日々記

ひびき

九谷焼vsカミさん

2021-10-29 | Weblog
ちょっと前にオフクロが断捨離とかなんとかいって九谷焼の徳利を二つくれた
「おばちゃんからもらった高価な物だからあんたにあげる」と言って食器棚から二個取り出した
それを薄汚い新聞紙に包んで「高価な物だから」と念を押した
そんな高価な物なら箱があったろう、それはどうした?と聞いたら「嵩張るから捨てた」と言った
よくある話で何でも箱が大事なのをわかってない ダイヤの指輪をティッシュに包んで誰かにあげても
これ本物かしら?と思うだろうし扱いが粗末すぎる
オフクロも高価だとわかっていながら、その徳利を粗末に扱った
あったのは桐の箱だと言っていたが、これでずいぶん価値が下がるぞと文句を言ってやった
持ち帰って、家の台所に放って置いてあったのをカミさんが見つけて、使いもしない徳利は目障りだみたいな言い方をした
価値のある徳利に対して何て言い草だと思って「オレをバカにしても九谷焼の製作者をバカにするな」というと
どうせ量産された、どこにでもある九谷焼に違いないと笑いながら言うので何だか腹が立った
テレビの「なんでも鑑定団」で、骨董趣味の親父がカミさんに金の無駄遣いみたいに言われている気持ちが伝わった
貰い物だし金は使ってないが、頭から九谷焼を否定されるとこっちだって腹が立つ
もちろんオレにしたって好きな焼き物はあるし、それが九谷焼でないことは認めるが
メルカリに出しても売れないまで言われると九谷焼の味方をどうしたってしたくなる
「なんにも知らない素人のくせに九谷焼をバカにすんな」というと、メルカリで
出品されているのを見せて「ほら、こっちのほうがよっぽど品がいい。それでも箱付きでこの値段よ」と言った
確かに、ここにある徳利よりも品が良い。ここで言う品とは気品のことだ。
しかし人さまざまで、この豪華絢爛な柄が好きな人がいるに決まっている
そしてこの手元にある二つの徳利がもしかすると相当高価な物かも知れない可能性はある
「よし、わかった。この徳利はオフクロから貰ったものだしオレが所有する、もし高額で売れても全額オレの小遣いだぞ」
「どうぞ。良くて何百円、普通なら百円ってとこじゃない」

日曜日はいろいろと忙しいが、どこか近場の骨董屋に持って行って幾らくらいなるか聞くつもりだ
もし骨董屋に「二百円です」と言われてたら売らないで帰ってから久しぶりに純米酒でも買って
それに注いで刺身を肴に飲むつもりだ 
もし骨董屋が「ん万円かな」と言ったら、欲しい冬物のコートがあるのでそれに換えるつもりでいる


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年に一度だけ座る椅子

2021-10-17 | Weblog
夕べは19回目の結婚記念日にいつもの店に行ってきた
街にある小さなイタリア料理店で、夫婦ふたりで仲良くやっている店だ
傍から見れば仲良さそうに見えるが実際はどうだかわからない
きっと家だって、テーブルに向かい合って食事をしながら笑いあっていれば
きっと仲良さそうな夫婦に見えるに違いない
まあ実際は家にいても変わらない会話だし互いに目新しい顔でもないから
「こいつけっこう老けたな、プッ」って心の中では笑っているかも知れない
数年前まではコース料理にしてワインやらビールを飲んだが、
今はカミさんもアルコールは年に一度か二度、それもビール一杯程度しか飲まない
こっちは飲めと言われればハイと素直に飲むが、やっぱり連れが飲まないと酒もそんなに進まない
前菜の盛り合わせに、パスタ、グラタンに牡蠣の何とかを食ったらもう腹いっぱいになった
夕べは冷たい雨が降っていて、店内は換気が行き届いているにもかかわらずドアを開けてあったので少し寒かった
「来年は20周年か、何か豪勢にやるか」と言ってみたが「いつも通りでいいがいね」と愛想のない返事が返ってきた
豪勢にやっても、そんなに食えないし飲めないからいつも通りでいいんだけど、
とにかくコロナがおさまってくれないと何だか落ち着いて飲みにも行けない
お互い健康で、周りも幸福ならそれに越したことはないなとそんな話になった
一年に一回しか行かない店なのに、店主は「いつもありがとうございます」と厨房を離れて見送ってくれた
店を出て振り返ると、尚も丁寧に頭を下げてくれた 十数年間ここにして良かったとホントに思う
もっと通ったっていいんだろうけど、何だか一年に一度この季節にってのがいいような気もしてる
オレたちよりも、もっと若い夫婦だからいつまでも店を続けて欲しい
こっちがもっと年老いても行ける楽しみがあるからだ



