日々記

ひびき

舞台

2013-06-01 | Weblog
数年前に兄が急逝したとき、形見分けに小さな革の鞄を貰った。
兄貴はバイクが好きだったから、腰につけていたやつだろうと思う。
しかしその鞄は一度も使用したこともないし、眺めてみたこともない。
それと同じくして、当時兄貴が好きだったクレイジーケンバンドのCDも貰った。
これもこの数年間、一度も聴いたことがなかった。
鞄にしろCDにしろ、亡くなった当時はむしろ遠ざけるような感じでいた。
兄貴のことが好きだったので、兄貴のことは何も思い出したくない気持ちでいた。
今度、法事を控えて、ああそういえばと思い出してCDを聴いてみた。
曲も声も好みに合っていたので、もっと早く聴いとけば良かったと思った。
時が流れて、死んでいった兄貴との距離が短くなったようだ。
その晩は、兄貴の夢を見た。
姿形はないが、ああ兄貴だと実感した。
頭の中がシンプルだから、早速そんな夢を見たんだろう。
その証拠に、自分が派手な背広を着てきらびやかな舞台に立ち
ハンドマイクでクレイジーケンバンドの歌を歌っている夢も見た。
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