トレを始めたり、
妻に激しく求めたり、
些細なことで子供を叱ったりと、
これまでの彼じゃない行動が目立ち始める。
それだけ、運び屋としての仕事がストレスフルで、
いつ家族と会えなくなるかわからない危険と隣り合わせってのが伺える。

また、ペンコフスキーとの友情も感動的。
ペンコフスキーが捕まった後、
MI6もCIAも彼を見捨てようとする。
「プロだからこそ、人は利用するだけ」と。
でも、現場で何回もペンコフスキーと交流してきたグレヴィルにとって、
それは人ならざる行為。
国同士は敵対していても、
そこに生きる人々みんなが憎み合っているわけではない。
お互いに平和を望み、
家族を守りたいという気持ちがあった。
だから、グレヴィルはペンコフスキーを救うために、
危険を顧みず、
それまで半ば嫌々やっていたスパイ活動を自ら志願する。
「今こそ俺を利用しろ!」と。

そして、この映画で一番注目したいのが、
収容所に入った後のベネディクト・カンバーバッチ。
彼はリアリティを追求し、
数シーンのために頭を丸め、
体重も10kg減らしたほど。

ペンコフスキーが西側にリークした情報は
実に5,000以上もあったそうで、
史上最大の情報価値と言われているとか。
史実なので言ってしまうけど、
グレヴィルは後に釈放されるも、
ペンコフスキーは処刑されちゃうんだよね。
平和を願ってのこととはいえ、
祖国を裏切ったことに変わりはないから、
彼の運命は当時としては仕方ないことかもしれないけど、
悲しいな。

ただの素人の運び屋が主人公という、
それだけで興味を引く設定ではあるけど、
それ以上のスリリングな展開と国を超えた友情が
素晴らしい映画だった。

映画『クーリエ:最高機密の運び屋』公式サイト|9.23[木・祝]ROADSHOW

ベネディクト・カンバーバッチ主演最新作! 米・ソ全面核戦争目前、スパイにスカウトされた英国人セールスマン。その極秘任務とは? ―これは、【実...

映画『クーリエ:最高機密の運び屋』公式サイト|9.23[木・祝]ROADSHOW

 

人気YouTuberへと駆け上がる若者たちの野心が生んだ狂気と悲劇『メインストリーム』

2021年10月10日 01時19分53秒 | 映画


【個人的な評価】
2021年日本公開映画で面白かった順位:176/209
   ストーリー:★★★☆☆
  キャラクター:★★★☆☆
      映像:★★★☆☆
      音楽:★★★☆☆
映画館で観るべき:★★☆☆☆

【以下の要素が気になれば観てもいいかも】
ヒューマンドラマ
SNS
YouTuber
インフルエンサー

【あらすじ】
夢と野心が交錯する街LA。
20代のフランキー(マヤ・ホーク)は映像作品をYouTubeにアップしながら、
さびれたコメディバーで生計を立てる日々に嫌気がさしていた。

ある日、天才的な話術の持ち主・リンク(アンドリュー・ガーフィールド)と出会い、
そのカリスマ性に魅了されたフランキーは、
男友達で作家志望のジェイク(ナット・ウルフ)を巻き込んで、
本格的に動画制作をスタートする。

自らを「ノーワン・スペシャル(ただの一般人)」と名乗り、
破天荒でシニカルなリンクの言動を追った動画は、
かつてない再生数と「いいね」を記録。
リンクは瞬く間に人気YouTuberとなり、
3人はSNS界のスターダムを駆け上がってゆく。

刺激的な日々と、
誰もが羨む名声を得た喜びも束の間、
いつしか「いいね!」の媚薬は、
リンクの人格を蝕んでいた。
ノーワン・スペシャル自身が猛毒と化し、
やがて世界中のネットユーザーからの強烈な批判を浴びるとき、
野心は狂気となって暴走し、
決して起きてはならない衝撃の展開を迎える―。

【感想】
ハリウッド映画ではSNS社会の闇を描いた作品がちょいちょいある。
この映画もそれらと同様ではあるけど、
SNSそのものよりは、
人気YouTuberとなった主人公に焦点を当てている。

何者でもなかったリンク(ややこしいけど人名ね)たちがアップした動画がバズり、
一気に影響力を増してしまったがゆえの狂気と悲劇がポイント。
ただ、「まあそうなるよね」っていう展開でしかないから、
あんまり目新しさというか、
意外性っていうのはなかったかなー。

アメリカは視聴者の母数が日本とは違うから、
バズッたときの影響力も桁違い。
勢いに乗って、
リンクたちは有名なインフルエンサーとのコラボや
ゲーム番組(テレビゲームじゃなくてバラエティ的なゲーム)の制作などもこなしていく。

ただ、そこが悲劇の始まりでもある。
圧倒的な有名人になってしまったがゆえに、
世間との感覚もズレていく。
自分のやることはすべて正しい。
自分のやることはすべて面白い。
そういう思考になってしまったんじゃないかな。
そこで一人の女性を巻き込んだ、
とある事件が起きてしまって。
スタッフも誰も止められないんだよね、
ここまでくると。
異変に感づいてはいるものの、
すぐに止めることができない。
これはもう超絶有名になった人にしかわからないと思うけど、、、
実際そういうもんなんですかね?

で、その出来事の是非を問うテレビ番組なんかにも呼ばれたりして。
そこには現実世界のインフルエンサーたちも出演していたんだけど、
なんとローラもいるっていう(笑)

結局、リンクの行いや後にそこから生まれてしまう悲劇に対して、
彼は視聴者からバッシングを受けることに。
でも、彼は主張する。
「おまえらも共犯じゃないのか?」と。
結末はその目で確かめて欲しいけど、
何が正しくて何が悪いのか、
その判断は誰かに与えられるものではない、
そんなメッセージ性を感じる終わり方だった。

先ほども書いたけど、
全体的にSNSあるあるだなーという映画なので、
今の時代にマッチした内容だとは思う。
とはいえ、個人的な感覚からすると、
リンクの動画の何がいいのかはちょっとわからない。
強いて言えば、話術に長けているというか、
「それっぽい」ことを堂々と言うってのが大きいかも。
そして、あのやかましいぐらいのエフェクトの数々。
日本とはテイストが違うけど、
アメリカではああいうのが流行っているんだろうか。

あと、リンクには裏設定があるんだけど、
それがあまり作品に活かされていなかった気がする。
ただのやべぇやつだったってのはわかったけど。

ちなみに、この映画の監督は、
あのフランシス・フォード・コッポラの孫、ジア・コッポラ。
で、リンクの代理人であるマークを演じたジェイソン・シュワルツマンは、
コッポラの甥。
そして、フランキーを演じたマヤ・ホークは、
イーサン・ホークとユマ・サーマンの娘。
なかなかのサラブレッドの集まり(笑)

映画『メインストリーム』オフィシャルサイト

人気YouTuberへと駆け上がる若者たちの野心が、狂気に変わるー 監督:ジア・コッポラ『パロアルト・ストーリー』,アンドリュー・ガーフィー...

映画『メインストリーム』オフィシャルサイト