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ピカピカの靴

2021-10-14 | Weblog
先輩が亡くなって早ひと月が経った。思い出さない日はなかったが一度もお参りには行かなかった
「薄情なひと」とカミさんに言われたが、心の中を一々説明するのも面倒なんで「そうかもな」と答えた
明日は月命日で、お参りに行こうと思ったがいろいろ用事があって今日お参りに行ってきた
義理堅い人だったから、カミさんと同じく「やっときたか薄情もん」と線香の向こうにある遺影から
そんな声が聞こえた気がした
しかしやっぱり先輩にも心の中は説明しづらいんで「久しぶり!」みたいな調子で手を合わせた
おばさんはもうすぐ四十九日なんで時間があるなら納骨を手伝って欲しいと行ってきた
心の中で、仕事が忙しくって多分行けないとだろうと思いながら「行けそうなら行くね」と言ってしまった
死んだ先輩が何だか言ってるような気もしたが、死んだ先輩なら心の中も読めるだろうし
そういうわけだから、たぶん無理かもと手を合わせて拝んだ
娘さんから、お父さんのお古だけどと衣類や靴を数点貰ってきたがサイズはともかく何だかどれもパッとしない
ピカピカの靴が一足あって「これは娘のバージンロードを歩くときに一度履いただけ」と説明を付けた
足を合わせてみたが、ちょっと小さくて履くにはつま先か踵に負担を感じるだろうと思った
それでもおばさんは「履いているうちに伸びるから」とどうしてもオレに貰って欲しいらしかった
先輩の形見は生前に指輪を貰っているので、あとは思い出だけでいいと思っている
指輪を貰った場面も時間もしっかり記憶に刻まれている
あんな場面こんな場面が思い出されれば、今も先輩は自分の中で存在しているのと同じことだと思った
だって昨日のことなんて記憶の中にしかないんだし、記憶の積み重ねの中に生きているんだなとふと思った
先輩から貰ったピカピカの靴は誰かピッタリサイズの合う人に履いてもらうのがいいだろうと思っている
飾っておくだけの靴くらい勿体ないものはない
先輩なら「質屋に持ってけ」って笑って言うだろう
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肉煮込み料理屋

2021-10-13 | Weblog
最近、同級生が肉煮込み料理にはまっていて、逐一画像を送ってくる
こんなに美味しくできた!オレ天才!肉煮込み料理店をやる!みたいな
文章を添えてくるので、んじゃ一回食わせろと返信して先日貰いに行った
親父さんと二人暮しで酒の肴を作るのを楽しみのひとつにしている
葱を散らして食ってみると、なるほど自慢するだけあって美味しい
豚モモ肉に鳥皮、シメジやコンニャクなどまあ要するにモツ煮込みみたいなもんだ
酒飲みの作る肴は心得があるからとホントに感心した
お世辞抜きでウマイ!とメールしたら、店をはじめる!と調子に乗ってきた
しかし何しろ希望があるのはいいことだ
前向きだし、店主になっていろいろな人との出会いもある
小さな店でいい、定年なしで死ぬまで働けるのだ
昨日も豚タンと、シロのバージョン違いの煮込みが出来たから
取りにこいとメールが入った
隠し味は分かり安くって明くる朝ニンニクのニオイで目が覚めた
肉煮込み料理店を是非実現して欲しいと思っている
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BEATLES

2021-10-10 | Weblog
どんなに落ち込んだってオレはビートルズで、
その気分をやっつけてやる
嫌な気分を上回る気分にさせてくれるから
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神様お願い

2021-10-08 | Weblog
最近、不意に出雲大社へ行きたいなぁという欲求が沸いて、
そういえば伊勢神宮も行ったことないし行かなきゃみたいな気持ちが強まってます
さっきラインで知り合いの女性に、叶えたい事が山ほどあると訴えたら
「お伊勢さんは願いごとをするんじゃなくて感謝を伝えに行くところ」
みたいな返答があって、お願いごとをするんなら自分の産まれた場所から
いちばん近い神社がいいと教えてくれた
自分の産まれた病院は散歩がてらに行ける距離だし、オフクロにお宮さんはあるか
と聞いたら裏手に大きな神社があると教えてくれた
やった、これで願いが叶うぞと嬉しくなった
さっそく休みの日に参拝する予定だが、どれから願おうか迷っている
もちろんみんなが予想している通り、くだらない欲求の達成ばかりだが
人生なんてくだらないことの寄せ集めなんだからと普段から口にしている
通り、小さなことからお願いしてみます
髪がフサフサとか、お金がドッサリとか、両手に花とか、身体のアチコチが
元気過ぎて困っちゃうみたいな感じですか
決して、ふざけているわけじゃなくて実際どれも本気なのが
自分でも強欲野郎だなと思ってしまいます
今日も穏やかで、とってもいいお天気です
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夏のような日

2021-10-07 | Weblog
忙しくしていたら、あっという間に10月に入っちゃいました
先月は先輩のこともあって、日々の速度が増していました
二度目のワクチンも受けて、予定通り高熱が出て早退するくらいしんどかったです
氷枕をして、とにかく寝ていたら仕事から帰ったカミさんが心配そうな顔をしていたので
普段はギャアギャア言うやつでも心配してくれてんだな、と思ったら
「相葉くんと翔くんが結婚したってお姉ちゃんからメールあった」と
真顔で言うので「知らんがな」と心で思って寝直しました
発熱から約半日後にはすっかり熱も下がりいつものように飲みました
また親父を病院で検査する必要があって休みの日に連れて行ったんですが、
もう完全にオレのことが分からなくって、名前を言っても顔を見せてもダメでした
一昨日87歳の誕生日だったんですが、それにしても長生きしました
まだ存命中なんで嬉しいことなんですが、親より先に死ねないなと思っても
もしかして親父120歳くらいまで行くんじゃないかと思ったら
こっちがヤバイじゃありまんか お互い誰だかわからなくって
血がつながっていながら呆けたもん同士赤の他人みたいな顔をしてるんだから笑っちゃいます
それでも最近嫌なことばっかりでもなくって、今月に入ってから
大好きな事務員さんも機嫌が良くって毎日何よりです
今日は汗ばむ陽気ですが風が気持ちよくって穏やかです
ようやく時間がゆっくり流れて来たんで久しぶりに投稿してみました
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