神戸在住、恋するスタジオ・フォトグラファー、ときどきドキドキ、ホンニョホニョン日記!

元銀塩・スタジオ・フォトグラファーである吾輩が日々、感じ、考え、体験したことをのんびり書き連ねていく日記形式のブログ。

思わず、「走馬灯株式会社」三巻を買ってしまった。

2011年02月04日 00時00分48秒 | 音楽
走馬灯株式会社(3) (アクションコミックス)
菅原 敬太
双葉社


このコミックはすごい!
作者も気になる。今まで、どのようなコミックを描き、はたまたどのようなキャリアがあるのでしょうか。
実は、第一巻を買って、その本のショックな内容から、わが書棚に封印していた作品なのだが、中学生の娘に、しっかり読まれていたという、ワシにとっては、いわくつきのコミックなのである。
いろんな登場人物がでてくる。そして「走馬灯株式会社」というところへ迷い込み、自分の目線からの人生を赤ちゃんの頃からリアルにテレビに映し出され、自らの人生を正確にたどり、再確認させるという設定なのだが、登場人物は誰も、ありきたりの普通の人たちだ。
まず、どの人も、人には言えない心の罪があったり、立派な犯罪の記憶があったり、心麗しい美徳があったり、などと心の奥底に封印された何かを抱えて必死に生きているとう表現を提示する。
次に、たとえどんな秘密であっても、それらを淡々と残酷にもえぐるように正直に見せつけてしまう、とう設定へ移行する。
その表現の仕方が抜きんでているのだ。

このコミックは、人間という生き物の、偽善を一切、許さない。たとえどんだけ小さくても、嘘は一切、許さない。
しかし、そうはいうものの、決して、個々の人を裁こうとすることはしない。
ただ、あくまでも、事務的かつ客観的に、一人の人間の正直な功罪というか言行を、そして、その人の歴史をテレビの中に放映するだけだ。

謎の「走馬灯株式会社」は、まるで鏡であるのだが、同時にそれは神の目線ではないだろうか。厳しいコミックだと思うけれども、その底流には、人が正直に生きることのむずかしさを静かに悟らせ、欲を捨てることの美徳を優しく説いている立派な宗教書のごとくだ。
人は、運により、立派な聖人になれたり、犯罪者に陥ったりするという警告をも、どこかで悟らせる内容になっている。
緩慢に発狂しているこの時代には、中途半端な宗教書よりも、このコミックを読んだ方が、人生をより良い方へシフトできるのではないだろか。そして、たぶん、近い将来、このコミックはドラマ化されると思う。
主演女性は、吉瀬美智子あたりでどうだろう。

横道にそれたが、このコミックを読んで、冷静でいられる方は、どの程度、いらっしゃるのだろうか?
まず、私は、無理。
叩けば、どんどん埃がでてくる人生だから、こんな「走馬灯株式会社」で自分目線の人生の走馬灯というか、回顧を見せつけられたら、おそらく、鬱になってダウンするだろう。
そして、まだ2巻を読んでいないで、来週あたり、買ってこよう。
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