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自分の自分による自分のためのブログ。
だったけど、もはや自分の備忘録としての映画やドラマの感想しかないです。

知られざるムーミンの誕生秘話、それは作者がやりたいことと求められていることのギャップに悩む中で生まれた偶然の産物だった『TOVE/トーベ』

2021年10月09日 22時11分25秒 | 映画


【個人的な評価】
2021年日本公開映画で面白かった順位:129/208
   ストーリー:★★★☆☆
  キャラクター:★★★★☆
      映像:★★★☆☆
      音楽:★★★☆☆
映画館で観るべき:★★★☆☆

【以下の要素が気になれば観てもいいかも】
ヒューマンドラマ
ムーミン
トーベ・ヤンソン

【あらすじ】
第二次世界大戦下のフィンランド・ヘルシンキ。
激しい戦火の中、
画家トーベ・ヤンソン(アルマ・ポウスティ)は自分を慰めるように、
不思議な「ムーミントロール」の物語を描き始める。

やがて戦争が終わると、
彼女は爆撃でほとんど廃墟と化したアトリエを借り、
本業である絵画制作に打ち込んでいく。
しかし、著名な彫刻家でもある厳格な父との軋轢、
保守的な美術界との葛藤の中で満たされない日々を送っていた。
それでも、若き芸術家たちとの目まぐるしいパーティーや恋愛、
様々な経験を経て、
自由を渇望するトーベの強い思いは
ムーミンの物語と共に大きく膨らんでゆく。

そんな中、彼女は舞台演出家のヴィヴィカ・バンドラー(クリスタ・コソネン)と出会い、
激しい恋に落ちる。
それはムーミンの物語、
そしてトーベ自身の運命の歯車が大きく動き始めた瞬間だった。

【感想】
日本でも人気のキャラクター、ムーミン。
僕も小学生の頃は毎週アニメを観て、
小説も全部読むほど好きだった。
しかし、その作者であるトーベ・ヤンソンについて知る人は
そんなに多くないかもしれない。
この映画は、彼女が30代の頃、
ムーミンが誕生したときを描いた伝記的作品。

まずびっくりするのが、
演じたアルマ・ポウスティがトーベ・ヤンソン本人にそっくりなこと。
よく見つけてきたなと(笑)

トーベは自由を愛する人だった。
「人生は素晴らしい冒険。寄り道しなきゃ」と、
パーティーで知り合った男性アトス(シャンティ・ローニー)と
その日のうちに関係を持つ。
彼には妻がいて、
お互いに挨拶もしてたけど(笑)

その後に知り合った、
トーベの運命を大きく変えることになる
ヴィヴィカにも旦那がいたものの、
お互いに惹かれ合い、
深い関係を持つようになった。
うん、何かと不倫に縁がある(笑)

ただ、トーベ自身が気の多い女性だというよりは、
自由のままに気の向くままに進んだらそうなったというだけで、
チャラついた印象はなかったかな。

彼女はずっと画家として成功したいと願っていたんだよね。
本国フィンランドでは今でこそ画家としても有名だけど、
当時はそれほどでもなかった。
助成金ももらえず、
悶々とした日々を過ごしていた様子。
もともと父は彫刻家、
母はグラフィックアーティストという芸術一家。
その父親からは、
彼女が気晴らしに描いていたムーミンのイラストを
「こんなものは芸術じゃない」と批判される始末。

ところが、ムーミンの魅力に気づいたアトスが
新聞の漫画に連載することを勧め、
ヴィヴィカも舞台化を希望する。
こうして徐々にムーミンが有名になっていき、
彼女は裕福になっていく。

とはいえ、正直トーベ本人は複雑だったろうな。
本当は画家として成果を残したかったのに、
片手間で描いた気晴らしのイラストがどんどん有名になっていって。
まさに、やりたいことと求められていることにギャップがある状態。
まあ、トーベ自身、
別にムーミンが嫌ってわけでもなかったけれど。
世の中何が当たるかわからない。

あと、トーベはけっこう恋愛にパワーを持っていかれる節があった。
特に彼女が一番愛したヴィヴィカとはね。
彼女はかなり奔放で、
男女問わず誰とでも寝る人ではあったけど。
自分だけを見てくれないヴィヴィカに
トーベは嫉妬心にまみれていた。
芸術家であるがゆえに、
ひとつのことに集中しやすいのかも。

そんな目に遭いながらも、
トーベはムーミンを描き続けた。
さらに、画家としての活動もやめなかったし、
作家も兼ねていた。
やりたいことは全部やるという
バイタリティの強さは見習いたいところ。

ただ、全体的に淡々とした進行なんだよ。
伝記映画あるあるだけど。
気づいたら最初のムーミンの本が出版されていたりして、
唐突なところもあったので、
映画としてメチャクチャ面白いかというと、
個人的にはそこまで(笑)

