今日も修整三昧の一日

映画、と言ってもDVDだけど、「ハチミツとクローバー」を見た。ドラマ版の方ではなく、映画の方。
そこで木彫をせっせとするシーンがあった。私が施している鉛筆修整もどちらかと言えば彫刻に似ているような気がする。
せっせと被写体の顔を修整していく内に、美しい顔か若き日の顔が浮かびあがってくるという感じだ。
どんな顔にするか、どの程度で鉛筆の芯を置くかは、私自身の判断だ。
時に被写体ご本人のお気に召さない写真が出来上がるかもしれない。
でも、今のところ、修整のクレームはゼロである。
ありがたや、ありがたや！

今日の客層は悪かったなぁ

集合写真を撮影するとき、あらかじめお焼増しとかたくさん注文、戴いていたので、普段よりも馬鹿丁寧に撮影していたら、それにウダウダと文句をつける親戚のおじさんがいた。
宴会が始まってもここでいちばん偉いのは写真室か？と大声でヤジを飛ばしまくっていたから、宴会のチーフより、集合写真の撮影時に何かなかったのか？打診に来た。
「さぁ？大手のホテルでもかかるほどの時間はかかっていないけどね。」
と答えた。
よくいるんだ。少しぐらいじっとできないじじいたちが。
得てして、品のない田舎物で貧しくて幸福そうでないじじい。
新郎新婦のふたりがメインだとは考えないのかなぁ？

集合写真で、下劣なヤジを飛ばされる経験はあまりない。しかしときに飛ばされるときもあるけど、こういうことにしている。
「本日のメインは新郎新婦のお二人です。そんなヤジは飛ばさないでください。」
もちろん、集合写真撮影モードの何十人の人たちが整列している状態でだ。
大概はそれ以上は言われない。
もっと、クレームをつけてくる人がいてもいいのにね、
楽しみにしているのだが、なかなか、そんな暇人はいないようである。

この季節に胃腸風邪でダウン

参った、参った。風邪をひいてしまい、みごとにダウン。ここんところ、毎日、撮影がある。昨日も婚礼とおばあちゃんたちの同窓会の集合写真。撮影以外はスタジオで寝ていました。
熱は出るし、食欲はまったくないし、ヘビメタボのこの体形が少しはスリムになることを期待しています。

昨日は写真の日、そして

昨日は写真の日、そして偶然にも私が敬愛する石立鉄男氏の命日でもある。
思えば１９７３年のドラマ「雑居時代」の石立鉄男氏の扮するカメラマンに憧れて私はこの世界に入ったのだ。
山岳写真家の後輩というのが石立氏の役で、失踪した先輩の変わりにモデルを使って週刊誌の表紙写真を撮影する場面がよく出てきた。当時の新進流行写真家のスタジオという設定だが、かなりローテクなスタジオである。
今現在のようにストロボで撮影しているのではなく、写真電球で撮影していたりする。思えば３５年以上も前のドラマなのに、偶然にもいくつかの機材は今現在でも当スタジオで使っていたりする。
このドラマのおかげで私はこのカメラマンという職業を選び、大原麗子さんとはいかないけども、結婚して、子どもも二人できた。
だから、昨日は私にとって大切な日なのだ。
石立さん、ありがとうございました。