日々記

ひびき

焼きそば

2014-10-19 | Weblog
おふくろが古稀の生を授かったので弟夫婦らと祝いの席をもうけた。
うちも弟夫婦も子宝に縁がなかったので人並みの婆ちゃんになれず
ちょっと淋しい思いをさせたかもしれないと、今頃思った。
おふくろは膵臓の疾患があるので食べ物の注意があるから
いろいろ目移りする食い物が出ても口に出来ないのが残念そうだった。
それでも「あんたらが食べてるのを見るだけでいい」と親心を出していたが、
本当はギョーザやラーメン、焼きそばが食べたいといった。
高価な刺身や、口の中でとろけるような肉なんかよりも
焼きそばが食べたいといったおふくろの気持ちがよくわかる。
ふと、考えてみたが高価な食の経験が乏しいからか、
ビフテキより焼きそばのほうがうまいに決まってるだろと素直に思ってしまう。
今どきビフテキなんて口にするのも久しぶりだけど、
貧乏性を植えつけたおふくろには感謝している。

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魔法

2014-10-16 | Weblog
自慢じゃないが自分は魔法をかけられる。
やっぱりこいつは馬鹿かという声がきこえるが、
言う通りにして信じる心を持ってもらうしかない。
たとえば、いま歯痛に悩まされてる人なら試してみるといい。
まず、掌に光るポールを乗せているイメージをしてください。
それから肩の力を抜いて大きく息を吸って。
息を吐き出す時に白目を剥いて、精一杯しゃくれてください。
人差し指を鼻の穴に突っ込んで親指で下唇を下げて、と
ここまでいったら、忙しいからあっち行けと言われた。
あと少し、もう一歩自分を信じてくれたなら奇跡が起きたのに。
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だいきらいなやつ

2014-10-15 | Weblog
きらいな奴は何人かいるが付き合ってみると、
あ、意外にいい奴だなと思うことが多い。
また、ああこの人は物わかりのいい人だなと
付き合ってみるとびっくりするくらいひねくれている。
おたがいさまかも知らないが、
たいていの人がはじめからわかってることだという。
どうも自分には見る目がないようだ。
だいきらいになると、もうきらいにもならない。
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白ワインのように

2014-10-12 | Weblog
今年で何度目になるだろうか、
年に一度だけ行く店屋がある。
街の田舎風イタリアンレストランで
たいていはいつもカウンターしか予約が取れないのに
今回は窓際のテープル席に案内された。
窓の外にはネオンの灯りが映る用水が見え
道行く人はもう冬に近い身なりをしていた。
前菜が運ばれてきて、特別うまい泡の麦酒で乾杯する。
結婚記念日と誕生日を兼ねての乾杯だ。
いちばん安いコースにして、あとは好きなものを食べよう
そう思っていったが、コース料理が意外に多くて
結局いつもの地獄ディナーになった。
カミさんは次から次へとこっちの皿に盛り付け
こんな時に限っての殺し文句で、「男なんだから食べれる」と無理をいう。
満腹になったころにメインディッシュが出てきて、
そのボリュームに思わず二人とも店員を見てしまった。
しばらく二人とも大皿を見て、カミさんがまたさっきの台詞を言ったので
無理やり腹に詰め込んだ。
せっかくテープル席で向かい合っているのに
腹がふくれ過ぎてロマンティックな欠片ものない。
さっきの大皿を見つめたくらい見つめあえれば良かったが、
「今度こそコースは止そう。確か去年もこんなこと言ったっけ」と店を出た。
それにしても白ワインはグラスに対して入っている量が少なかった。
料理もこのくらい物足りないほうがいいのかもしれない。
コースで説明してもらったいろいろな料理の名前はみんな忘れてしまった。
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チェルシィ2

2014-10-09 | Weblog
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もみなさい

2014-10-07 | Weblog
巷に氾濫する、もみなさい。
長生きしたけりゃ、ふくらはぎをもみなさい。
年寄りになっても色欲を満たしたいなら睾丸をもみなさい。
耳の後ろ、手の甲、腕、そこらじゅうもめばなんとかなると云っている。
長生きは勿論したいし、相手がいれば四六時中いやらしいこともしたい。
それでも毎日毎日あちこちもむのは面倒くさい。
もう何十年と時を見て、睾丸のそばをもむことがあるが
いったいどんな効果があるんだろうか。
友達にそんな話をしたら、効果?、決まってるだろといった。
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チェルシィ

2014-10-05 | Weblog
先日家の中で、唯一自分になついている雌猫が突然ごはんを食べなくなった。
一日目はともかく、二日三日になるとこれは病気だと急いで病院に連れて行った。
悪い予感が当たらなければいいのにと思ったが
腎不全ということで、これからずっと点滴が必要だと医者は言った。
また、この数値ならいつ死んでも不思議はないと目の前が真っ暗になるようなことも言った。
ネットで調べると、これはもう駄目だと知って絶望的になった。
「おい、どうする大変や。死んでしまう」とカミさんにいうと
「朝から泣かんとこ、お医者さんに任せるしかないんだから」と余計に泣きたくなることを言った。
何度となく親父の危篤を見てきたが、それでもこんなに取り乱さなかった。
「よし、取引だ。神様!おれの寿命十年分をこの猫にあと五年でいいからあげてくれ」
どういう換算でそんなことを思ったかともかく祈った。
仏壇でも、大日如来でも頼りになりそうなところはみな祈願した。
その間、カミさんは病院へ点滴をしに連れて行き、嫌がる薬を飲ませた。
一週間が過ぎて、再検査をすると「こんなことは滅多にない」と
先生も不思議がるくらい数値が正常に戻ってきた。
毎日の点滴は止め、日を置いて点滴し様子を見ることになった。
それでも身体に爆弾を持っているのに変わりないと先生に忠告された。
自分は、九十五歳まで生きる計算をしていたから、
「そしたら八十五歳が寿命ね、もしこの子が五年以内に何かあったら?」
「取引は無効だ。予定通り九十五歳まで生きる、決まってるだろ」とそんな話をした。
それでも自分に、こんなに慈しむ気持ちがあったなんて案外な気がした。

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寛大な被害者

2014-10-02 | Weblog
信号機のない夕暮れの交差点で車が一台当たってきた。
見通しはとってもいいが雨降りで視界はややぼやけていた。
晩酌前で、面倒くさいなと思って降りていくと若い女の子だった。
女の子は「当たりましたよね?」と言って
自分の車を見て「あ、ここだ」とバンパーの外れたところを押し込んだ。
「あ、直りました!」と嬉しそうに言ったので、
「けどね、おれの車も見ないと」と不機嫌に言うと
何度も謝って、ここかなと指差すと「それは前の傷では」と調子を外す。
お互い雨に濡れて顔に滴り落ちてくる。
若い子なら雨に濡れても絵になるが、
頭の薄い中年がびしょ濡れになったらみっともない。
お互いの傷もたいしたことなかったので、
一言だけいってそれで終わりにした。
それにしても、「あ、直りました」は敵ながら見事であった。
加害者が若くて可愛かったから放免したが、
自分は飽くまでも被害者である。それも寛大な。
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