まあ、あんなのほほんとしたムーミンを描いた作者は、
のほほんとは程遠い人生だったというのが知れただけでもよかったかな。

映画『TOVE/トーベ』オフィシャルサイト

2021年10月1日(金) 新宿武蔵野館、Bunkamuraル・シネマ、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国公開

映画『TOVE/トーベ』オフィシャルサイト

 

邦画で圧倒的に不足している"強すぎるハゲ"が荒れ狂う『キャッシュトラック』

2021年10月09日 00時27分27秒 | 映画


【個人的な評価】
2021年日本公開映画で面白かった順位:29/207
   ストーリー:★★★★☆
  キャラクター:★★★★★
      映像:★★★★☆
      音楽:★★★★☆
映画館で観るべき:★★★★★

【以下の要素が気になれば観てもいいかも】
アクション
ハゲ
強盗
銃撃戦
流血

【あらすじ】
LAにある現金輸送専門の警備会社フォーティコ・セキュリティ社。
日々、現金輸送車(キャッシュトラック)を運転するのは、
特殊な訓練を受け、
厳しい試験をくぐり抜けた強者の警備員たち。

そこに雇われた新人
パトリック・ヒル(ジェイソン・ステイサム)、
通称“H”。
試験をギリギリで合格した彼は、
まわりから特に気に留められる存在ではなかった。

しかし、彼の乗ったトラックが強盗に襲われたとき、
驚くほど高い戦闘スキルでそれを阻止する。

彼は一体何者なのか?
周囲が疑心暗鬼に陥る中、
全米で最も現金が動く日“ブラック・フライデー”に集まる
1億8,000万ドルの大金を狙う強奪計画が進行していた…。

【感想】
『ブルー・レクイエム』(2004)っていうフランス映画のリメイクらしい。
ストリーミングサービスにないのでそれは観れなかったのだけど、
いやー、もうね、勝ちだよ。
ジェイソン・ステイサムってだけで。
彼以外全員モブっていうぐらい際立ってた(笑)

ストーリーはシンプル。
警備会社の新人が実はメチャクチャ強いやつで、
ある目的を持ってやって来たっていう設定。
まあ、ジェイソン・ステイサムって時点で、
「実は……」感ゼロなんだけどね。
「いや当然そうでしょ」っていう(笑)
正直そこには驚きもギャップもない。
いい意味でね(笑)

物語は全部で4章から成り立っていて、
時系列が行ったり来たりするのが特徴。
そこがちょっとわかりづらいという
他の方の感想もあるっちゃあるんだけど。
個人的には、Hのこれまでの経緯や、
物語冒頭に起こる現金輸送車の強盗事件のいきさつが語られるので、
点がどんどん線になっていく感じが面白かったなと。
ただ、同僚のデイナ(ニーヴ・アルガー)を
Hが問い詰めるシーンはやや唐突というか、
何の前触れもないからちょっと「?」ってなったけど。

そのHの目的が一番この映画のポイントになるんだけど、、、
ネタバレになるから内緒。
まあ、ハリウッド映画のあるあるな設定ではあるけども。
終盤もド派手な銃撃戦っていうお決まりのパターン(笑)
思った以上に人があっさり死にまくっていくのはちょっと意外だったかな。
あ、そんなにすぐ死んじゃうんだ?って。

この映画はね、
もうストーリーよりもキャラを楽しむ映画なんだよ。
ハリウッド映画って似たような設定の話が多いよね、
特にアクション系は。
でも、強いキャラとド迫力の映像で、
ちょっと変えるだけで、
僕は全然飽きないんだな~、これが。

今回はジェイソン・ステイサムあっての作品。
あれだけ登場人物がいる中で、
彼以外の人の印象がまったく残らないぐらいには、
腕っぷしも存在感もチート並みに強い。
あの鋭い眼光に、
人を殺すときに表情をピクリとも変えない冷徹さがたまらない。。。
最近では『ワイルド・スピード』シリーズのショウ役が有名かな。
とにかく「顔が怖くてメチャクチャ強いハゲ」
ってイメージが定着している(笑)

洋画でいつも感じるのは、
役者がキャラになってるところ。
個人的には、邦画だとやっぱり役者は役者って感じだけど、
洋画はもう役者そのものがキャラクターになってるっていうか。
そりゃ見た目でインパクトある人が多いからね。
特に、ジェイソン・ステイサムやドウェイン・ジョンソンのように、
ハゲと筋肉が混在してメチャクチャ強いっていうのは、
それだけでリアルジャンプキャラみたいになる(笑)
ハゲ、筋肉、プラスサイズ、ゲロ、
この4つは特に邦画よりも洋画に多い要素かと。

とにかく、クールながらも怒りに満ちたジェイソン・ステイサムを観たければ、
映画館に行くべしです!

映画『キャッシュトラック』オフィシャルサイト

ゴールデン・コンビが16年ぶりにタッグを組んだクライム・アクション/主演:ジェイソン・ステイサム/監督:ガイ・リッチー

映画『キャッシュトラック』オフィシャルサイト